前世は拾われた猫だったので。転生したら人間を拾っています。

PYON

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第5章 ランドバルク王国王女イグレーヌ

イグレーヌ28

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「なんなんだ。こいつらは」
 王座で震えているブラッドリー。
 広間を見ると、黒騎士がいたるところに倒れている。
 まさか、全部アッシュ君たちが。

「イグレーヌさん、会いたかったです」
 ミリアちゃんがわたしに抱きつく。

「ランスロットさん、ぼくも少しは強くなったんですよ」
 そう言って嬉しそうにS級カードを見せにくる。
 
 本当にこの子たち、今どういう状況かわかっていないみたい。
 でも、その天然さがアッシュ君とミリアちゃんなんだけどね。

「お茶もお菓子もみんなの分ありますよ。
 冷たいのが良ければわたしが冷やしますし、熱いのが良ければアッシュ君が温めてくれます」
 そういえば、ミリアちゃんが氷、アッシュ君は火属性だったな。

「ごめん、わたしたちは先にあいつを倒さないとならないの」
 わたしは王座で逃げようとしているブラッドリーを指さす。

「覚悟しなさい!
 民たちを苦しめたことは許さない!」
 わたしは、ブラッドリーに宣言する。

「そうはいきませんよ。
 わたしは悪魔の親指、おまえらをまとめて倒してやります。
 そのうち中指と薬指も戻ってきます。
 そうなったら、おまえらはひとたまりもありませんよ」
 太った男がいう。
 あいつが親指か。

「あ、薬指なら倒したわ。
 ハーピーのやつだろ」
 ランスロットがいう。
 そういえば、森で倒したな。

「さっき倒した人、中指とか言ってました。
 背の高い人ですよね」
 アッシュ君も手をあげていう。

「な、中指と薬指も…」
 親指は、後ずさりながらつぶやく。

 そこにいつのまにか5人の影。
 
「おい、キーラ、どういうことだ」
 中の一人が親指に問う。

「あっ、右手のみなさま、これは…」 
 あせる親指。

「だから、お前らに任せてられないっていったんだ」
 そう言って一人が指を鳴らす。
 そのとたん、親指の首が胴体から離れておちるのだった。
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