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11月
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しおりを挟む「予定変更…?」
呟くがそれに対する問いはなかった。ただ身の危険が早まったのは確で、 痛みに歪む視界の中で男は舌舐めずりし、俺の胸をいやらしい手つきで撫で始める。
手つきもその感触も何もかもが気持ち悪い。
生理的に受け付けられず、必死に身を捩れば容赦なく頬を平手打ちされる。
「っつ!!」
「動くんじゃねぇよ、せっかく気持ち良くさせてやろうとしてんだからよ」
口の端に血が滲み、鉄さびの味口内に広がっていく。
男はそんなのにはお構いなく俺の身体を不躾な手が這い回る。
(気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い)
吉良や雪平先輩に触られた時にはこんな事なかったのに。
逃げたくて堪らない。
けれど両手首は縛られ、両足も男にのしかかれた状態では視界を閉じを噛み締めて耐えるしかない。
男にはそれがどう見えたのか喉の奥で低く笑い。あの耳障りな声を俺の耳に流し込んでくる。
「我慢しないで良い声で啼けよ。そしたらもっと気持ちよくなるぜ」
何言ってんのこいつ?自分のテクにそんなに自身あるの?もう一回小学生の保健体育から勉強すれば?それか眼科いけ!!
やがて男の手が下着に触れ居ればヒュッと息を呑む。
「赤い襦袢に散る白濁ってウケそうじゃね?」
「お前いつの時代AVだよ、それー。でもいいかも」
爬虫類男の下品な笑い声に俺の顔から血の一気に引いていく。
(……嫌だ。こんな奴らに嫌だ)
男は本格敵に下着を脱がしにかかる。
「や、だ、やめろっ、やめろって言ってんだろっ、助けてっ、誰か、き、ら、吉良ぁーーー!!!!」
叫んだ瞬間、俺の上から男が消えた。
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