111 / 188
第4章 大商人グリフレッド
10
しおりを挟む
それからの旅は地獄となった。
騎士たちは、ことあるごとにわたしを打つようになった。
そのおかげで老人たちに対する風当りは弱くなったんだからいいとしよう。
わたしはいつかこんな騎士たちが好きにできる時代を終わらせるという夢のために耐えることができた。
ついに深淵の森に入った。
空は木々に覆われ、わずかな空しか見えない緑の世界。
鉱物を運び出すために道が開かれているが、それがなければ迷ってしまうような樹木の海だ。
ここからは、危険度が高くなる。
凶悪な魔獣が出てきてもおかしくない地帯にはいったのだ。
騎士たちもわたしにかまっている暇はなくなる。
もし、魔獣が出てくると戦わなければならないからだ。
わたしたちは騎士たちに前後をはさまれ歩いていく。
もちろん用心しながら進むのだからあゆみは遅くなる。
わたしも老人たちもついていくのが容易になったのだ。
それにもう半日も歩けば鉱山につくのだ。
わたしは、その時、わたしたちについてくる茶色い小動物をみつける。
あれは猫ちゃんだな。
そう町によくいる猫ちゃんだ。
しかし、ここの猫ちゃんは尻尾が2つに別れている。
聞いたことがある。
これは魔法猫だ。
町の猫ちゃんと違って魔法を使うことができるのだ。
もしかして、わたしたちを魔法で殺して食おうというのか。
でも、猫ちゃんの顔からそんな風には見えない。
なにか好奇心でわたしたちを見ているって感じだ。
「なんだ。魔法猫じゃないか」
騎士の一人が猫ちゃんに気づいて、猫ちゃんのところに近寄る。
「魔法猫の皮は高く売れるんだよな。
なんか楽器の材料になるとかで」
騎士たちは猫ちゃんを捕まえようとする。
でも、猫ちゃんは素早く逃げていく。
やはり町の猫ちゃんより素早いようだ。
よかった。こんなやつらにつかまらなくて。
すこしほっとする。
「それでは。ここで休憩だ」
小川のあるすこしひらけた場所で、騎士たちは馬を止める。
休憩だ。
小川の水は森の中だけあって澄んでいて冷たい。
わたしたちは水をかぶったり飲んだりする。
それから、腰をおろして身体を休める。
そのとき、草むらからのぞく目に気が付く。
わたしが目を凝らすと草むらから巨大な虎が姿を現すのだった。
騎士たちは、ことあるごとにわたしを打つようになった。
そのおかげで老人たちに対する風当りは弱くなったんだからいいとしよう。
わたしはいつかこんな騎士たちが好きにできる時代を終わらせるという夢のために耐えることができた。
ついに深淵の森に入った。
空は木々に覆われ、わずかな空しか見えない緑の世界。
鉱物を運び出すために道が開かれているが、それがなければ迷ってしまうような樹木の海だ。
ここからは、危険度が高くなる。
凶悪な魔獣が出てきてもおかしくない地帯にはいったのだ。
騎士たちもわたしにかまっている暇はなくなる。
もし、魔獣が出てくると戦わなければならないからだ。
わたしたちは騎士たちに前後をはさまれ歩いていく。
もちろん用心しながら進むのだからあゆみは遅くなる。
わたしも老人たちもついていくのが容易になったのだ。
それにもう半日も歩けば鉱山につくのだ。
わたしは、その時、わたしたちについてくる茶色い小動物をみつける。
あれは猫ちゃんだな。
そう町によくいる猫ちゃんだ。
しかし、ここの猫ちゃんは尻尾が2つに別れている。
聞いたことがある。
これは魔法猫だ。
町の猫ちゃんと違って魔法を使うことができるのだ。
もしかして、わたしたちを魔法で殺して食おうというのか。
でも、猫ちゃんの顔からそんな風には見えない。
なにか好奇心でわたしたちを見ているって感じだ。
「なんだ。魔法猫じゃないか」
騎士の一人が猫ちゃんに気づいて、猫ちゃんのところに近寄る。
「魔法猫の皮は高く売れるんだよな。
なんか楽器の材料になるとかで」
騎士たちは猫ちゃんを捕まえようとする。
でも、猫ちゃんは素早く逃げていく。
やはり町の猫ちゃんより素早いようだ。
よかった。こんなやつらにつかまらなくて。
すこしほっとする。
「それでは。ここで休憩だ」
小川のあるすこしひらけた場所で、騎士たちは馬を止める。
休憩だ。
小川の水は森の中だけあって澄んでいて冷たい。
わたしたちは水をかぶったり飲んだりする。
それから、腰をおろして身体を休める。
そのとき、草むらからのぞく目に気が付く。
わたしが目を凝らすと草むらから巨大な虎が姿を現すのだった。
1
あなたにおすすめの小説
転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
ジャングリラ~悪魔に屠られ魔王転生。死の森を楽園に変える物語~
とんがり頭のカモノハシ
ファンタジー
「別の世界から勇者を召喚する卑怯な手口」に業を煮やした堕天使・ルシファーにより、異世界へ魔王として転生させられた大学生・左丹龍之介。
先代・魔王が勇者により討伐されて100年――。
龍之介が見たものは、人魔戦争に敗れた魔族が、辺境の森で厳しい生活を余儀なくされている姿だった。
魔族の生活向上を目指し、龍之介は元魔王軍の四天王、悪魔公のリリス、フェンリルのロキア、妖狐の緋魅狐、古代龍のアモンを次々に配下に収めていく。
バラバラだった魔族を再び一つにした龍之介は、転生前の知識と異世界の人間の暮らしを参考に、森の中へ楽園を作るべく奔走するのだが……
SSSレア・スライムに転生した魚屋さん ~戦うつもりはないけど、どんどん強くなる~
草笛あたる(乱暴)
ファンタジー
転生したらスライムの突然変異だった。
レアらしくて、成長が異常に早いよ。
せっかくだから、自分の特技を活かして、日本の魚屋技術を異世界に広めたいな。
出刃包丁がない世界だったので、スライムの体内で作ったら、名刀に仕上がっちゃった。
【完結】転生したら最強の魔法使いでした~元ブラック企業OLの異世界無双~
きゅちゃん
ファンタジー
過労死寸前のブラック企業OL・田中美咲(28歳)が、残業中に倒れて異世界に転生。転生先では「セリア・アルクライト」という名前で、なんと世界最強クラスの魔法使いとして生まれ変わる。
前世で我慢し続けた鬱憤を晴らすかのように、理不尽な権力者たちを魔法でバッサバッサと成敗し、困っている人々を助けていく。持ち前の社会人経験と常識、そして圧倒的な魔法力で、この世界の様々な問題を解決していく痛快ストーリー。
屑スキルが覚醒したら追放されたので、手伝い屋を営みながら、のんびりしてたのに~なんか色々たいへんです(完結)
わたなべ ゆたか
ファンタジー
タムール大陸の南よりにあるインムナーマ王国。王都タイミョンの軍事訓練場で、ランド・コールは軍に入るための最終試験に挑む。対戦相手は、《ダブルスキル》の異名を持つゴガルン。
対するランドの持つ《スキル》は、左手から棘が一本出るだけのもの。
剣技だけならゴガルン以上を自負するランドだったが、ゴガルンの《スキル》である〈筋力増強〉と〈遠当て〉に翻弄されてしまう。敗北する寸前にランドの《スキル》が真の力を発揮し、ゴガルンに勝つことができた。だが、それが原因で、ランドは王都を追い出されてしまった。移住した村で、〝手伝い屋〟として、のんびりとした生活を送っていた。だが、村に来た領地の騎士団に所属する騎馬が、ランドの生活が一変する切っ掛けとなる――。チート系スキル持ちの主人公のファンタジーです。楽しんで頂けたら、幸いです。
よろしくお願いします!
(7/15追記
一晩でお気に入りが一気に増えておりました。24Hポイントが2683! ありがとうございます!
(9/9追記
三部の一章-6、ルビ修正しました。スイマセン
(11/13追記 一章-7 神様の名前修正しました。
追記 異能(イレギュラー)タグを追加しました。これで検索しやすくなるかな……。
異世界に召喚されたが勇者ではなかったために放り出された夫婦は拾った赤ちゃんを守り育てる。そして3人の孤児を弟子にする。
お小遣い月3万
ファンタジー
異世界に召喚された夫婦。だけど2人は勇者の資質を持っていなかった。ステータス画面を出現させることはできなかったのだ。ステータス画面が出現できない2人はレベルが上がらなかった。
夫の淳は初級魔法は使えるけど、それ以上の魔法は使えなかった。
妻の美子は魔法すら使えなかった。だけど、のちにユニークスキルを持っていることがわかる。彼女が作った料理を食べるとHPが回復するというユニークスキルである。
勇者になれなかった夫婦は城から放り出され、見知らぬ土地である異世界で暮らし始めた。
ある日、妻は川に洗濯に、夫はゴブリンの討伐に森に出かけた。
夫は竹のような植物が光っているのを見つける。光の正体を確認するために植物を切ると、そこに現れたのは赤ちゃんだった。
夫婦は赤ちゃんを育てることになった。赤ちゃんは女の子だった。
その子を大切に育てる。
女の子が5歳の時に、彼女がステータス画面を発現させることができるのに気づいてしまう。
2人は王様に子どもが奪われないようにステータス画面が発現することを隠した。
だけど子どもはどんどんと強くなって行く。
大切な我が子が魔王討伐に向かうまでの物語。世界で一番大切なモノを守るために夫婦は奮闘する。世界で一番愛しているモノの幸せのために夫婦は奮闘する。
勇者パーティーにダンジョンで生贄にされました。これで上位神から押し付けられた、勇者の育成支援から解放される。
克全
ファンタジー
エドゥアルには大嫌いな役目、神与スキル『勇者の育成者』があった。力だけあって知能が低い下級神が、勇者にふさわしくない者に『勇者』スキルを与えてしまったせいで、上級神から与えられてしまったのだ。前世の知識と、それを利用して鍛えた絶大な魔力のあるエドゥアルだったが、神与スキル『勇者の育成者』には逆らえず、嫌々勇者を教育していた。だが、勇者ガブリエルは上級神の想像を絶する愚者だった。事もあろうに、エドゥアルを含む300人もの人間を生贄にして、ダンジョンの階層主を斃そうとした。流石にこのような下劣な行いをしては『勇者』スキルは消滅してしまう。対象となった勇者がいなくなれば『勇者の育成者』スキルも消滅する。自由を手に入れたエドゥアルは好き勝手に生きることにしたのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる