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人が 何かすれば 必ず跡が残る
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レグールの師匠で、山番のジムがもたらした情報でクリスの居場所が分かった。
ロアンヌは 知ってるなら、すぐに言えばいいのに。恥をかかされたレグールが可哀想だと嘆息する。 しかし、同情ばかりもしていられない。 これからクリスの救出に行くのだから、気を引き締めよう。
「隙を突くんですね」
ディーンが 目を輝かせている。
微笑ましいことだ。
ディーンが 騎士になるのが目標なことは幼い頃から知っている。
剣の稽古をしていても 実践する場が無いから、このチャンスに自分の実力が知りたいんだろう。
アピールにもなるし一石二鳥だ。
レグールが 立ち上がると1人1人顔を見ながら指示を出す。
「 父上と母上は、ここでみんなからの情報を整理してください」
「分かった」
「ええ」
「私とロアンヌ、ディーンは先に出発します」
「了解しました」
「はい」
分かったと頷くと 次にジムを見る。
「ジムは 兵を集めて私が予想した小屋を念の為確認してから、こちらへ応援に来てくれ」
ジムが 分かったと頷く。
「そうと決まれば 決行しよう」
伯爵が号令を掛ける。その言葉に、その場に居た全員が頷いた。
このまま私たちだけで出発していいのだろうか?
確実にクリスを助けるなら私では無くジムの方が適任では?
「私たちだけで大丈夫ですか?」
心配になったロアンヌはレグールの
袖を掴む。
レグールは兎も角、私もディーンも役に立てるかどうかは未知数だ。
レグールが 自分の袖を掴んでいる私の手を外すと力強く握りしめた。
「ロアンヌの心配は分かるが、今回の最大の目的は人質救出だ。その為には少数で行動するに限る。下手に大勢で行ってろう城にでもなったら、解決まで時間がかかる。何より、クリスもロアンヌたちが来た方が安心するだろう」
「分かりました。頑張ります」
確かにクリスはレグールを嫌ってる。誘拐の目的が婚約式の中止だと知ってるなら、折角助けても逃げ回るかもしれない。
それを止めるには私が一緒の方が都合がいい。私がいれば逃げたりしないだろう。
(どんなに嫌がっても、婚約式には出席させる)
ぎゅっと拳を握って密かに決心する。
「目立たない様に馬も二頭で行く」
「はい。ついていきます」
(二頭? 三人で行くのに?)
きびきびと上官に返事をする新兵みたいなディーンを横目で見ながら、 と言うことは私はレグールと一緒ね。
だけど嵐がすでに一往復している。
体力は持つのだろうか?
スペンサー邸に着いて、たいして時間が経ってない。
「嵐はさっき、山を越えたばかりです。また、二人も乗せて平気なんですか?」
「ロアンヌは優しいな」
「 ……… 」
目を細めるレグールに、いや、現実的な話をしていると心の中で訂正する。
ジムの言っていることが万が一間違いだったら、山の中を駆け回る事になる。途中でバテられては困る。
しかし、問題ないとレグールが私の肩をぽんぽんと軽く叩く。
「大丈夫だ。嵐は甲冑を着た私を乗せて戦場を駆け回った馬だ。だからスタミナがある」
「 ……… 」
「ロアンヌの体重なんか甲冑に比べれば半分以下だよ。だから、気にしなくていい」
体重を気にして言ったわけではない。
嵐の自慢話をするレグールを 固まった口角のままで話を聞く。反論しないでおこう。今日は十分プライドが傷ついているんだから。
「へー、そうなんですか」
****
私を前に座らせてレグールと相乗りしながら、先導する形で目的の小屋へと馬を進めていた。
その後をディーンが続く。初めての山道なのに、ちゃんとスピードを落とさずについてくる。ディーンも日々努力を続けているんだ。夢が叶うといいな。そんなディーに感心しているが。
それ以上に、レグールのバスターソードに 関心が向く。
出発しようとした時、レグールが私の背丈ほどあるバスターソードを背中にしょって現れた。余りの大きさに私もディーンも度肝を抜かれた。
今の主流派は騎兵用のバッグ・ソードだ。あんな大きな剣を本当に扱えるのだろうか? それとも、ただの威嚇用? レグールが何も説明してくださらないから、気になって仕方ない。
でも、そんな事を聞いたら実力を疑う事になる。それに、今はクリスを助ける事に集中しなくちゃ。そんな事を聞いたら不謹慎だ。と、分かっていても、どうしても目がいってしまう。
「どうした? 何か心配事でもあるのか」
「……その……」
そう聞かれても 口にしていいのかどうか……。視線だけを剣に向けた。それに気付いたらレグールが語る。
「この剣は10年前の戦の時の相棒だ。いざという時頼りになる。ようは、型は古いがよく切れるということだ」
レグールが にっこりと笑う。
私としては穏便に済ませたいけど、ルーカスと戦わなくちゃ いけなくなるかもしれない。
どの程度の戦いになるか、分からない。だったら使い慣れた剣の方が良い。レグールが大剣を振り回す姿を想像してみた。
英雄と言われてるんだから、さぞ強いんだろう。 見てみたい。
**
クリスが居ると思われる小山に行くための脇道に入ると、進みが遅くなった。ディーンもレグールも何か探しているようだ 。
すると、何か発見したのかディーン
が馬から降りると 少し先でしゃがんだ。どうやら、地面を見ているらしい。
何を見ているのかと馬の上から覗き込むと、まだ新しい馬の蹄の後を見つけた。
「どうやら、ここで正解だな」
「そうですね」
「この蹄の感じだと二頭……三頭か」
蹄鉄は、馬一頭一頭の足に合わせて取り付ける。それに馬にも癖が あるから蹄鉄の減り方が違う。同じように見えても蹄鉄は微妙に違う。だから見分けがつく。
「俺が様子を見て来ます」
ディーンが率先して調べに行くと 進み出た。
「頼む。廃墟……小屋は、此処から西北にある。 小屋を見つけたら、まずは
クリスが居るか どうか確かめてくれ」
ディーンが頷くと、レグールが指を折りながら何をするべきか伝える。
「それと、ルーカスを含めた犯人の人数。 その配置、どんな状態で クリスが監禁されているのか。例えば 手足を縛られてるとか、小屋のどの辺にいるとか、そういう情報が欲しい」
「分かりました」
ディーンが、そう言って歩き出すと、レグールが呼び止めた。
「ディーン。無理に近づくな。もし中の様子が分かなかったら、それでも構わない。一番重要なのは、犯人に気づかれないことだ。だから行動に注意しろ。いいな」
「はい」
ディーンが真剣な顔で一礼すると森の中に姿を消した。
「私達はどうすんですか?」
「そうだな……まずは」
と言ってレグールが嵐から降りると、 私に向かって両手を広げる。
ロアンヌは笑いながら飛び込むように降りると、レグールが笑いながら、クルリと一回転してから私を地面に降ろした。自然と顔が綻ぶ。何気ない事が全て喜びに変わっていく。
「それで本当に、何をするんですか?」
レグールの胸をそっと押して見上げる。おふざけは ここまで。
「ここから先は徒歩で移動するから、嵐たちはここに隠して置こう」
そう言うとディーンが乗って来た馬
と嵐の2頭の手綱を持って茂みに入る。
二人で蹄の跡を頼りに歩く。
あまり使われてないのか、道と言っても獣の道だ。気をつけないとすぐに足跡を見失う。
「まず、犯人たちの馬を見つけよう」
「馬ですか?」
馬を見つけてどうする気なんだろう。何をしたいのかピンと来ない。
「 犯人達は目立たないように 小屋とは別の場所に馬を置いてあるはずだ」
念には念を入れよ。 か、馬が一箇所に集まっていたら人目を引く。
しばらく歩くと本当に、馬が繋いである場所があった。
馬は三頭。当たりに人影は無い。
普通に考えれば一頭につき1人。つまり、ルーカスの他に2人。装飾品を見ただけで、どれがルーカスの馬か分かる。上等な鞍だ。
他の2頭は布だけだけ。毛並みも悪い。 私達が近づいても 馬たちは おとなしく草を食んでいる。
馬の所まで来るとレグールがナイフを取り出した。何をするのかと見ていると、犯人たちの馬の手綱を切って、お尻を叩いて逃がしている。
「どうする気ですか?」
「馬に乗られて逃げられたら困るからな」
そう説明してくれた。ロアンヌは素直に驚いた。もし、取り逃がしたらなどと、先の事までこれっぽっちも考えていなかった。そんな自分の考えの甘さを痛感する。本気で犯人を捕まえようとしていない 。ただ居るだけだ。役に立ってない。
レグールの頭の中では、同時にいろんな可能性を考えて行動しているのだ。 見習うべきところがたくさんある。
*****
レグール様に言われた通り西北に進んできたが……。
目の前のモノがそうだと思えず。ディーンは思わず辺りを見渡した。
だが、それらしい建物は一つしかない。
(これか?)
貧乏育ちのディーンから見ても、余りにもみすぼらしかった。台風が来たら次の日には跡形もなくなってそうだ。 それほどボロい。
本当に、ここにクリスが?
ロアンヌは 知ってるなら、すぐに言えばいいのに。恥をかかされたレグールが可哀想だと嘆息する。 しかし、同情ばかりもしていられない。 これからクリスの救出に行くのだから、気を引き締めよう。
「隙を突くんですね」
ディーンが 目を輝かせている。
微笑ましいことだ。
ディーンが 騎士になるのが目標なことは幼い頃から知っている。
剣の稽古をしていても 実践する場が無いから、このチャンスに自分の実力が知りたいんだろう。
アピールにもなるし一石二鳥だ。
レグールが 立ち上がると1人1人顔を見ながら指示を出す。
「 父上と母上は、ここでみんなからの情報を整理してください」
「分かった」
「ええ」
「私とロアンヌ、ディーンは先に出発します」
「了解しました」
「はい」
分かったと頷くと 次にジムを見る。
「ジムは 兵を集めて私が予想した小屋を念の為確認してから、こちらへ応援に来てくれ」
ジムが 分かったと頷く。
「そうと決まれば 決行しよう」
伯爵が号令を掛ける。その言葉に、その場に居た全員が頷いた。
このまま私たちだけで出発していいのだろうか?
確実にクリスを助けるなら私では無くジムの方が適任では?
「私たちだけで大丈夫ですか?」
心配になったロアンヌはレグールの
袖を掴む。
レグールは兎も角、私もディーンも役に立てるかどうかは未知数だ。
レグールが 自分の袖を掴んでいる私の手を外すと力強く握りしめた。
「ロアンヌの心配は分かるが、今回の最大の目的は人質救出だ。その為には少数で行動するに限る。下手に大勢で行ってろう城にでもなったら、解決まで時間がかかる。何より、クリスもロアンヌたちが来た方が安心するだろう」
「分かりました。頑張ります」
確かにクリスはレグールを嫌ってる。誘拐の目的が婚約式の中止だと知ってるなら、折角助けても逃げ回るかもしれない。
それを止めるには私が一緒の方が都合がいい。私がいれば逃げたりしないだろう。
(どんなに嫌がっても、婚約式には出席させる)
ぎゅっと拳を握って密かに決心する。
「目立たない様に馬も二頭で行く」
「はい。ついていきます」
(二頭? 三人で行くのに?)
きびきびと上官に返事をする新兵みたいなディーンを横目で見ながら、 と言うことは私はレグールと一緒ね。
だけど嵐がすでに一往復している。
体力は持つのだろうか?
スペンサー邸に着いて、たいして時間が経ってない。
「嵐はさっき、山を越えたばかりです。また、二人も乗せて平気なんですか?」
「ロアンヌは優しいな」
「 ……… 」
目を細めるレグールに、いや、現実的な話をしていると心の中で訂正する。
ジムの言っていることが万が一間違いだったら、山の中を駆け回る事になる。途中でバテられては困る。
しかし、問題ないとレグールが私の肩をぽんぽんと軽く叩く。
「大丈夫だ。嵐は甲冑を着た私を乗せて戦場を駆け回った馬だ。だからスタミナがある」
「 ……… 」
「ロアンヌの体重なんか甲冑に比べれば半分以下だよ。だから、気にしなくていい」
体重を気にして言ったわけではない。
嵐の自慢話をするレグールを 固まった口角のままで話を聞く。反論しないでおこう。今日は十分プライドが傷ついているんだから。
「へー、そうなんですか」
****
私を前に座らせてレグールと相乗りしながら、先導する形で目的の小屋へと馬を進めていた。
その後をディーンが続く。初めての山道なのに、ちゃんとスピードを落とさずについてくる。ディーンも日々努力を続けているんだ。夢が叶うといいな。そんなディーに感心しているが。
それ以上に、レグールのバスターソードに 関心が向く。
出発しようとした時、レグールが私の背丈ほどあるバスターソードを背中にしょって現れた。余りの大きさに私もディーンも度肝を抜かれた。
今の主流派は騎兵用のバッグ・ソードだ。あんな大きな剣を本当に扱えるのだろうか? それとも、ただの威嚇用? レグールが何も説明してくださらないから、気になって仕方ない。
でも、そんな事を聞いたら実力を疑う事になる。それに、今はクリスを助ける事に集中しなくちゃ。そんな事を聞いたら不謹慎だ。と、分かっていても、どうしても目がいってしまう。
「どうした? 何か心配事でもあるのか」
「……その……」
そう聞かれても 口にしていいのかどうか……。視線だけを剣に向けた。それに気付いたらレグールが語る。
「この剣は10年前の戦の時の相棒だ。いざという時頼りになる。ようは、型は古いがよく切れるということだ」
レグールが にっこりと笑う。
私としては穏便に済ませたいけど、ルーカスと戦わなくちゃ いけなくなるかもしれない。
どの程度の戦いになるか、分からない。だったら使い慣れた剣の方が良い。レグールが大剣を振り回す姿を想像してみた。
英雄と言われてるんだから、さぞ強いんだろう。 見てみたい。
**
クリスが居ると思われる小山に行くための脇道に入ると、進みが遅くなった。ディーンもレグールも何か探しているようだ 。
すると、何か発見したのかディーン
が馬から降りると 少し先でしゃがんだ。どうやら、地面を見ているらしい。
何を見ているのかと馬の上から覗き込むと、まだ新しい馬の蹄の後を見つけた。
「どうやら、ここで正解だな」
「そうですね」
「この蹄の感じだと二頭……三頭か」
蹄鉄は、馬一頭一頭の足に合わせて取り付ける。それに馬にも癖が あるから蹄鉄の減り方が違う。同じように見えても蹄鉄は微妙に違う。だから見分けがつく。
「俺が様子を見て来ます」
ディーンが率先して調べに行くと 進み出た。
「頼む。廃墟……小屋は、此処から西北にある。 小屋を見つけたら、まずは
クリスが居るか どうか確かめてくれ」
ディーンが頷くと、レグールが指を折りながら何をするべきか伝える。
「それと、ルーカスを含めた犯人の人数。 その配置、どんな状態で クリスが監禁されているのか。例えば 手足を縛られてるとか、小屋のどの辺にいるとか、そういう情報が欲しい」
「分かりました」
ディーンが、そう言って歩き出すと、レグールが呼び止めた。
「ディーン。無理に近づくな。もし中の様子が分かなかったら、それでも構わない。一番重要なのは、犯人に気づかれないことだ。だから行動に注意しろ。いいな」
「はい」
ディーンが真剣な顔で一礼すると森の中に姿を消した。
「私達はどうすんですか?」
「そうだな……まずは」
と言ってレグールが嵐から降りると、 私に向かって両手を広げる。
ロアンヌは笑いながら飛び込むように降りると、レグールが笑いながら、クルリと一回転してから私を地面に降ろした。自然と顔が綻ぶ。何気ない事が全て喜びに変わっていく。
「それで本当に、何をするんですか?」
レグールの胸をそっと押して見上げる。おふざけは ここまで。
「ここから先は徒歩で移動するから、嵐たちはここに隠して置こう」
そう言うとディーンが乗って来た馬
と嵐の2頭の手綱を持って茂みに入る。
二人で蹄の跡を頼りに歩く。
あまり使われてないのか、道と言っても獣の道だ。気をつけないとすぐに足跡を見失う。
「まず、犯人たちの馬を見つけよう」
「馬ですか?」
馬を見つけてどうする気なんだろう。何をしたいのかピンと来ない。
「 犯人達は目立たないように 小屋とは別の場所に馬を置いてあるはずだ」
念には念を入れよ。 か、馬が一箇所に集まっていたら人目を引く。
しばらく歩くと本当に、馬が繋いである場所があった。
馬は三頭。当たりに人影は無い。
普通に考えれば一頭につき1人。つまり、ルーカスの他に2人。装飾品を見ただけで、どれがルーカスの馬か分かる。上等な鞍だ。
他の2頭は布だけだけ。毛並みも悪い。 私達が近づいても 馬たちは おとなしく草を食んでいる。
馬の所まで来るとレグールがナイフを取り出した。何をするのかと見ていると、犯人たちの馬の手綱を切って、お尻を叩いて逃がしている。
「どうする気ですか?」
「馬に乗られて逃げられたら困るからな」
そう説明してくれた。ロアンヌは素直に驚いた。もし、取り逃がしたらなどと、先の事までこれっぽっちも考えていなかった。そんな自分の考えの甘さを痛感する。本気で犯人を捕まえようとしていない 。ただ居るだけだ。役に立ってない。
レグールの頭の中では、同時にいろんな可能性を考えて行動しているのだ。 見習うべきところがたくさんある。
*****
レグール様に言われた通り西北に進んできたが……。
目の前のモノがそうだと思えず。ディーンは思わず辺りを見渡した。
だが、それらしい建物は一つしかない。
(これか?)
貧乏育ちのディーンから見ても、余りにもみすぼらしかった。台風が来たら次の日には跡形もなくなってそうだ。 それほどボロい。
本当に、ここにクリスが?
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