放課後教室

AV

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　いそいそと準備をする千秋が葉人に背を向けたまま尋ねてくる。 

「なぁ…」 
「え？」 
「葉人はどこが悪いの？どうして調子悪い？」 
「え……と…」 

　いい言い訳が見つからず、葉人は言葉を詰まらせてシーツを握る。 

「お。ついた」 

　葉人の返事がないのを特に気にした風もなく、千秋はベッドに腰掛けた。 

「いつもはこの部屋でするんだけどね」 
「…何を？」 

　画面を映し出したテレビに不安げな視線を送ると、千秋は「もうチョイ詰めて」と言ってベッドへと乗り上げてくる。 

「あ…ちょ……」 

　断る前に近くに来られ、葉人は慌てて壁の方へと寄った。 

「少しはな…――――っ!?」 




『きゃっ』 




　ワザとらしい女の悲鳴… 

「な…なに!?」 

　飛び上がった葉人に顔を近づけ、千秋はにやりと笑う。 

「えーぶい」 
「へ？」 

　『あっ』と微かな悲鳴をテレビが発した。 

　画像は…よくない。 

「これ…な……」 

　あまりに画質の良くないそれに、ぞくりと悪寒が走る。 

　まるでフェネクスから送られてきたあの画像のようで…… 

「素人が撮った奴らしい代物で…んっこれが結構ヌけるんだ」 
「ヌ…け……？」 

　え？と問い返そうとした言葉はテレビの動きに押し込められる。