73 / 188
第2章 S級冒険者炎王アッシュ
49
しおりを挟む
後で聞いたんだけど、ガウェインっていうのは、剣神ランスロットさんと並び称される剣の達人らしい。
クラン青龍の顎(あぎと)を結成し冒険者のトップを張ってきた。
でも、冒険者は騎士団と違って将軍や貴族になれることはない。
それに不満を持つ冒険者をあつめて国を作ろうというのだ。
梁山泊という砦を拠点に自ら皇帝として国を作ろうというのだ。
たしかに国とか騎士団っていうのはえらそうにしているだけで、この前のオーガのときも出てくれなかった。
貴族っていうのも、自分たちが国での地位を守るのに熱心で、民衆のことはあんまり考えていないようだ。
ドラの町ではそんなことないんだけどね。
あそこではみんな助けあって生きているのだ。
だけど、やってることは山賊。
弱い商人たちを襲って荷物を奪ったり、村を襲ったりしている。
いつか国をひっくり返し、平和で平等な国をつくるというのだけど、そんなのおかしいと思う。
すくなくてもドラはそんなことしない。
おかしいのならまず国をつぶしに行くだろう。
とにかく、ガウェインの考え方には反対だ。
ただ、ぼくはランスロットさんに勝ったことがない。
あと一歩ってところで絶対に負けてしまう。
ランスロットさんはぼくのこと最高の弟子だっていうけど、まだまだだ。
そのランスロットさんと並び称されるのなら、ぼくでは勝てないということになる。
ぼくがガウェインより強いって、そんなこと絶対にない。
ライオネルさんはガウェインと剣を交えたことがあるが、ぼくの剣を見た時ほどの脅威を感じなかったというけど。
ないない。たぶんお世辞だろう。
だけど、期待には答えないとならない。
できるかぎりのことをやろう。
それはドラに教えてもらった、身体の中の魔力循環の練習だ。
魔力を循環させて炎の力や身体能力をあげる。
そうすれば、一矢を報いることができるだろう。
とにかくミリアと2人で特訓だ。
向こうにはS級の魔導士もいるという。
この2人を抑えないと、勝利はない。
ミリアもブラックウッドのおじいさんに魔法を習っている。
ぼくたちの特訓にライオネルさんたちがつきあってくれる。
ライオネルさんとうちあったけど、ライオネルさんはすぐに負けてくれる。
たぶん、ぼくに自信をつけさせようとしてくれてるんだろう。
「やっぱ、アッシュ、おまえはやばいよ。
ガウェインごときじゃ、おまえには傷ひとつつけられないよ。
あいつの剣は疾風の剣っていうけど、まだ避けられないことはない。
しかし、アッシュの剣は見えないよ」
ライオネルさんはほめて伸ばすタイプなんだな。
でも、ぼくはほめられてのびるタイプだからちょうどいいのかも。
「ミリアちゃん。その氷魔法やばいよ。
うちらを完全に超えてるよ。
絶対、梁山泊にかてるって」
ミリアも紅の麒麟の人たちに甘やかされている。
ぼくたちは梁山泊攻略の日まで、できるかぎりのことをするしかない。
そして、ついに梁山泊攻略の日を迎えるのだった。
クラン青龍の顎(あぎと)を結成し冒険者のトップを張ってきた。
でも、冒険者は騎士団と違って将軍や貴族になれることはない。
それに不満を持つ冒険者をあつめて国を作ろうというのだ。
梁山泊という砦を拠点に自ら皇帝として国を作ろうというのだ。
たしかに国とか騎士団っていうのはえらそうにしているだけで、この前のオーガのときも出てくれなかった。
貴族っていうのも、自分たちが国での地位を守るのに熱心で、民衆のことはあんまり考えていないようだ。
ドラの町ではそんなことないんだけどね。
あそこではみんな助けあって生きているのだ。
だけど、やってることは山賊。
弱い商人たちを襲って荷物を奪ったり、村を襲ったりしている。
いつか国をひっくり返し、平和で平等な国をつくるというのだけど、そんなのおかしいと思う。
すくなくてもドラはそんなことしない。
おかしいのならまず国をつぶしに行くだろう。
とにかく、ガウェインの考え方には反対だ。
ただ、ぼくはランスロットさんに勝ったことがない。
あと一歩ってところで絶対に負けてしまう。
ランスロットさんはぼくのこと最高の弟子だっていうけど、まだまだだ。
そのランスロットさんと並び称されるのなら、ぼくでは勝てないということになる。
ぼくがガウェインより強いって、そんなこと絶対にない。
ライオネルさんはガウェインと剣を交えたことがあるが、ぼくの剣を見た時ほどの脅威を感じなかったというけど。
ないない。たぶんお世辞だろう。
だけど、期待には答えないとならない。
できるかぎりのことをやろう。
それはドラに教えてもらった、身体の中の魔力循環の練習だ。
魔力を循環させて炎の力や身体能力をあげる。
そうすれば、一矢を報いることができるだろう。
とにかくミリアと2人で特訓だ。
向こうにはS級の魔導士もいるという。
この2人を抑えないと、勝利はない。
ミリアもブラックウッドのおじいさんに魔法を習っている。
ぼくたちの特訓にライオネルさんたちがつきあってくれる。
ライオネルさんとうちあったけど、ライオネルさんはすぐに負けてくれる。
たぶん、ぼくに自信をつけさせようとしてくれてるんだろう。
「やっぱ、アッシュ、おまえはやばいよ。
ガウェインごときじゃ、おまえには傷ひとつつけられないよ。
あいつの剣は疾風の剣っていうけど、まだ避けられないことはない。
しかし、アッシュの剣は見えないよ」
ライオネルさんはほめて伸ばすタイプなんだな。
でも、ぼくはほめられてのびるタイプだからちょうどいいのかも。
「ミリアちゃん。その氷魔法やばいよ。
うちらを完全に超えてるよ。
絶対、梁山泊にかてるって」
ミリアも紅の麒麟の人たちに甘やかされている。
ぼくたちは梁山泊攻略の日まで、できるかぎりのことをするしかない。
そして、ついに梁山泊攻略の日を迎えるのだった。
1
あなたにおすすめの小説
転生してモブだったから安心してたら最恐王太子に溺愛されました。
琥珀
恋愛
ある日突然小説の世界に転生した事に気づいた主人公、スレイ。
ただのモブだと安心しきって人生を満喫しようとしたら…最恐の王太子が離してくれません!!
スレイの兄は重度のシスコンで、スレイに執着するルルドは兄の友人でもあり、王太子でもある。
ヒロインを取り合う筈の物語が何故かモブの私がヒロインポジに!?
氷の様に無表情で周囲に怖がられている王太子ルルドと親しくなってきた時、小説の物語の中である事件が起こる事を思い出す。ルルドの為に必死にフラグを折りに行く主人公スレイ。
このお話は目立ちたくないモブがヒロインになるまでの物語ーーーー。
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
出来損ないと追放された俺、神様から貰った『絶対農域』スキルで農業始めたら、奇跡の作物が育ちすぎて聖女様や女騎士、王族まで押しかけてきた
黒崎隼人
ファンタジー
★☆★完結保証★☆☆
毎日朝7時更新!
「お前のような魔力無しの出来損ないは、もはや我が家の者ではない!」
過労死した俺が転生したのは、魔力が全ての貴族社会で『出来損ない』と蔑まれる三男、カイ。実家から追放され、与えられたのは魔物も寄り付かない不毛の荒れ地だった。
絶望の淵で手にしたのは、神様からの贈り物『絶対農域(ゴッド・フィールド)』というチートスキル! どんな作物も一瞬で育ち、その実は奇跡の効果を発揮する!?
伝説のもふもふ聖獣を相棒に、気ままな農業スローライフを始めようとしただけなのに…「このトマト、聖水以上の治癒効果が!?」「彼の作る小麦を食べたらレベルが上がった!」なんて噂が広まって、聖女様や女騎士、果ては王族までが俺の畑に押しかけてきて――!?
追放した実家が手のひらを返してきても、もう遅い! 最強農業スキルで辺境から世界を救う!? 爽快成り上がりファンタジー、ここに開幕!
【完結】転生したら最強の魔法使いでした~元ブラック企業OLの異世界無双~
きゅちゃん
ファンタジー
過労死寸前のブラック企業OL・田中美咲(28歳)が、残業中に倒れて異世界に転生。転生先では「セリア・アルクライト」という名前で、なんと世界最強クラスの魔法使いとして生まれ変わる。
前世で我慢し続けた鬱憤を晴らすかのように、理不尽な権力者たちを魔法でバッサバッサと成敗し、困っている人々を助けていく。持ち前の社会人経験と常識、そして圧倒的な魔法力で、この世界の様々な問題を解決していく痛快ストーリー。
才がないと伯爵家を追放された僕は、神様からのお詫びチートで、異世界のんびりスローライフ!!
にのまえ
ファンタジー
剣や魔法に才能がないカストール伯爵家の次男、ノエール・カストールは家族から追放され、辺境の別荘へ送られることになる。しかしノエールは追放を喜ぶ、それは彼に異世界の神様から、お詫びにとして貰ったチートスキルがあるから。
そう、ノエールは転生者だったのだ。
そのスキルを駆使して、彼の異世界のんびりスローライフが始まる。
現代知識と木魔法で辺境貴族が成り上がる! ~もふもふ相棒と最強開拓スローライフ~
はぶさん
ファンタジー
木造建築の設計士だった主人公は、不慮の事故で異世界のド貧乏男爵家の次男アークに転生する。「自然と共生する持続可能な生活圏を自らの手で築きたい」という前世の夢を胸に、彼は規格外の「木魔法」と現代知識を駆使して、貧しい村の開拓を始める。
病に倒れた最愛の母を救うため、彼は建築・農業の知識で生活環境を改善し、やがて森で出会ったもふもふの相棒ウルと共に、村を、そして辺境を豊かにしていく。
これは、温かい家族と仲間に支えられ、無自覚なチート能力で無理解な世界を見返していく、一人の青年の最強開拓物語である。
別作品も掲載してます!よかったら応援してください。
おっさん転生、相棒はもふもふ白熊。100均キャンプでスローライフはじめました。
悪役令嬢に転生したので、ゲームを無視して自由に生きる。私にしか使えない植物を操る魔法で、食べ物の心配は無いのでスローライフを満喫します。
向原 行人
ファンタジー
死にかけた拍子に前世の記憶が蘇り……どハマりしていた恋愛ゲーム『ときめきメイト』の世界に居ると気付く。
それだけならまだしも、私の名前がルーシーって、思いっきり悪役令嬢じゃない!
しかもルーシーは魔法学園卒業後に、誰とも結ばれる事なく、辺境に飛ばされて孤独な上に苦労する事が分かっている。
……あ、だったら、辺境に飛ばされた後、苦労せずに生きていけるスキルを学園に居る内に習得しておけば良いじゃない。
魔法学園で起こる恋愛イベントを全て無視して、生きていく為のスキルを習得して……と思ったら、いきなりゲームに無かった魔法が使えるようになってしまった。
木から木へと瞬間移動出来るようになったので、学園に通いながら、辺境に飛ばされた後のスローライフの練習をしていたんだけど……自由なスローライフが楽し過ぎるっ!
※第○話:主人公視点
挿話○:タイトルに書かれたキャラの視点
となります。
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる