転生幼女の怠惰なため息

(◉ɷ◉ )〈ぬこ〉

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第二章

変化するわたしの日常⑤

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「では、エルお嬢様。何をして過ごされますか?」

うむ。口の右下に艶ぼくろがあるから、アンネリースだね。

あのにょね おえきゃき しゅるるあのね、お絵かきするの

ヒマだからねぇ。お絵かきでもしますか。
わたしの芸術を爆発させてやんよっ!!

「そうですか。では、紙と絵の具等を準備いたしますね。少々お待ちください」

アンネリースがお絵かきの準備をしてくれる。
その間にわたしは、自分が座る位置をセットする。
おとしゃまとか、かぁしゃまの部屋の家具って基本大人サイズだからねぇ。ソファーからテーブルまでは手が届かないし、直接床に座ってもテーブルが高くてこちらもいまいち。
だから、直接床に座った時にいい高さになる様に、ソファーの上に置いてあるクッションを使って高さを調整するのだっ!!

うんちょっ、うんちょ…よいしょ、よいしょ…

「エルお嬢様、何をしておいでで?」

ん?目の下に泣きぼくろがあるから、アメリアだね。

おえきゃきの じゅんび しゅるるお絵かきの準備してるの
ちゅくえ たかいたかい なの机が高いの
おちょん しゅる ちょーしぇー座る高さ調整してるの

「なるほど。では、エルお嬢様の子ども用の机とイスを準備いたします。お待ちください」

「ふぇ??」

子ども用の机、あったんかいっ!!
思わず、呆然としてしまう。すると、ソファーの上でそれを見ていた、ペルルがぷひっと笑う。おのれ、ペルル…。何か、かぁしゃままで微笑ましく見ているではないか。

「「エルお嬢様、お待たせいたしました」」

アメリアとアンネリースが、ササッとお絵かきの準備をしてくれる。
もう気を取り直して、お絵かきに集中だっ!!


ふふ~んっ♪ふふ~んっ♫

「エルお嬢様…。そちらは何の絵でございますか…?」

「う?」

鼻歌を歌いながら、ノリノリで絵を描いていたら、アメリアが若干戸惑い気味に聞いてきた。
ん?これ??

あにょねぇ~あのね~
きょっち しぇーれーしゃんこっちは精霊さん
きょっち ぺりゅりゅぅ~っ!!こっちはペルルだょっ!!

ドヤぁ~っと、絵を掲げて見せる。

「「な…なるほど…??」」

んん??何か思ったのと反応が違う…。こういう時って、『良く描けていますね』とか『素晴らしいです』とかっていう反応じゃないの??

〔エルの絵、独創過ぎっきゅ…。しかもボクの絵、全然似てないっきゅ~っ!!〕

あれれぇ~??そうなの?良く描けてると思うんだけど…。わたし、前世では美術の成績良かったけど??おかしいな??

わたしが、あれれぇ~??と首を傾げていると、

「あらぁ。エルちゃん、上手ねぇ。後でお父さまにも見せてあげましょうね」

と、かぁしゃまに言われた。
そうですよねっ!!1歳児の絵にしては、良く描けていますよね!?

〔エル…〕

自分で自分をなぐさめていると、ペルルに残念なものを見るような目で見られた。
何だよう…。わたしは褒めて伸びるタイプなんですぅ~っ!!

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