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チャプター9 ワイルド・スナツナ・ショー
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警報の変わりにディストショーンギターのサウンドが響き渡った。岩に向かってギターを振り下ろしていたメタルヘッズ達はとたんに色めき立ち、銃を手に手に走り回る。
「いたぞあそこだ!」
一人のヘッズがリベルタ達三人を指さす。エリーはリベルタの顔を見、そして手を敵の方へ向けた。
「じゃ、お手並み拝見」
「気合入れロよ! リベルタ!」
さぁシューテム・アップの時間だ。
リベルタとZERO-NEMOは、同時に巨人のための階段のようになった露天掘りの鉱山に飛び降りた。エリーはエンデュミオン製の先進的な流線型の拳銃を片手に悠々と歩いていく。
二人は着地点に居たダレル兵士を、リベルタは馬乗りになって銃で撃ちぬき、ZERO-NEMOはブレードで首を切り落とした。
BLAME! BLAME!BLAME!ZAPZAPZAP!Bratatatatatata!ZAPZAP!BLAME!
弾丸と血と肉片が至る所で飛び交う。ガンマンとニンジャは二方向に散り、それぞれのやり方で敵を蹴散らしていく。
BLAME!背負ったロケットエンジンで突撃してくるモヒカン男が吹き飛ぶ。
SLASH!両手を地面を突き固める転圧機に換装した大男の首が飛ぶ。
走り回りつつ、リベルタは採掘用の道具と重機の集まった小さな小屋へと入った。小屋の中はその内部空間のほとんどを組成機と呼ばれる装置が占めていた。
これはつまり、アーチファッソルをエネルギー源にあらゆるものを精製できる3Dプリンターだ。
調べると小屋には僅かばかりだが、アーチファッソルの備蓄が残っている。リベルタは思い付きで操作盤に触れ、装置を起動した。
ZERO-NEMOは数台の武装車両の掃射に阻まれ、岩陰に釘付けにされていた。途切れない銃撃とロケット弾の攻撃で岩は少しづつ削られ、身を隠すスペースが無くなろうとしていた。
ニンジャが意を決して銃弾の嵐の中に飛び出そうとしたその瞬間、小屋からメカニカルホースに乗って飛び出したリベルタが車列の後ろに回り込み、次々とエンジン部分を撃ちぬいていく。
車両のエンジン内部にはエネルギを放出中のアーチファッソルがあり、機構を破壊されたそれは、放出を想定外の方向へ向ける。すなわち、爆発である。
KBOOM! KBOOM! KBOOM! KBOOM! 次々と車両が爆発する!
崩壊しかけた岩の上に飛び乗ったZERO-NEMOは、馬で走り去るリベルタを一瞥すると、再び露天掘り鉱山の中心に向かって走り出した。
馬に乗った少女と、恐るべき速度で駆け抜けるニンジャの突撃を阻める物は無いかに思えた。しかし。
すり鉢状にえぐれた露天掘り鉱山の最下層、飛行場が丸々入りそうな広大な空間に、二人はたどり着いた。
あちこちに採掘用の横穴があり、地面にも重機を運搬する巨大なエレベーターが備えられている。
「これってあれじゃない? ボス出てくる時のヤツ」
「リベルタ、お前ハゲームのヤりす……」
ゴウン!
地面が揺れだし、巨大エレベーターが動き出す。地下から巨大な物体が競りあがってきた。
まず最初に目に入ったのは、テニスコートほどもある大きな頭蓋骨。
そしてその下には大小さまざまな、無数のスピーカーを備え付けたステージ。無数に突き出た配管からは常に火が吹き上がっている。
そしてそのボディを支えるのは4対の無限軌道だ。さながら陸上を走り回る小型空母といった様相だ。
なぜこんなものをここに置いたのかは、彼等にしか、わからない。
「な、なにあれ……」
「わからん」
この巨大な起動ステージの上に一人の男が現れる。裸の上半身は筋骨隆々で、鼻の下から顎にかけて馬蹄形のひげを生やし、大きなイボのある顔にはサングラス。いかにもなテストステロン過剰の大男だ。
男はステージの上で中指と薬指だけを折り曲げたメロイック・サインを高く掲げた。
『ダレル・フェスへようこそぉ!!』
巨大なスピーカーから猛烈な音量の声が響く。地面がゆれ、小石が浮き上がるほどだ。
『これは、わが社の誇る移動型フェス専用戦車、ヘル・フィスト666! この大地の続く限りローリングするロックの化身である!』
「はぁ、またこういう奴?」
「オイオイ、ありゃァダレル社のダレル・ブラックサークル本人だゾ!」
「へ? あいつがダレルの社長?」
「つまり、今回の大騒ぎの首謀者というわけだ」
ZERO-NEMOが馬に飛び乗り、リベルタの背後に着いた。
「馬はワタシに任せろ お前は銃を撃て」
「撃つって何を?」
「はハーん、考えてル事、判ルぜZERO-NEMO 見た所あのデカブツの弱点は、エンジンだ バカでかいアーチファッソルがある アれを撃ちぬケば大爆発すルハずダ!」
「それ、どこから狙えるの!?」
「戦車の底面ダ! クローラーノ隙間ヲ狙え!」
「それにはもう少し近寄る必要があるな いくぞカウガール!」
「ハイヨー!」
巨大ドクロ戦車の上からは、殺人的音圧のヘヴィメタルで狂った大勢のメタルヘッズたち、がめちゃくちゃに銃を撃ちまくってくる。
しかしその程度で臆するような二人ではない。敵の弾が届くのならこちらの弾も届くのが道理。
ZERO-NEMOは少女に合わせて絶妙な手綱さばきで馬を操る。敵の弾を交わしつつ、可能な限り狙い安い位置をに付ける。
リベルタもそれに応えて引き金を引き続ける。
BLAME!
BLAME!BLAME!
BLAME!BLAME!BLAME!
BLAME!BLAME!BLAME!BLAME!
次々と射手が斃れていく、だがヘヴィメタル戦車との距離は中々縮まらない。ZERO-NEMOは最良のルートで戦車に迫るがそもそもの馬力が違う。なんとか近寄れば、それをあざ笑うかのように速度を上げられてしまう。
このままでは埒が明かない。二人が限界を感じ始めていた。しかしその時、戦場に天使が舞い降りた。
紅い閃光を放ちながら、踊り狂う炎が巨大戦車の前に立ちはだかる。
「エリー!!」
<<エンジェルの登場よ>> エリーは無線通信で応えた。
「やれやれ、あの力でそれを止められないのか? 」
<<能力には限りってものがあるわ エンジンの近くまでいければいいけど、ちょっと無理でしょう?>>
「じゃぁ何する気なの!?」
<<あなたのお手伝いよ>>
そう言うと、エリーの周囲の輝きが一際強くなり、光の球状ドームが現れる。球体のサイズは半径数十メートルほどだ。
『な、なんだ!? 急に銃が撃てなくなったぞ!?』
『うわぁ! ババヤガだ! 魔女が来たんだ!』
球体に包まれた範囲のアーチファッソルが停止した。いまや甲板上に居るダレル社の兵士たちは皆エリーの管理下に置かれたのだ。
彼女は戦車の手前数メートルの空中に浮かんだまま、慌てふためく兵士の一人に向かって手を突き出した。
KABOOM!!
男の持っていた銃が突如爆発する。
KABOOM!! KABOOM!! KABOOM!!
エリーが手をかざすたび、そこに居た兵士の銃が爆発していく、恐慌状態に陥った兵士たちは、あるものは逃げ出し、あるものは泣き叫び、あるものは自ら戦車から飛び降りた。
『助けてくれぇ! ババヤガだぁ!』『爆発したくない!』『エメラルドソードを探せ!!』
彼らにもう少しの知性があれば、離れたところから狙撃するという手もあっただろう。しかし興奮と混乱と、ヘヴィメタルの極地にある彼らにはそんな発想など得られるわけもなかった。
巨大戦車の動きが明らかに鈍った。リベルタたちの動きにあわせて蛇行していたはずが、今はひたすら直進している。戦車上からの攻撃も止んだ。
「よし、やるぞ」
「うん! エリー! 10秒後にエンジンを撃つ! 離れて!」
<<了解 慎重にね、貴女達も気をつけなさいよ あー…… ちょっとやばそう、急いでもらえる?>>
「はん?」
『はっはっはっは!! 騒げ!!』
甲板上のステージの上に居た大男がエリーに向かって歩み寄る。男はヘッドが斧になったギターを手にしていた。
ダレル社のCEO、ダレル・ブラックサークルは混乱するメタルヘッズ達、つまり自分の社員たちを押しのけ、そして叫んだ。
『ロックの時間だぁ!!!』『うおおおおーーー!!!!』
CEOのたった一言でメタルジャンキー達は立ち直った。エリーの能力のために銃は使えない。だがロックはある、ヘヴィメタルはある。
男たちは荒れ狂うスピーカーコーンの前で、本能のままに頭を振り乱し、力の限りに叫び声を上げる。
ダレル・ブラックサークルは屈強な男だった。改造ガレージから起業して、会社を一代で銀河で最も悪名高い銃企業へと成長させた。そして自身も銀河で最も有名なロックスターとなった。
毎日ウイスキーとロックを流し込んだ肉体は頑強で何者にも従わない。まさに鋼鉄の魂を宿した男だ。
『何者だかしらねぇが! 俺の前に立ちはだかる者はくたばれぇ!』
ダレルは宙に浮かぶ魔女に向けて、ギター斧を大きく振りかぶった。
その時だった。
「エリー! 今!!」
リベルタは引き金を引いた。銃の出せる最大出力だ。猛烈な反動で馬の軌道がぶれる。あわや投げ出される所だった。
放たれた弾体は戦車のエンジンルームを貫き、その中央にV字型に八つ並んだ燃料、つまりアーチファッソルの一つに命中した。
KBOOOOOOOM!!!!
巨大な火柱を上げ、戦車の上部構造が吹き飛び、四方に撒き散らされた。
ZERO-NEMOはとっさにリベルタを抱え、馬から転がるように飛び降りる。その直後に、爆風で飛ばされたギター型斧が金属の馬を両断した。
KBOOOOOOOM!KBOOOOOOOM!
何度かの爆発の後、戦車は土台を残してほとんどの部分が爆発四散してしまった。
「いたぞあそこだ!」
一人のヘッズがリベルタ達三人を指さす。エリーはリベルタの顔を見、そして手を敵の方へ向けた。
「じゃ、お手並み拝見」
「気合入れロよ! リベルタ!」
さぁシューテム・アップの時間だ。
リベルタとZERO-NEMOは、同時に巨人のための階段のようになった露天掘りの鉱山に飛び降りた。エリーはエンデュミオン製の先進的な流線型の拳銃を片手に悠々と歩いていく。
二人は着地点に居たダレル兵士を、リベルタは馬乗りになって銃で撃ちぬき、ZERO-NEMOはブレードで首を切り落とした。
BLAME! BLAME!BLAME!ZAPZAPZAP!Bratatatatatata!ZAPZAP!BLAME!
弾丸と血と肉片が至る所で飛び交う。ガンマンとニンジャは二方向に散り、それぞれのやり方で敵を蹴散らしていく。
BLAME!背負ったロケットエンジンで突撃してくるモヒカン男が吹き飛ぶ。
SLASH!両手を地面を突き固める転圧機に換装した大男の首が飛ぶ。
走り回りつつ、リベルタは採掘用の道具と重機の集まった小さな小屋へと入った。小屋の中はその内部空間のほとんどを組成機と呼ばれる装置が占めていた。
これはつまり、アーチファッソルをエネルギー源にあらゆるものを精製できる3Dプリンターだ。
調べると小屋には僅かばかりだが、アーチファッソルの備蓄が残っている。リベルタは思い付きで操作盤に触れ、装置を起動した。
ZERO-NEMOは数台の武装車両の掃射に阻まれ、岩陰に釘付けにされていた。途切れない銃撃とロケット弾の攻撃で岩は少しづつ削られ、身を隠すスペースが無くなろうとしていた。
ニンジャが意を決して銃弾の嵐の中に飛び出そうとしたその瞬間、小屋からメカニカルホースに乗って飛び出したリベルタが車列の後ろに回り込み、次々とエンジン部分を撃ちぬいていく。
車両のエンジン内部にはエネルギを放出中のアーチファッソルがあり、機構を破壊されたそれは、放出を想定外の方向へ向ける。すなわち、爆発である。
KBOOM! KBOOM! KBOOM! KBOOM! 次々と車両が爆発する!
崩壊しかけた岩の上に飛び乗ったZERO-NEMOは、馬で走り去るリベルタを一瞥すると、再び露天掘り鉱山の中心に向かって走り出した。
馬に乗った少女と、恐るべき速度で駆け抜けるニンジャの突撃を阻める物は無いかに思えた。しかし。
すり鉢状にえぐれた露天掘り鉱山の最下層、飛行場が丸々入りそうな広大な空間に、二人はたどり着いた。
あちこちに採掘用の横穴があり、地面にも重機を運搬する巨大なエレベーターが備えられている。
「これってあれじゃない? ボス出てくる時のヤツ」
「リベルタ、お前ハゲームのヤりす……」
ゴウン!
地面が揺れだし、巨大エレベーターが動き出す。地下から巨大な物体が競りあがってきた。
まず最初に目に入ったのは、テニスコートほどもある大きな頭蓋骨。
そしてその下には大小さまざまな、無数のスピーカーを備え付けたステージ。無数に突き出た配管からは常に火が吹き上がっている。
そしてそのボディを支えるのは4対の無限軌道だ。さながら陸上を走り回る小型空母といった様相だ。
なぜこんなものをここに置いたのかは、彼等にしか、わからない。
「な、なにあれ……」
「わからん」
この巨大な起動ステージの上に一人の男が現れる。裸の上半身は筋骨隆々で、鼻の下から顎にかけて馬蹄形のひげを生やし、大きなイボのある顔にはサングラス。いかにもなテストステロン過剰の大男だ。
男はステージの上で中指と薬指だけを折り曲げたメロイック・サインを高く掲げた。
『ダレル・フェスへようこそぉ!!』
巨大なスピーカーから猛烈な音量の声が響く。地面がゆれ、小石が浮き上がるほどだ。
『これは、わが社の誇る移動型フェス専用戦車、ヘル・フィスト666! この大地の続く限りローリングするロックの化身である!』
「はぁ、またこういう奴?」
「オイオイ、ありゃァダレル社のダレル・ブラックサークル本人だゾ!」
「へ? あいつがダレルの社長?」
「つまり、今回の大騒ぎの首謀者というわけだ」
ZERO-NEMOが馬に飛び乗り、リベルタの背後に着いた。
「馬はワタシに任せろ お前は銃を撃て」
「撃つって何を?」
「はハーん、考えてル事、判ルぜZERO-NEMO 見た所あのデカブツの弱点は、エンジンだ バカでかいアーチファッソルがある アれを撃ちぬケば大爆発すルハずダ!」
「それ、どこから狙えるの!?」
「戦車の底面ダ! クローラーノ隙間ヲ狙え!」
「それにはもう少し近寄る必要があるな いくぞカウガール!」
「ハイヨー!」
巨大ドクロ戦車の上からは、殺人的音圧のヘヴィメタルで狂った大勢のメタルヘッズたち、がめちゃくちゃに銃を撃ちまくってくる。
しかしその程度で臆するような二人ではない。敵の弾が届くのならこちらの弾も届くのが道理。
ZERO-NEMOは少女に合わせて絶妙な手綱さばきで馬を操る。敵の弾を交わしつつ、可能な限り狙い安い位置をに付ける。
リベルタもそれに応えて引き金を引き続ける。
BLAME!
BLAME!BLAME!
BLAME!BLAME!BLAME!
BLAME!BLAME!BLAME!BLAME!
次々と射手が斃れていく、だがヘヴィメタル戦車との距離は中々縮まらない。ZERO-NEMOは最良のルートで戦車に迫るがそもそもの馬力が違う。なんとか近寄れば、それをあざ笑うかのように速度を上げられてしまう。
このままでは埒が明かない。二人が限界を感じ始めていた。しかしその時、戦場に天使が舞い降りた。
紅い閃光を放ちながら、踊り狂う炎が巨大戦車の前に立ちはだかる。
「エリー!!」
<<エンジェルの登場よ>> エリーは無線通信で応えた。
「やれやれ、あの力でそれを止められないのか? 」
<<能力には限りってものがあるわ エンジンの近くまでいければいいけど、ちょっと無理でしょう?>>
「じゃぁ何する気なの!?」
<<あなたのお手伝いよ>>
そう言うと、エリーの周囲の輝きが一際強くなり、光の球状ドームが現れる。球体のサイズは半径数十メートルほどだ。
『な、なんだ!? 急に銃が撃てなくなったぞ!?』
『うわぁ! ババヤガだ! 魔女が来たんだ!』
球体に包まれた範囲のアーチファッソルが停止した。いまや甲板上に居るダレル社の兵士たちは皆エリーの管理下に置かれたのだ。
彼女は戦車の手前数メートルの空中に浮かんだまま、慌てふためく兵士の一人に向かって手を突き出した。
KABOOM!!
男の持っていた銃が突如爆発する。
KABOOM!! KABOOM!! KABOOM!!
エリーが手をかざすたび、そこに居た兵士の銃が爆発していく、恐慌状態に陥った兵士たちは、あるものは逃げ出し、あるものは泣き叫び、あるものは自ら戦車から飛び降りた。
『助けてくれぇ! ババヤガだぁ!』『爆発したくない!』『エメラルドソードを探せ!!』
彼らにもう少しの知性があれば、離れたところから狙撃するという手もあっただろう。しかし興奮と混乱と、ヘヴィメタルの極地にある彼らにはそんな発想など得られるわけもなかった。
巨大戦車の動きが明らかに鈍った。リベルタたちの動きにあわせて蛇行していたはずが、今はひたすら直進している。戦車上からの攻撃も止んだ。
「よし、やるぞ」
「うん! エリー! 10秒後にエンジンを撃つ! 離れて!」
<<了解 慎重にね、貴女達も気をつけなさいよ あー…… ちょっとやばそう、急いでもらえる?>>
「はん?」
『はっはっはっは!! 騒げ!!』
甲板上のステージの上に居た大男がエリーに向かって歩み寄る。男はヘッドが斧になったギターを手にしていた。
ダレル社のCEO、ダレル・ブラックサークルは混乱するメタルヘッズ達、つまり自分の社員たちを押しのけ、そして叫んだ。
『ロックの時間だぁ!!!』『うおおおおーーー!!!!』
CEOのたった一言でメタルジャンキー達は立ち直った。エリーの能力のために銃は使えない。だがロックはある、ヘヴィメタルはある。
男たちは荒れ狂うスピーカーコーンの前で、本能のままに頭を振り乱し、力の限りに叫び声を上げる。
ダレル・ブラックサークルは屈強な男だった。改造ガレージから起業して、会社を一代で銀河で最も悪名高い銃企業へと成長させた。そして自身も銀河で最も有名なロックスターとなった。
毎日ウイスキーとロックを流し込んだ肉体は頑強で何者にも従わない。まさに鋼鉄の魂を宿した男だ。
『何者だかしらねぇが! 俺の前に立ちはだかる者はくたばれぇ!』
ダレルは宙に浮かぶ魔女に向けて、ギター斧を大きく振りかぶった。
その時だった。
「エリー! 今!!」
リベルタは引き金を引いた。銃の出せる最大出力だ。猛烈な反動で馬の軌道がぶれる。あわや投げ出される所だった。
放たれた弾体は戦車のエンジンルームを貫き、その中央にV字型に八つ並んだ燃料、つまりアーチファッソルの一つに命中した。
KBOOOOOOOM!!!!
巨大な火柱を上げ、戦車の上部構造が吹き飛び、四方に撒き散らされた。
ZERO-NEMOはとっさにリベルタを抱え、馬から転がるように飛び降りる。その直後に、爆風で飛ばされたギター型斧が金属の馬を両断した。
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