CHAICER~チェイサー~

キシメソ

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ExtraPart.Episode of Arres

第四話「アレスの決意」

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アレス:(N)それから数日 ゲリラで短時間で止むかに見えた雨は数時間後に再び降り出した 長期に渡り続いたその天候はまるで プレアの出現を抑えてその間に新しい手段を考えてくれと言っているようにも聞こえた フィート博士からは連絡はまだ来ない 


フィート:・・・・もっと・・手軽な・・・それなら増幅装置もごく小型ので済む・・・ 


さらに別日 研究室にアレスが入ってくる

アレス:打開策は見つけたのか?

フィート:・・やっぱり来てくれた まだ連絡してもいないのに

アレス:気まぐれだ

フィート:もう出来ているわ これよ

フィートがキューブ状のキーホルダーのような物を取り出す

アレス:・・・これは? 新しい武器の弾丸か?

フィート:全然違うわ これを使って・・人の体から鉄を自在に発射出来るようにするのよ

アレス:???・・・何を言ってるんだ・・一体・・

フィート:要はプレアに何かしらの手段で圧迫出来るようになればいいのよ 人間の体に流れる血液・・その鉄分を増幅させて 体から「鎖」を産み出すのよ 増幅装置もわずかな大きさので運用出来るわ

アレス:体から鎖・・・そんなことが本当に出来るのか・・ まるで超能力だ

フィート:理論上はね・・・ただ1つだけどうしても解明しないのよ・・・

アレス:・・?

フィート:アタシを含めて所内の助手全員にも試したんだけど 増幅装置が血に全く反応しないのよ・・・あの時のあんたに使った脱脂綿みたいに・・・

アレス:・・・・血液中の何かが邪魔をしているって事か? ・・・それとも・・・体内の温度じゃ反応出来ないとかか?

フィート:いいえ 増幅装置の対応出来る温度は鉄の融点・・約1530℃まで可能よ

アレス:・・・じゃあ一体何が・・

フィート:あんた・・・何か特殊な血なのかしら 血液型は?

アレス:・・・AB型だが

フィート:Rhアールエイチは?

アレス:・・・さぁ 詳しくはよく知らないが

フィート:・・・採血させてもらっていいかしら 調べさせて

アレス:・・・・・・。


アレス 注射針を刺され採血 フィートが成分を調べる間待ちぼうけ

アレス:・・・・。・・・・!?!?

しばらくして物凄い勢いでフィートであろう足音が近づいてくる

フィート:ちょっとアレスあんた・・!!!

アレス:・・っ!?なんだ・・騒々しい・・

フィート:分かったわよ・・・ あんたの血にしか反応しない理由が・・っ

アレス:・・??

フィート:あんたの血・・AB型  Rh nullアールエイチ ナルよ これ・・「黄金の血」って呼ばれる幻の血液型よ・・

アレス:・・・ナル? マイナスとかでは無くか

フィート:それよりもさらに希少よ 血中のRh因子の一部の抗原が無いのがRhマイナス  nullナルは全く抗原が入ってないの 例えば・・同じAB型の人になら全ての人に輸血が可能なのよその血は

アレス:・・・そうだったのか 献血とかはした事無いが・・確実に面倒な目に遭いそうだな つまり・・・増幅装置を阻害していたのは Rh因子だったという事か

フィート:そう考えて間違いないわ ・・・アレスお願いだわ

アレス:・・・・。

フィート:プレアを倒すための・・・協力をして 明日にはもう 雨が上がってしまう・・プレアが活動をまた始めるわ・・

アレス:・・・・ボクにヒーローの真似事をしろっていうのか

フィート:・・・・真似じゃなくてマジのヒーローになってもらうわ

アレス:っ・・・・・。

フィート:・・・・・・・。

アレス:・・・・ボクはボクの為にしか戦わない それでもいいのか

フィート:・・・・構わないわ あなたのプレアに対する復讐という正義 それ以外の私的な利用をしなければ

アレス:・・・・・分かった 使い方を教えてくれ


アレス フィートに連れられ検査室へ

フィート:まずこの能力を使うにあたって あなたの体の情報を知る必要があるわ この変身パックはあなたが使っていくうちに産んだ鎖の強度が増していく学習機能があるの ただでさえ癖の強い能力だからより扱いやすくする為よ いいわね

アレス:・・ああ

フィート:じゃ これに履き替えて

フィートが下着を一枚差し出す 局部を隠す為だけの極限までに薄く作られたデザインである

アレス:・・・ここでパンツ一枚になれってか はぁ・・

フィート 白衣を脱ぐ アレス 大人しく履き替え出す

フィート:あら 意外と素直なのね

アレス:・・・あんたも似たような格好だろ というか白衣を着ろ

フィート:だって不平等じゃない

アレス:・・・・あんた本当に副業は無いんだろうな

フィート:そんな暇じゃないわよ

アレス:(・・・・そういう問題なのかよ・・)
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