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白いアザレアの花
65.ゴボウ
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「お前なっ、何回ヤッたら気がすむんだよ…!」
荒い呼吸を漏らす主税を押し返すと、名残惜し気に潤んだ目が俺を捉えた。
「何回シても足りない。明日、お休みでしょ?」
首筋にキスが落ちてきてぞくんと背中に痺れが走る。
こっちはもう満身創痍なんだよ…!何回イかされたと思ってんだ。覚えてねぇよ!
金曜の夜。今日は主税の部屋に居る。
ナイトテーブルの照明が薄暗く部屋を照らして、そこに浮かび上がる主税はまだありありと欲望を湛えた目で俺を見ていた。
気持ちが通じ合ってからこちら、分かったことがある。
コイツが絶倫で、案外Sっ気が強いってこと。
誰だよ童貞とか言ってた奴。俺か。ごめんなさい。
あと、それが満更でもない俺は結構Mだったんだなってのは認めない。絶対言わない。
今日だって、ダメって泣いても、許してって叫んでもやめてくれなくて…。
いや、そんなことはどうでもいい。思い出すな。
こうなったら心理作戦だ。
「だって、これ以上されたら、明日デートできない…」
イメージは子猫だ。
俺を組み敷いて、上に乗っている主税を上目遣いで見上げる。
主税は目を逸らして「くぅ」と鳴いて、後ろに入ったままだった性器を抜き出した。
とろりとあふれた精液が後ろに伝ってシーツに零れる。
「…お水、取ってくる」
まだ熱っぽい目で見られてちょっとだけ申し訳なさが沸いた。いや、でもこれ以上はホントに無理。明日腰が立たなくなる。
ベッドから抜け出していった主税を見送って、ふっと緊張を緩めた。
そう、明日はデートだ。明日じゃなくて今日になってしまってるだろうけど。何時間ヤッてんだ。思春期か。
2人であの洋食屋に行って、ランチを食べてから映画を見に行く。
主税が「見たい映画があるんだけど…」と遠慮がちに誘ってくれた、公開されたばかりの映画。
主税が見たいと言っていた映画を初見で一緒に見れる。主税はどんな感想を抱くんだろう。俺はどんな風に感じるんだろう。楽しみだ。
何よりちょっとおどおどしながら映画に誘う主税が可愛すぎた。
昼間はあんなに可愛いのに、どうして夜になると鬼畜になるんだ。
絶倫と鬼畜とか絶対混ぜちゃ駄目だろ。まぁ嫌じゃないんだけどさ…。
さっきまで散々泣かされてたのを思い出して腰から背筋に甘い痺れが駆け上がる。
もぞ、と身体を捻ったところで寝室のドアが開いた。
「薫くん、お水。起きれる?」
かろうじてな。
震える腕で身体を支えて身体を起こすと、腹の中に散々出された残滓がとろ…と溢れてくる。
主税はへにゃへにゃになってる俺の腰を支えて口元にグラスを当てて水を飲ませてくれた。
甲斐甲斐しく世話をされて悪い気はしない。
こうなったのはコイツのせいだけどな。
冷たい水が喉を通り過ぎて、熾火のように身体に残っていた熱がスッと引く。
「腰、がたがたなんだけど」
恨みがましく主税を睨みつけると、はにかんだような笑みが帰って来た。
なんだその顔は。褒めてないからな。
「シャワー、手伝おうか?」
ナイトテーブルにグラスを置いて、自由になった手で俺の腰を抱え込む。その手にいやらしさはないけど、目がダメ。あわよくばって言ってる。
目は口ほどにものを言うからな。他人の機微ばっかり見てる営業職舐めんなよ。
「いい。デートしたいから」
突っぱねると主税は目を逸らして「薫くんが可愛すぎる」と呟いた。
アンタはもうちょっと可愛くあれ。夜も。
荒い呼吸を漏らす主税を押し返すと、名残惜し気に潤んだ目が俺を捉えた。
「何回シても足りない。明日、お休みでしょ?」
首筋にキスが落ちてきてぞくんと背中に痺れが走る。
こっちはもう満身創痍なんだよ…!何回イかされたと思ってんだ。覚えてねぇよ!
金曜の夜。今日は主税の部屋に居る。
ナイトテーブルの照明が薄暗く部屋を照らして、そこに浮かび上がる主税はまだありありと欲望を湛えた目で俺を見ていた。
気持ちが通じ合ってからこちら、分かったことがある。
コイツが絶倫で、案外Sっ気が強いってこと。
誰だよ童貞とか言ってた奴。俺か。ごめんなさい。
あと、それが満更でもない俺は結構Mだったんだなってのは認めない。絶対言わない。
今日だって、ダメって泣いても、許してって叫んでもやめてくれなくて…。
いや、そんなことはどうでもいい。思い出すな。
こうなったら心理作戦だ。
「だって、これ以上されたら、明日デートできない…」
イメージは子猫だ。
俺を組み敷いて、上に乗っている主税を上目遣いで見上げる。
主税は目を逸らして「くぅ」と鳴いて、後ろに入ったままだった性器を抜き出した。
とろりとあふれた精液が後ろに伝ってシーツに零れる。
「…お水、取ってくる」
まだ熱っぽい目で見られてちょっとだけ申し訳なさが沸いた。いや、でもこれ以上はホントに無理。明日腰が立たなくなる。
ベッドから抜け出していった主税を見送って、ふっと緊張を緩めた。
そう、明日はデートだ。明日じゃなくて今日になってしまってるだろうけど。何時間ヤッてんだ。思春期か。
2人であの洋食屋に行って、ランチを食べてから映画を見に行く。
主税が「見たい映画があるんだけど…」と遠慮がちに誘ってくれた、公開されたばかりの映画。
主税が見たいと言っていた映画を初見で一緒に見れる。主税はどんな感想を抱くんだろう。俺はどんな風に感じるんだろう。楽しみだ。
何よりちょっとおどおどしながら映画に誘う主税が可愛すぎた。
昼間はあんなに可愛いのに、どうして夜になると鬼畜になるんだ。
絶倫と鬼畜とか絶対混ぜちゃ駄目だろ。まぁ嫌じゃないんだけどさ…。
さっきまで散々泣かされてたのを思い出して腰から背筋に甘い痺れが駆け上がる。
もぞ、と身体を捻ったところで寝室のドアが開いた。
「薫くん、お水。起きれる?」
かろうじてな。
震える腕で身体を支えて身体を起こすと、腹の中に散々出された残滓がとろ…と溢れてくる。
主税はへにゃへにゃになってる俺の腰を支えて口元にグラスを当てて水を飲ませてくれた。
甲斐甲斐しく世話をされて悪い気はしない。
こうなったのはコイツのせいだけどな。
冷たい水が喉を通り過ぎて、熾火のように身体に残っていた熱がスッと引く。
「腰、がたがたなんだけど」
恨みがましく主税を睨みつけると、はにかんだような笑みが帰って来た。
なんだその顔は。褒めてないからな。
「シャワー、手伝おうか?」
ナイトテーブルにグラスを置いて、自由になった手で俺の腰を抱え込む。その手にいやらしさはないけど、目がダメ。あわよくばって言ってる。
目は口ほどにものを言うからな。他人の機微ばっかり見てる営業職舐めんなよ。
「いい。デートしたいから」
突っぱねると主税は目を逸らして「薫くんが可愛すぎる」と呟いた。
アンタはもうちょっと可愛くあれ。夜も。
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