【完結】全てが嫌いな不憫Ωの少年が初恋相手のスパダリαに愛される?ふざけんなお前のことなんか大っ嫌いだ!

にゃーつ

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真実

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れおんから話された内容は驚くものだった。

僕の父のせいで橋本さんのお母さんは病院から追い出され亡くなった。
家族を人質にされてるような状況だったなんて。

それに、僕がれおんに救ってもらった時もれおんが僕の居場所を知っている可能性が高いと調べがついていたのに黙っててくれた。僕が見つからないようにしてくれた。父の犯罪の証拠を提出する手伝いもしてくれた。

「橋本さん、今ご家族は、、?」

「ここに来ると決まったときから旦那様が支援してくださって家族全員幸せな日々を送っています。」

「よかった。橋本さん、気づいてなくてごめんなさい。あと、ありがとう。」

僕以外にも父に苦しめられた人はいる。あの家で傷ついていたのは僕だけじゃない。あの人は何人の人を傷つけてきたんだろう、何人の人生を不幸にしてきたんだろう。

「周様、れおん様がまるで被害者かのように私の話をしましたがそれは違います。私は間違いなく加害者です。あなたへの暴力や暴言、非道な行い。全て知っていて見て見ぬフリをし、あなたを苦しめた加害者なんです。私は警察に協力したこと、脅されていたという事実もあり法的に罪とはなりませんでしたが私は一生をかけてあなたに償っていくつもりです。一生許さなくていいです。ですが、あなたが幸せになるのを見守る許可をいただきたい。」

まっすぐ僕を見つめるその目に嘘偽りなんてなくて、心の底からの想いを今口に出したんだということはすぐに分かった。

「僕もう、お母さんのこと話せるの橋本さんしかいないよ?この紅茶も、僕が入れたってお母さんが飲んでた味にはならないよ。橋本さんが入れてくれないとお母さんの好きな紅茶じゃない。だから、これからもよろしくね。」

涙を流し、何か言っているが泣きすぎてて何言ってるかわかんない。

でもたぶん、

「ありがとうございます」

そう口が動いてた気がする。

「ねえ橋本、俺の家の配属にする?」

「え?」

「村重は基本俺に日中もついてる。だから家守を頼みたいのと、この先周が受験の時期とか体調悪くて休んだ日とか、俺が近くにいれないときに1人にしたくないからさ、もう1人俺の家の専属にしてもらおうと思ってたとこなんだよね。どう?」

橋本さんが勢いよく立ち上がり、椅子がガタンと倒れると同時に

「行きます!行かせてください!」

そんな声が部屋に響いた。

思い出したかのように

「あ、旦那様に何と言えば、、」

と言っていたが、提案者であるれおんは事前にお義父さんに言っていたみたいで、来月から橋本さんは我が家の執事になってくれることになった。

「じゃあ橋本も作戦会議参加して!」



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