1 / 22
悪魔が来たりて文句を言う
しおりを挟む終わった・・・。
ここはロイヤル・ウエストウッド女学院。
王都の南、さらにその南側に位置する、貴族の令嬢たちが通う学び舎だ。建物は元皇太子の住居。緑に囲まれ、ゴシック様式の尖塔が連なり、花々は咲き誇り、落ち葉一つ落ちていない。
今日はテスト最終日。
教室は、いつも以上に静まり返っていた。
カリカリとペンの音だけが静かに響いていた。
その中の一席。
ペンで顎を叩き、髪を掻き、いっこうに答案へ向き合おうとしない美少女が一人。
柔らかなウェーブを描く金髪。卵型の小さな顔に整った眉。菫の花のような紫の瞳。
誰もが称賛する伯爵令嬢、ミリア・フォン・エルシュタイン。
誰もが賞賛する美貌とは裏腹に、今その美貌は強張り、瞳は泳いでいる。
パチン。
懐中時計が閉じられる。
「そこまでです。ペンを置いてください」
若い教師の声が響く。
(終わった……。ああ、終わってしまった)
ミリアは机に突っ伏した。
✳✳✳
――魔界。
漆黒の髪。金色の瞳。高い鼻梁、薄い唇の片側だけが吊り上がる。
シリウス・バハルド・ダリル。
その足元で、黒光りする2インチほどのサピエンパが踏み潰され、死骸は別の個体に喰われる。
(掃除屋どもめ)
悪魔で溢れる街を抜け、奇妙な森を越え、荒涼とした闇が広がり、生き物の気配もない。ダリルは迷いなく進み、何もない空間で立ち止まった。すぅ、と闇に扉が浮かび上がる。彼は迷わず開いた。
それは、気まぐれではない。
逆らえぬ命が下っていた。
✳✳✳
王都、深夜。
時計塔が十二時を告げる。
最後の鐘が鳴り終わると、月の光に扉が浮かび上がった。
カチャリ。
そこから一人の男が現れる。
金の瞳が、王都を見下ろした。
王都の明かりを眺め、ダリルは薄く笑った。人間界は相変わらず騒がしい。
✳✳✳
ミリアは ガウン姿のまま、夜風の吹き抜けるバルコニーへ出た。月明かりに照らされた白い床石の上に、メイドのベラから聞いた通り、花瓶と燭台を並べ、なんちゃって祭壇をこしらえる。こんなことをしている自分が滑稽だと分かっていながら、背に腹は代えられない。
明日は
フランス語のテストが 返却される。
ただそれだけで、胃が痛い。
一つ年下の弟、ウイルスの呆れた顔と、両親の落胆を隠しきれない 視線が脳裏に浮かぶ。
(はぁ……)
ウイルスは軽々と 満点を取る。私が酷い点を取っても 誰も責めない。
フランス語ができないと言うだけで 社交界では教養の足りない娘と陰で笑われる。
たたタタタ
「
フランス語を話せるのが、そんなに偉いのかしら?」と毒づきたくなる。日常で使いもしない 言語など
無用の長物だ。
けれど 学校では 必修科目。 逃げ場はない。 補修という名の呪縛は成績が
振るわぬ
限り解けはしない。
百歩譲って それは許そう。
出来が悪いのは事実だ。だが、
二週間連続の補習たど、地獄だ。
しかも今回は過去最低の手応え だった。
このままでは、のらりくらりと 先延ばししてきた家庭教師が 本当に呼ばれてしまう。
それだけは
絶対嫌だ!
ともなれば神頼みしか残されていない。
毎日の授業だけでも 嫌なのに、 どうして好き好んで 補習を受けなくてはいけない。 入学してから 毎回この地獄を味わっている。 今年で5年。 匙を投げるには 十分な年月だと思うのに。
どうして、 諦めないんだろう?
エルザ先生の 執念深さには 恐れ入る。
それとも、 私をいたぶるのが趣味?
ミリアは 拝むのを止めて 爪を噛む。
一度も 及第点を取れないのは 私に問題がある?
それとも 教え方が悪い? それを認めたくなくて、ずっと補習を繰り返してる ?
(あぁ~ もしそれなら 最悪!)
ミリアは 頭を抱える。
「どうか、どうか神様……」
しばらく待つ。
反応はない。
「女神様でも幽霊でも悪魔でも構いません……!」
――その瞬間。
空気が変わった。
✳✳✳
(この波長……ここか)
ダリルは王都の屋根の上に立っていた。
呼ばれた?
否。
こんな粗雑な祈りで悪魔は呼べない。
だが――
(同じ気配が混じっている)
微かに、懐かしい魔力。
探している“それ”と同質の何か。
偶然か、必然か。
「……退屈しのぎにはなる」
声のする方へ向かった。
✳✳✳
ミリアが顔を上げた瞬間、目の前に男がいた。
空中に立っている。
「……悪魔?」
金の瞳が、値踏みするように細められる。
ダリルは少女を観察した。
(違う)
探している“それ”ではない。
だが。
少女の周囲に、ほんの僅かに同質の揺らぎがある。
(なぜ人間に……?)
興味が湧いた。
「お待ちしていました」
「誰が、しゃべって良いと言った」
冷ややかな声。
少女の顔が青ざめる。
だが逃げない。
(ほう)
「召喚したのでしょう?」
ラグを蹴飛ばす。
「こんなものでか?」
本当に召喚ではない。
だが――
(ここに留まれば、あれを探せる)
彼は思案する。
✳✳✳
「でも、来たじゃないですか!」
食い下がるミリア。
愚かだ。浅い。
だが必死だ。
(成績のために悪魔に縋るとは)
くだらない。
それでも。
少女の背後で、魔力が一瞬だけ揺れた。
ダリルの瞳が鋭くなる。
(……確かにある)
本命は、この娘ではない。
だが、鍵になる可能性はある。
「いいだろう」
ミリアが跳ねる。
ダリルはゆっくりと近づいた。
「条件は私が決める」
少女が息を呑む。
「用意できなければ契約は無効」
主導権は完全にこちら。
だが彼の思考は別にあった。
(この屋敷にあるはずだ)
人間界に現れた“異物”。
その発生源。
それを探るには、内部に入る必要がある。
「今夜、ここに泊まる」
「……え?」
「それが条件だ」
少女は目を瞬かせる。
補習回避と引き換えに、一晩の宿。
安い、と判断した顔だ。
(単純だな)
「本当に、それだけで……?」
「それだけでいい」
――今は。
ダリルは薄く笑った。
(さて)
伯爵家の屋敷。
この家系。
この土地。
どこかにある。
あの魔力の源。
少女はただの入口に過ぎない。
だが。
その入口が、予想外に騒がしく、面倒で、そして――
少しだけ、退屈しのぎになりそうだった。
金の瞳が、夜の奥を見据える。
(必ず見つける)
本当の目的を胸に秘めたまま、
悪魔は微笑んだ。
1回目✳✳✳✳✳✳✳
涼やかな風をうけながら ダリルは、 眼下に広がる 明かりの多さに目を見張る。
前に王都に来た時とは すっかり様変わりしている。 煉瓦造りの家、 どこまでも続く石畳、 夜道を照らす街灯、 行き交う馬車の数、 格段に生活は向上している。
それを確認すると ダリルは笑みを浮かべる。
( なかなか 刺激的な暮らしになりそうだ)
さて 今一番の問題は 今夜 泊まる場所が無い事だ。 準備が整う前に 出発したので このままでは 野宿するはめになるが 、それだけは 避けたい 。
ダリルは 耳を澄まして カモになりそうな人間を 探し始める。
直ぐに 人間たちの 欲望や妬み嫉みの声が聞こえてくる。
その中に混じって 鈴を転がすような うら若き乙女の声が 耳をくすぐる。
どうせ 一夜を共にするなら オヤジより美女の方が良いに 決まっている。
ダリルは 声のする方へと 歩き出す。
***
***
声を頼りに来てみたが・・・ ダリルは、 早くも後悔していた。
緩やかなウェーブを 描く金髪、 小さな卵型の顔には 形のいい眉。 大きな瞳は 菫の花のような 深みのある紫色 。背は自分より頭 一つぶん低く、 華奢な体は 簡単に折れそうなほどだ。
完璧な美少女だが、 その口から出る言葉は 百年の恋も冷める 内容だ。
星の数ほど 人間を見てきたが 、これ程 見た目とのギャップがある 伯爵令嬢は初めてだ。
***
視線を感じて 顔を上げると 黒い帽子に マントを纏った 大柄な男が 値踏みするように私を見下ろしていた。
年の頃は 20代後半で 漆黒の髪に 金色の瞳。 高い鼻に 薄い唇 の精悍な顔立ち。
ミリアは、 初めて 美しいことを 恐ろしいと感じて 目を背ける。
これは 関わったらダメなタイプの人だ。
一目見ただけで 分かる。
「・・・」
「・・・」
沈黙に 押しつぶされそうになりながら、 そろりと様子を伺う。驚いた事に 男はバルコニーの手すりでなく、 空中に立っている。
物音も聞こえなかったし、 横目でドアを見たが 開いた形跡も無い。
こんな事が出来るのは ・・人では無い。
漂わせる雰囲気からして 悪魔だ。 まごうことなき 悪魔だ。 人間の服を着た 変わり者の悪魔だ。
(・・・ つまり・・来たの?・・ 悪魔が ?・・私の為に?・・)
口を開こうと思って悪魔を見るが、 私を見る瞳には 温かみの欠片もない 。私のことを 取るに足りない存在だと 目つきから ハッキリと感じられる。
しかし、 だからと言って 立ち去る気配が無い。 私からの 言葉を待っている?
「・・・」
「・・・」
ミリアは、小さく嘆息する。
日頃の行いが悪いからか 、こんなハズレしか来ないのか・・。
チェンジという言葉が 出かかったが 、首を振って止める。
本音を言えば、 神様が良い。
でも、 やっと私の祈りに 答えてくれたのだから 贅沢を言ってはいけない。
もしかしたら 優しい悪魔かもしれない。 一縷の望みを願って 声を掛ける。
「 お待ちしていました」
「 誰が、 しゃべって良いと言った!」
冷淡な声音に 一縷の望みは、 木っ端微塵に砕け散る。 世の中そんなに甘くない。
それにしても、 私を見る表情は 明らかに機嫌が悪い。 初対面のはずなのに、 何が気に入らないのか・・。
しかし 、このままでは 埒が明かない。
でも、言葉意外で どうやって許可を得ればいいのか・・。
心の中で念じれば 伝わる?
もしそうなら 今頃殺されている。
(・・・)
挫けそうになる自分に 激を飛ばす。
( 明日を乗り切るためなら、 ここで引き下がっては 駄目よ。 勇気を出さなくちゃ)
ミリアは 喘ぐように息を吸って 喋りかける。
「あっ、あの・・・私の願いを 叶えるために 来て下さったんですよね?」
「 誰が ?まさか、 私の事を言っているのか?」
悪魔が後ろを振り返ってから、自分を指差す。
ミリアは 激しく同意する。
「 そうです」
「 どうして私が、 お前の願いを叶えないと いけないんだ ?」
訳が分からないと 悪魔が首を振る。
「 だって、 召喚されて来たんでしょ」
ミリアは お供え物を見る。 願いを聞いてもらう 為には、 対価が必要だと聞く。
「はぁ? こんな物で、私を 召喚したと言うのか? 有り得ない!」
くだらない物だと言うように 悪魔が、祭壇を蹴る。 ミリアは 落ちた果物を拾い集めながら頷く。
「召喚の 魔法陣はどうした? 呪文は何と唱えた?」
「 魔法陣は このラグです。 円形だし 何か模様が書かれています。 呪文は 『どうか どうか 、神様。 仏様 。・・女神様・・ 幽霊でも・・・ 悪魔でも構いません。 兎に角、 誰でも良いので 私の願いを 聞き入れて下さい。 本当に 、本当に 、お願いします』」
再現して見せると 悪魔が、こめかみを押さえて首を振る。
「そんなもので 悪魔が召喚できると 思っているのか?」
「 でも、 来たじゃないですか」
呆れ返った悪魔が ラグを掴むと 、私の顔に押し付ける。
「このラグの模様は蔦だ 。蔦が絡まってるだけで 、何の意味も無い。 それに 呪文は決まってる。 そんな適当な言葉で 悪魔を召喚できると思ってるのか? どこまで無知なんだ 」
ミリアは ラグを手で払いのける。
全く のこのこ来たくせに 文句ばかり。
もっと高級品が欲しいなら、 回りくどい事を 言ってないで そう言えば良いのに。
ミリアは 立ち上がると 真っ直ぐ悪魔の目を見る。 邪険な目で見返されたが、 負けじと言う。
「 お供え物が 不満だったら、 欲しいものを言って下さい 」
「お前は 、人の話を聞け!」
「 だ・か・ら 、何か欲しいか言ってください」
ミリアは 絶対に逃さないとばかりに、 悪魔のマントを掴む。
「 お前みたいな小娘が 私を満足させる品物 を用意できるはずが無い 」
「そんなの言ってみないと 分からないじゃないですか !・・お金ですか ?」
補習が決定するたびに、 お母様が寝込んで、 お父様が落胆して、 弟に馬鹿にされる 。
学校でも 家でも 居場所が無い。
それが避けられるなら なりふり構っていられない 。
「そんなもの 欲しくない」
「 美女ですか ?それなら 知り合いを紹介します」
「 女など 煩わしいだけだ」
真っ赤な嘘だ。本当は、 お金も美女の知り合いもいない。
でも、そんな事は後で、どうとでもなる。
悪魔がマントを 振り払ったが ミリアは もう一度つかむと 必死に食らいつく。
「 高級酒とか 珍味ですか?」
「 違う。 違う。 お前には 一生 かかっても 当てられない」
首を横に振る 悪魔を見ながら、 一体何が欲しいのだろうと 首を捻る。
手詰まりで 何も浮かばない。
もし 私だったら・・何が欲しいだろう・・。
「 ドレスとか、どうですか ?宝石がついた すごく豪華なものを用意しますから。 奥様に、どうですか?」
「私は独身だ! ドレスなど 女が着るものだ。 私に女装しろと・・・」
断る雰囲気だったのに、 尻切れトンボになった。
「・・ いや、これは ・・チャンスか?・・」
さっきまでとは様子が違う。
悪魔が顎に手をやって 真剣な顔で何やら ブツブツ言っている 。
何か欲しいモノを 思いついたようだ 。
ミリアは 静かに答えが出るのを待つ 。
高級な品で無いといいけど・・。 色々言った手前 無理とは何 いいづらい。
悪魔が 、くるりと振り返ると 私に向かって頷く。
「 わかった。 今から言うものを 用意出来たら 願いを叶えてやろう」
「 本当ですか !それは何ですか?」
交渉成立!
ミリアは、 ピョンと飛び上がって喜ぶ 。
これでフランス語の地獄から抜け出せる。
私を助けるのが 悪魔とは奇妙だけどと 肩を竦める 。
しかし、 悪魔の口から出た言葉は それ以上に奇妙だった。
0
あなたにおすすめの小説
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
【大賞・完結】地味スキル《お片付け》は最強です!社畜OL、異世界でうっかり国を改革しちゃったら、騎士団長と皇帝陛下に溺愛されてるんですが!?
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
【第18回ファンタジー小説大賞で大賞をいただきました】→【規約変更で書籍化&コミカライズ「確約」は取り消しになりました。】
佐藤美佳子(サトウ・ミカコ)、享年28歳。死因は、過労。連日の徹夜と休日出勤の果てに、ブラック企業のオフィスで静かに息を引き取った彼女が次に目覚めたのは、剣と魔法のファンタジー世界だった。
新たな生を受けたのは、田舎のしがない貧乏貴族の娘、ミカ・アシュフィールド、16歳。神様がくれた転生特典は、なんと《完璧なる整理整頓》という、とんでもなく地味なスキルだった。
「せめて回復魔法とかが良かった……」
戦闘にも生産にも役立たないスキルに落胆し、今度こそは静かに、穏やかに生きたいと願うミカ。しかし、そんな彼女のささやかな望みは、王家からの突然の徴収命令によって打ち砕かれる。
「特殊技能持ちは、王宮へ出仕せよ」
家族を守るため、どうせ役立たずと追い返されるだろうと高をくくって王都へ向かったミカに与えられた任務は、あまりにも無謀なものだった。
「この『開かずの倉庫』を、整理せよ」
そこは、数百年分の備品や資材が山と積まれ、あまりの混沌ぶりに探検隊が遭難したとまで噂される、王家最大の禁足地。
絶望的な光景を前に、ミカが覚悟を決めてスキルを発動した瞬間――世界は、彼女の「お片付け」が持つ真の力に震撼することになる。
これは、地味スキルでうっかり国のすべてを最適化してしまった元社畜令嬢が、カタブツな騎士団長や有能すぎる皇帝陛下にその価値を見出され、なぜか過保護に甘やかされてしまう、お仕事改革ファンタジー。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
大根令嬢の雑学無双、王弟殿下を添えて。~ 前世を思い出したので、許婚をほったらかして人助けしまくります!!
古森真朝
恋愛
気弱な伯爵令嬢のカレンは、自分勝手な婚約者レナートに振り回されていた。耐え続けていたある日、舞踏会で何者かに突き飛ばされ、階段から落ちてしまう。
その傷が元で儚く……なるかと思いきや。衝撃で前世を思い出したカレンは一転、かの『ド根性大根』みたいな超・ポジティブ人間になっていた。
『モラハラ婚約者の思惑なんぞ知るか!! 今度こそ好きなことやって、目いっぱい幸せに長生きするんだから!!!』
昔ひたすら読書に耽って身に着けた『雑学』を武器に、うっかり採れ過ぎた作物や、開墾しようとすると不幸に見舞われる土地、不治の病にかかった王族、等々の問題をどんどん解決。
領地の内外で心強い友人が出来たり、いつの間にかものすごく有名になっていたり、何かと協力してくれる王弟ヴィクトルから好意を寄せられたり(注:気付いてない)する中、温かい家族と共に仕事に励んでいく。
一方、前世から因縁のある人々もまた、こちらに転生していて――
断罪まであと5秒、今すぐ逆転始めます
山河 枝
ファンタジー
聖女が魔物と戦う乙女ゲーム。その聖女につかみかかったせいで処刑される令嬢アナベルに、転生してしまった。
でも私は知っている。実は、アナベルこそが本物の聖女。
それを証明すれば断罪回避できるはず。
幸い、処刑人が味方になりそうだし。モフモフ精霊たちも慕ってくれる。
チート魔法で魔物たちを一掃して、本物アピールしないと。
処刑5秒前だから、今すぐに!
地味な薬草師だった俺が、実は村の生命線でした
有賀冬馬
ファンタジー
恋人に裏切られ、村を追い出された青年エド。彼の地味な仕事は誰にも評価されず、ただの「役立たず」として切り捨てられた。だが、それは間違いだった。旅の魔術師エリーゼと出会った彼は、自分の能力が秘めていた真の価値を知る。魔術と薬草を組み合わせた彼の秘薬は、やがて王国を救うほどの力となり、エドは英雄として名を馳せていく。そして、彼が去った村は、彼がいた頃には気づかなかった「地味な薬」の恩恵を失い、静かに破滅へと向かっていくのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる