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平凡な日々
しおりを挟む「周おはよ!!」
「おはよう!!」
「昨日の宿題でわかんないところあったんだけど、教えて欲しくて!」
机に駆け寄ってくるハルヒと昨日の宿題について話した後はいつも通りただただ昨日の夕飯の話などありきたりな話をする。
そんな日々が繰り返される。寒くなると、れおんと出会った日を思い出す。こんな平凡で幸せな日々を送れることが僕自身本当に嬉しいんだなと感じる。
「今日進路調査あるみたいだよ!神谷君が言ってた!!」
神谷君っていつもその日のクラス事情教えてくれるけど、なんでそんなに詳しいの。
それにしても進路調査、、か。
れおんに今の成績なら国内の大学どこでも受かると言われた。だから、レベルというよりやりたいことで選ぶのがいいんじゃないかと言われたんだ。
「進路どうしよう。」
「やりたいことはあるの?」
「獣医を目指したくて高校に来たんだ。ただ、僕は世間知らずだからどんな職業があるのかよくわかってないし。」
「僕もまだ決まってないんだ~。」
神谷君は経営学を学ぶと言っていた。そうだよな~、会社継ぐって言ってたもんな。
悩みながら1日授業を受けて、悩みながら帰宅して、悩みながら料理を作って、そんなことしてるから火傷しちゃって、帰ってきたれおんが大袈裟に騒いで。
大丈夫だよって何度言っても病院とか言うし、結局病院は行かずに手当をしてもらった。
「ねえ、れおん。今日進路調査の紙が配られて、僕、どうしよう。」
「俺は、周がしたいことをするのが1番だと思う。でも、、、」
「でも?」
「留学とかは、、嫌だ。あと、離れた土地の大学も、、」
「れおん、、、。大丈夫。僕だって離れられないんだから留学はしないよ。この家から通える範囲にする予定だから心配しないで?」
「まぁ、まだ1年あるしゆっくり決めればいいよ。やりたいことって変わることもあるし、だから、勉強だけはしときな?今のままでも十分優秀だけどね。」
進路調査の紙にはとりあえず獣医学部とかで書いといて、ゆっくり決めよう。
「うん!!そうする!!ありがとうれおん!!大好き!!」
れおんが支えてくれてるし。
「俺も好き、・・・・・今日金曜だし、いい?」
「うん、、いいよ。」
お姫様抱っこをして寝室に運んでくれるれおんにいつまで経ってもドキドキが止まらない。
進路を悩んでいた僕が1年後、あっさりと進路を決めてしまう出来事が起きたんだ。
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