14 / 189
2
病院 れおんside
しおりを挟む
手術ランプが消えた。
「周は!!」
「大丈夫です。手術は成功しました。南様がすぐに連れてきてくれてよかったです。後1日遅ければ、彼は亡くなっていました。」
息が止まる感覚だった。
周が、死んでいたかもしれない?
「腹部を蹴られたか殴られた際に内臓が損傷して出血したんだと思われます。そのまま放置していれば出血死してしまっていました。ただ、身体中傷だらけですので絶対安静が必要です。」
「俺の家でうちの主治医に診察に通わせれば自宅療養でもいいか?」
「はい。かまいません。ですが、目を覚ますまでは一時ここに入院していただきます。」
「あぁ、それで構わない。」
そのまま周は病室に運ばれ、俺は周の目が覚めるのを待った。
「周、お前をこんな目に合わせたのは誰だ?俺がそいつらに何倍にもして返してやるからな。お前は安心してていい。」
---コンコンッ
「入れ。」
「南様、詳しい検査結果をお持ちしました。」
「どうだった?」
「極度の栄養失調です。少なくとも3日は食事を取っていなかったものと思われます。今回の検査で引っかかっていないものの方が少ないです。いつ倒れてもおかしくない状態だったと思われます。当分は暖かい食事を取り体を温めて差し上げるのが良いかと。」
「わかった。検査結果と体の痣の写真、怪我の写真、全て資料として残してくれ。」
「かしこまりました。痣のことですが、背中に根性焼きの跡がいくつもありました。」
「根性焼き?たばこのか?
「はい。薬を処方いたしますので朝晩塗って差し上げると傷が少しマシになるかと。今はその薬塗っておりますので。」
「わかった。ほかは?」
「・・・体内から、精液が出てきました。性器が傷ついていたのでレイプされたかと思われます。洗浄してアフターピルを飲ませておりますが1ヶ月後にまた検査を受けにきてください。」
レイプ、、、、
そんなことをした相手に殺意が湧く。
「その精液、今後証拠として使うからサンプル残しといて。」
「かしこまりました。彼の目が覚めたらお呼びください。」
周。お前なんでそんなにボロボロなんだよ。俺はアメリカにいる間もずっとお前が俺の大好きなあの笑顔で過ごしているって信じてたんだぞ。
笑顔とは程遠いじゃねえか。
「っっっ、、ん」
「周???」
周の目が覚めた。
「よかった。周、ここは病院だ。もう大丈夫だからな。」
「びょ、う、いん。」
「あぁ。そうだ。もう少ししたら迎えがくるから俺の家に行こう。絶対安静の療養だけど、不自由はさせないから。」
「・・・はい。」
「食事はスープから始めてくれって言われたんだけど好きな味ある?」
「・・・お味噌汁。」
「わかった。用意するね。もう少ししたら迎えがくるから、家に着いたら食事にしよう。」
周は心ここに在らずといった様子で窓の外を見たり目を閉じたり。
俺を見て欲しいって思いながらもこれ以上混乱させたくなくて、何もできずにいた。
「周は!!」
「大丈夫です。手術は成功しました。南様がすぐに連れてきてくれてよかったです。後1日遅ければ、彼は亡くなっていました。」
息が止まる感覚だった。
周が、死んでいたかもしれない?
「腹部を蹴られたか殴られた際に内臓が損傷して出血したんだと思われます。そのまま放置していれば出血死してしまっていました。ただ、身体中傷だらけですので絶対安静が必要です。」
「俺の家でうちの主治医に診察に通わせれば自宅療養でもいいか?」
「はい。かまいません。ですが、目を覚ますまでは一時ここに入院していただきます。」
「あぁ、それで構わない。」
そのまま周は病室に運ばれ、俺は周の目が覚めるのを待った。
「周、お前をこんな目に合わせたのは誰だ?俺がそいつらに何倍にもして返してやるからな。お前は安心してていい。」
---コンコンッ
「入れ。」
「南様、詳しい検査結果をお持ちしました。」
「どうだった?」
「極度の栄養失調です。少なくとも3日は食事を取っていなかったものと思われます。今回の検査で引っかかっていないものの方が少ないです。いつ倒れてもおかしくない状態だったと思われます。当分は暖かい食事を取り体を温めて差し上げるのが良いかと。」
「わかった。検査結果と体の痣の写真、怪我の写真、全て資料として残してくれ。」
「かしこまりました。痣のことですが、背中に根性焼きの跡がいくつもありました。」
「根性焼き?たばこのか?
「はい。薬を処方いたしますので朝晩塗って差し上げると傷が少しマシになるかと。今はその薬塗っておりますので。」
「わかった。ほかは?」
「・・・体内から、精液が出てきました。性器が傷ついていたのでレイプされたかと思われます。洗浄してアフターピルを飲ませておりますが1ヶ月後にまた検査を受けにきてください。」
レイプ、、、、
そんなことをした相手に殺意が湧く。
「その精液、今後証拠として使うからサンプル残しといて。」
「かしこまりました。彼の目が覚めたらお呼びください。」
周。お前なんでそんなにボロボロなんだよ。俺はアメリカにいる間もずっとお前が俺の大好きなあの笑顔で過ごしているって信じてたんだぞ。
笑顔とは程遠いじゃねえか。
「っっっ、、ん」
「周???」
周の目が覚めた。
「よかった。周、ここは病院だ。もう大丈夫だからな。」
「びょ、う、いん。」
「あぁ。そうだ。もう少ししたら迎えがくるから俺の家に行こう。絶対安静の療養だけど、不自由はさせないから。」
「・・・はい。」
「食事はスープから始めてくれって言われたんだけど好きな味ある?」
「・・・お味噌汁。」
「わかった。用意するね。もう少ししたら迎えがくるから、家に着いたら食事にしよう。」
周は心ここに在らずといった様子で窓の外を見たり目を閉じたり。
俺を見て欲しいって思いながらもこれ以上混乱させたくなくて、何もできずにいた。
118
あなたにおすすめの小説
【完結】愛されたかった僕の人生
Kanade
BL
✯オメガバース
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。
今日も《夫》は帰らない。
《夫》には僕以外の『番』がいる。
ねぇ、どうしてなの?
一目惚れだって言ったじゃない。
愛してるって言ってくれたじゃないか。
ねぇ、僕はもう要らないの…?
独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。
陰キャな俺、人気者の幼馴染に溺愛されてます。
陽七 葵
BL
主人公である佐倉 晴翔(さくら はると)は、顔がコンプレックスで、何をやらせてもダメダメな高校二年生。前髪で顔を隠し、目立たず平穏な高校ライフを望んでいる。
しかし、そんな晴翔の平穏な生活を脅かすのはこの男。幼馴染の葉山 蓮(はやま れん)。
蓮は、イケメンな上に人当たりも良く、勉強、スポーツ何でも出来る学校一の人気者。蓮と一緒にいれば、自ずと目立つ。
だから、晴翔は学校では極力蓮に近付きたくないのだが、避けているはずの蓮が晴翔にベッタリ構ってくる。
そして、ひょんなことから『恋人のフリ』を始める二人。
そこから物語は始まるのだが——。
実はこの二人、最初から両想いだったのにそれを拗らせまくり。蓮に新たな恋敵も現れ、蓮の執着心は過剰なモノへと変わっていく。
素直になれない主人公と人気者な幼馴染の恋の物語。どうぞお楽しみ下さい♪
流れる星、どうかお願い
ハル
BL
羽水 結弦(うすい ゆずる)
オメガで高校中退の彼は国内の財閥の一つ、羽水本家の次男、羽水要と番になって約8年
高層マンションに住み、気兼ねなくスーパーで買い物をして好きな料理を食べられる。同じ性の人からすれば恵まれた生活をしている彼
そんな彼が夜、空を眺めて流れ星に祈る願いはただ一つ
”要が幸せになりますように”
オメガバースの世界を舞台にしたアルファ×オメガ
王道な関係の二人が織りなすラブストーリーをお楽しみに!
一応、更新していきますが、修正が入ることは多いので
ちょっと読みづらくなったら申し訳ないですが
お付き合いください!
番解除した僕等の末路【完結済・短編】
藍生らぱん
BL
都市伝説だと思っていた「運命の番」に出逢った。
番になって数日後、「番解除」された事を悟った。
「番解除」されたΩは、二度と他のαと番になることができない。
けれど余命宣告を受けていた僕にとっては都合が良かった。
6回殺された第二王子がさらにループして報われるための話
さんかく
BL
何度も殺されては人生のやり直しをする第二王子がボロボロの状態で今までと大きく変わった7回目の人生を過ごす話
基本シリアス多めで第二王子(受け)が可哀想
からの周りに愛されまくってのハッピーエンド予定
(pixivにて同じ設定のちょっと違う話を公開中です「不憫受けがとことん愛される話」)
【完結・BL】俺をフッた初恋相手が、転勤して上司になったんだが?【先輩×後輩】
彩華
BL
『俺、そんな目でお前のこと見れない』
高校一年の冬。俺の初恋は、見事に玉砕した。
その後、俺は見事にDTのまま。あっという間に25になり。何の変化もないまま、ごくごくありふれたサラリーマンになった俺。
そんな俺の前に、運命の悪戯か。再び初恋相手は現れて────!?
「オレの番は、いちばん近くて、いちばん遠いアルファだった」
星井 悠里
BL
大好きだった幼なじみのアルファは、皆の憧れだった。
ベータのオレは、王都に誘ってくれたその手を取れなかった。
番にはなれない未来が、ただ怖かった。隣に立ち続ける自信がなかった。
あれから二年。幼馴染の婚約の噂を聞いて胸が痛むことはあるけれど、
平凡だけどちゃんと働いて、それなりに楽しく生きていた。
そんなオレの体に、ふとした異変が起きはじめた。
――何でいまさら。オメガだった、なんて。
オメガだったら、これからますます頑張ろうとしていた仕事も出来なくなる。
2年前のあの時だったら。あの手を取れたかもしれないのに。
どうして、いまさら。
すれ違った運命に、急展開で振り回される、Ωのお話。
ハピエン確定です。(全10話)
2025年 07月12日 ~2025年 07月21日 なろうさんで完結してます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる