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先払い
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しおりを挟む「俺に聞きたいことがあるんだろ?」
耳に流し込まれた言葉を振り払うように葉人は距離を取ろうとしたが、あっさりと抱きすくめられてしまう。
「先払い。よろしく」
小さな笑い声を上げながら、鷹雄は葉人の手を引いて歩き出した。
ふ…ふ…と鼻で荒く息をすると、鷹雄の牡の臭いが鼻を突いた。
男の臭いと、押しつぶされた下生えの青臭い臭いを嗅ぎながら、葉人は鷹雄のソレを喉の奥まで咥え込み、込み上げる嘔吐感と闘いながら必死に愛撫を施す。
「んっ…ハナちゃん、ずいぶん上手いよねぇ?誰に仕込まれたん?兄ちゃん?羽鳥?それとも…長谷?」
「……」
威の名前にきゅっと胸が絞め上がるが口を離すことなく、苦い先走りを感じながら舌先を細くして先端を抉るように刺激していく。
「も、いい。尻上げて」
「っ…ゃ、ごめ…な……口だけに………」
「ふざけんなっ!」
ぐいっと髪を掴まれ、草むらの上に引き倒される。
「聞きたいことがあるんだろ?ん?」
「っぃた…」
「聞きたいならちゃんと上手におねだりしないとな?」
ぎゅっとズボンの前を掴まれ、「何だ、固くなってるし」と言われて羞恥に顔を伏せた。
鷹雄から聞き出すために嫌々咥えたはずの行為で、痛みを感じるほどに前を腫らせている事に、葉人は自分自身で気付いていた。
羞恥に顔を伏せながら、ベルトに手を掛ける。
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