王様とただのおっさん。 入れ替ったら断頭台でした。異世界はキャットGPTとともに。

PYON

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第3章 ビリジアンテ連邦国

ギオルグ族長 ダオウルフ三世02

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 なんだ。このおっさんは。
 王のふりをしている狂人か?
 王冠も本物のようだ。
 しかし、抱いているチャトラ猫はなんだ。

「はじめまして。ダオウルフ様。
 わたしはニャール国王キャルロッテです」
 そう言って礼をする。
 身のこなしも儀礼にのっとったものだ。
 ただの狂人とか道化ではなさそうだ。
 話を聞いてみよう。

「わたしがダオウルフ三世だ。
 あなたがキャルロッテ王なのか?」

「はい。本物のキャルロッテです」

「そのニャールの王がなぜこんなところへ」
 
「あなたと手を結ぶためです」

「しかし、今回の戦争の相手国の王が、そんなに少ない護衛でこんなところにまで。
 わたしがあなたを捕らえてビリジアンテに渡すとか考えないのか。
 それとも殺して首を渡すという手もあるが」

「あなたはそんなことはしません。
 それにあなたがたにはそんなことは無理です」
 今まで柔和だった目は険しい目となる。
 こちらがだじろぐような威厳。
 こいつは本物だ。もし本物でなくても、普通の人物ではない。
 連れている2人の側近もただものではない。
 剣に手をかけながらわたしの出方を見ている。

「そうですか。
 大変失礼しました。
 どうぞおかけください」
 わたしも儀礼にのっとった態度にかえる。
 わたしの前の椅子を勧める。

「ありがとうございます。
 座らせてもらいますね」
 温厚な態度に戻り、勧められた椅子に座る。
 部下にお茶をもってこさせる。

「ありがとうございます」
 そう言ってお茶に口をつける。
 この王には警戒心とかないのか。
 毒でも入っていたらどうするつもりだ。

「それで、手を結ぶとは」
 わたしはキャルロッテの態度に戸惑いながらも、話を進めるのだった。


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