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本編
生駒先生の実力
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「なかなか出てこないですね」
「そうだねえ」
メイによるとんでもない裏切りとトンデモ発言から、二時間が経とうとしていた。
さすがに、先輩のことだから変なことしていないだろうけど…先輩、金髪の女の子大好きだからなあ。
ガチャッ
「あっ、開いた」
「はあはあ、みんなお待たせ」
そんなに、息が切れるほどの指導をしていたのか。
思わず息を飲む。
「新生マチちゃんです」
みんなの前にマチちゃんが立つ。
「Revised March is.《改めましてマチです。》
Everyone finally began to speak English thanks to Professor Ikoma.《皆さんようやく私は生駒先生のおかげで英語が喋れるようになりました。》
This is the case ...」
ほんの数時間前まで一般中学生ぐらいのつたない英語だったのが流暢にしゃべっている。
あまりの変わりように全員が絶句している。
「ちょっ、ちょっと待ってね。マチちゃん」
「What happened?」
「せっ、先輩いったいなにしたんですか」
「ふぇっ」と髪を結いなおしてヘアゴムくわえている先輩が俺を見る。
かわいい。
じゃないじゃない。どうしてマチちゃんがこうなったのかを聞かないと。
「なにしたって言われても英語を教えただけだけど」
「普通に?」
「うん、普通に」
普通に教えて英語がペラペラだと…。この人、さらっと偉業を起こすなあ。
「Are you OK? Mei's uncle.《大丈夫ですか?おじさん》」
「ああ、大丈夫だよ」
なんとか、わかる単語を拾って聞き取る。
正直に言うと学生の頃の英語の評定は平均2.5ぐらいだ。
「I am grateful to Mei's uncle.《わたし、おじさんには感謝しているんです。》
I not only introduced my wonderful teacher Ikoma but also made me speak English that I could not speak for a long time.《生駒先生という素晴らしい先生を紹介していただいただけでなく、ずっと話せなかった英語を話せるようにしてくれたんですから。》
Thank you!!」
そういうと、マチちゃんがおれに抱きついて来た。
かわいい。
いや待て待て、中学生に対してなんということを考えているんだ。
落ち着け落ち着くんだ中仁。
あれ?そういえば、この子シャイじゃなかったっけ。
「なっ…」
姪と先輩は口を大きく開けたまま固まっている。
あの…二人ともぼーっとしてないで助けてくれ。
「ちょっとマチ!おじさんから離れなさい」
「中仁も頑張って引きはがしたらどうなの!」
そういわれましても…
マチちゃん、このまま一歩も動かないつもりだ。
それぐらい、強く抱きついている。
「How about Ikoma sensei coming here as well?《生駒先生もこちらに来たらどうですか。》
I noticed this for the first time but it is more muscular than I thought of Mei's uncle.」
《こうしてみて初めて気づいたんですけどおじさんって思っていたよりも筋肉質なんですね。》
「べっ、べつにうらやましくなんてないいんだから」
「Is it tsundere?《ツンデレですか?》
It is not fashionable nowadays, and it does not convey feelings to the thought.」
《今どき流行りませんし、思い人に気持ちなんて伝わりませんよ。》
「なかなか、面白い意見ね」
なんか、自分の知らないところで高次元な駆け引きが行われている気がする。たぶん…。
もうほとんど、マチちゃんの英語を聞き取れていないのでよくわからないけど、たびたび俺が会話に登場していることだけはわかる。
「まあ、少しだけなら」
「せっ先輩!?」
先輩もマチちゃんに続いて近づいてくる。
「May does not understand English, so you do not know how this happened《メイちゃんは英語わからないから、どうしてこうなったかわからないんでしょう》.」
「Actually it is not right way to use, but such times are useful.《本当は正しい使い方じゃないけど、こういう時は便利ね》」
今度は挑発する相手は姪になったようだ。
「Why do not you study English if you feel bad?《悔しかったら英語の勉強したらどう?》」
「Stupid idiot.《バーカバーカ》」
「英語で何言っているかわからないけど馬鹿にされていることだけはわかったわ」
「くらえーっ」
やばい!
あれはもしかして…
「お母さん直伝!鉄拳制裁」
「ぶへっ」
姪のグーパンチが俺の頬にクリーンヒットする。
KO!!
今日も我が家は平和である。
「そうだねえ」
メイによるとんでもない裏切りとトンデモ発言から、二時間が経とうとしていた。
さすがに、先輩のことだから変なことしていないだろうけど…先輩、金髪の女の子大好きだからなあ。
ガチャッ
「あっ、開いた」
「はあはあ、みんなお待たせ」
そんなに、息が切れるほどの指導をしていたのか。
思わず息を飲む。
「新生マチちゃんです」
みんなの前にマチちゃんが立つ。
「Revised March is.《改めましてマチです。》
Everyone finally began to speak English thanks to Professor Ikoma.《皆さんようやく私は生駒先生のおかげで英語が喋れるようになりました。》
This is the case ...」
ほんの数時間前まで一般中学生ぐらいのつたない英語だったのが流暢にしゃべっている。
あまりの変わりように全員が絶句している。
「ちょっ、ちょっと待ってね。マチちゃん」
「What happened?」
「せっ、先輩いったいなにしたんですか」
「ふぇっ」と髪を結いなおしてヘアゴムくわえている先輩が俺を見る。
かわいい。
じゃないじゃない。どうしてマチちゃんがこうなったのかを聞かないと。
「なにしたって言われても英語を教えただけだけど」
「普通に?」
「うん、普通に」
普通に教えて英語がペラペラだと…。この人、さらっと偉業を起こすなあ。
「Are you OK? Mei's uncle.《大丈夫ですか?おじさん》」
「ああ、大丈夫だよ」
なんとか、わかる単語を拾って聞き取る。
正直に言うと学生の頃の英語の評定は平均2.5ぐらいだ。
「I am grateful to Mei's uncle.《わたし、おじさんには感謝しているんです。》
I not only introduced my wonderful teacher Ikoma but also made me speak English that I could not speak for a long time.《生駒先生という素晴らしい先生を紹介していただいただけでなく、ずっと話せなかった英語を話せるようにしてくれたんですから。》
Thank you!!」
そういうと、マチちゃんがおれに抱きついて来た。
かわいい。
いや待て待て、中学生に対してなんということを考えているんだ。
落ち着け落ち着くんだ中仁。
あれ?そういえば、この子シャイじゃなかったっけ。
「なっ…」
姪と先輩は口を大きく開けたまま固まっている。
あの…二人ともぼーっとしてないで助けてくれ。
「ちょっとマチ!おじさんから離れなさい」
「中仁も頑張って引きはがしたらどうなの!」
そういわれましても…
マチちゃん、このまま一歩も動かないつもりだ。
それぐらい、強く抱きついている。
「How about Ikoma sensei coming here as well?《生駒先生もこちらに来たらどうですか。》
I noticed this for the first time but it is more muscular than I thought of Mei's uncle.」
《こうしてみて初めて気づいたんですけどおじさんって思っていたよりも筋肉質なんですね。》
「べっ、べつにうらやましくなんてないいんだから」
「Is it tsundere?《ツンデレですか?》
It is not fashionable nowadays, and it does not convey feelings to the thought.」
《今どき流行りませんし、思い人に気持ちなんて伝わりませんよ。》
「なかなか、面白い意見ね」
なんか、自分の知らないところで高次元な駆け引きが行われている気がする。たぶん…。
もうほとんど、マチちゃんの英語を聞き取れていないのでよくわからないけど、たびたび俺が会話に登場していることだけはわかる。
「まあ、少しだけなら」
「せっ先輩!?」
先輩もマチちゃんに続いて近づいてくる。
「May does not understand English, so you do not know how this happened《メイちゃんは英語わからないから、どうしてこうなったかわからないんでしょう》.」
「Actually it is not right way to use, but such times are useful.《本当は正しい使い方じゃないけど、こういう時は便利ね》」
今度は挑発する相手は姪になったようだ。
「Why do not you study English if you feel bad?《悔しかったら英語の勉強したらどう?》」
「Stupid idiot.《バーカバーカ》」
「英語で何言っているかわからないけど馬鹿にされていることだけはわかったわ」
「くらえーっ」
やばい!
あれはもしかして…
「お母さん直伝!鉄拳制裁」
「ぶへっ」
姪のグーパンチが俺の頬にクリーンヒットする。
KO!!
今日も我が家は平和である。
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