短編集

蓼丸ゆた

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先生と自分

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自分は、女だ。自分を男だと思ったことは1度もない。
でも、自分では普通のつもりでも1歩みんなとは離れた場所にいるらしい。
つまり、変人という分類に入る。
それでも、自分は今の生活を気に入っている。
学校では、仲のいい友達もいるしそれに何より学校には先生がいる。
先生は、自分よりも一回り年上だ。
父親。とまではいかないが、かなり年上。
それでいて、変人。
女子からは結構嫌われるタイプ。
かっこいいわけじゃないし、普段は男子とふざけ回ってる、友達みたいな先生。私も仲良くなってよく先生と中庭で話すくらいの仲にはなってた。
でも、いつからか先生のことしか頭になかった。
自分は、先生のこと本気で好きになってた。
「先生、自分、将来の夢ができた。」
「…どんなの?」
「先生のお嫁さん。」
いつもみたいに、中庭で話している時にふと、自分が言った。少しの沈黙のあと、先生はぶっと吹き笑い始めた。
「…俺、もう30超えてるんだぜ?俺よりも良い奴なんかいっぱいいんだろ。」
「…冗談に決まってんじゃん。先生が旦那さんとか先生に頼まれても嫌だし。」
自分が、誤魔化す。
いつもの様子。よくこういうこと言うから先生も本気にしてない。
分かってる。けど、いつか本気にしてくれないかな。
自分は本気だよ。なんてこと言えるわけもなくて。でも、先生への好意がバレたくないから自分は口を閉ざした。
「…でも、お前が20歳になって俺が忘れてなかったら酒飲みに行ける仲にはなれるかな…?」
先生が細い目をより一層細めた。
普通に嬉しかった。
でも、恥ずかしくて自分は「自分が忘れるかもね。」と呟いた。
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