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11月
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しおりを挟む天高く空は澄み渡り紅葉か深まる晩秋。転校の話からあっという間だった気がする。
(来月でこの学校ともお別れかー)
思えば物哀しいもんだな。
あんまりここ最近濃厚過ぎたせいで、実感する暇がなかった気がする。
吉良と奏美に転校の話をした頃はまだ過ごしやすかった屋上も、今は肌寒い風が髪をすいていく。
(あれが分岐点だったのかな…)
ここで2人に話をしてから、随分ゲームの内容から逸れてしまった気がする。
ゲーム通りになるように躍起になっていたが、今じゃなるようになればいいと思っている自分がいる。
無事に期間を過ごし転校すればシナリオの流れとして特に問題ないだろう。
もうバッドエンドでも何でもいいや、なんて。
(バッドエンド、かぁ)
買ってきたホット缶コーヒーを啜り、ぼんやり考える。
本当にゲーム通りのバッドエンドになるのかすら、今の自分では自信がない。
シナリオとの差異でこの世界で俺は終業式にどんな顛末を迎えるのか。
(今の俺にとって、バッドエンドって何だろう?)
きっとその時が来れば自ずとして悟るのだろうか。
「蘇芳発見!!」
突然物思いに耽る俺の背後から、聞き覚えのある声が乱入する。
「身体冷やしちゃ風邪引くよ。先輩があっためてあげよう」
「遠慮します。て、離れて下さい!」
せっかく人がシリアスモードだったのにっ、一気に台無しだよ(泣)
後ろから抱きつこうする会長を威嚇しつつ、俺は言外にひっそり嘆いた。
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