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第2章 異世界へ転移
ミシディア共和国 ヴィルヘルム大統領03
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「何がおかしい!!!!」
キャルロッテ王の怒声に全員凍り付く。
「今は我が国の将来のことを真剣に考えているんだ。
笑っている場合じゃないだろう!」
キャルロッテ王は顔を真っ赤にする。
でも、ハゲネタはありえない。
いきなり笑ってはいけない講和会議になってしまった。
「これは失礼しました。
しかしふざけているわけではありません」
素直に謝っておこう。
言い訳なんて出来ないしな。
「まあいいでしょう。
ただ、さっきの分割案はいただけませんね。
ずっと聴いていましたが、あなた方の言う通りにしても国民は幸せになりません。
むしろ不幸になる」
もしかして、ハゲで笑わせて、それを責めることでマウントをとったのか。
それで自分の意見を通そうとしているのか。
なかなかの策士だ。
だが、こんな力関係でそんなことをするとはな。
後始末は全面戦争または降伏しかないのにな。
「ビリジアンテ連邦国のいうとおりにすると、国民は農奴になり下がってしまう。
ミシディア共和国のいうとおりにすると、国民は借金漬けにされて経済的に奴隷化してしまう。
ガルバン帝国のいうとおりにすると、国民は奴隷兵士とされてしまう。
あなたがたの考えているのはそういうことですよね。違いますか?」
キャルロッテは続ける。
そのとおりだ。我が国は資源と過酷な現場に耐える労働力が必要なだけだ。
おまえの国の国民のことなんて考えていない。
あくまでミシディアファーストだ。
「おまえこそ、失礼だろう。
こんなことをしてどうなるかわかっているのだろうな」
ベリアードも怒声を上げる。
しかしキャルロッテ王はベリアードをにらみつける。
キャルロッテはベリアードの怒気に耐えているというかベリアードのほうが押されている。
最初キャルロッテを見たとき、貧相な王だと思った。
まるで、そこらへんにいる中年のおやじみたいだった。
だから、最初の堂々とした振る舞いに驚いてしまった。
そして今は威厳に満ちて大きく見える。
なんなんだ、この王は。
「ええ、わかっていますよ。
あなた方の言う通りにしてはいけないって」
「わかりました。この会談は終わりにしましょう。
せいぜい後悔なさらぬようにね」
アバドンが吐き捨て、わたしたちは帰国のため席を立とうとするのだった。
キャルロッテ王の怒声に全員凍り付く。
「今は我が国の将来のことを真剣に考えているんだ。
笑っている場合じゃないだろう!」
キャルロッテ王は顔を真っ赤にする。
でも、ハゲネタはありえない。
いきなり笑ってはいけない講和会議になってしまった。
「これは失礼しました。
しかしふざけているわけではありません」
素直に謝っておこう。
言い訳なんて出来ないしな。
「まあいいでしょう。
ただ、さっきの分割案はいただけませんね。
ずっと聴いていましたが、あなた方の言う通りにしても国民は幸せになりません。
むしろ不幸になる」
もしかして、ハゲで笑わせて、それを責めることでマウントをとったのか。
それで自分の意見を通そうとしているのか。
なかなかの策士だ。
だが、こんな力関係でそんなことをするとはな。
後始末は全面戦争または降伏しかないのにな。
「ビリジアンテ連邦国のいうとおりにすると、国民は農奴になり下がってしまう。
ミシディア共和国のいうとおりにすると、国民は借金漬けにされて経済的に奴隷化してしまう。
ガルバン帝国のいうとおりにすると、国民は奴隷兵士とされてしまう。
あなたがたの考えているのはそういうことですよね。違いますか?」
キャルロッテは続ける。
そのとおりだ。我が国は資源と過酷な現場に耐える労働力が必要なだけだ。
おまえの国の国民のことなんて考えていない。
あくまでミシディアファーストだ。
「おまえこそ、失礼だろう。
こんなことをしてどうなるかわかっているのだろうな」
ベリアードも怒声を上げる。
しかしキャルロッテ王はベリアードをにらみつける。
キャルロッテはベリアードの怒気に耐えているというかベリアードのほうが押されている。
最初キャルロッテを見たとき、貧相な王だと思った。
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だから、最初の堂々とした振る舞いに驚いてしまった。
そして今は威厳に満ちて大きく見える。
なんなんだ、この王は。
「ええ、わかっていますよ。
あなた方の言う通りにしてはいけないって」
「わかりました。この会談は終わりにしましょう。
せいぜい後悔なさらぬようにね」
アバドンが吐き捨て、わたしたちは帰国のため席を立とうとするのだった。
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