52 / 166
第二章
変化するわたしの日常⑦
しおりを挟む
午前のお散歩タイムが終わり、お昼ごはんの席に着くと、『エル成分が足りないから補充する』と、よくわからない理由で、お兄ちゃんズとお姉ちゃんにかまい倒れました。
いや、食べさせてくれるのは嬉しいんだけどね、始終ウィルにぃは甘い声で囁いてくるわ、バルにぃとルーねぇは、それに対抗するわで、いつも以上にカオスなお昼ごはんでした…。
そして、お昼寝を終えて、お楽しみのおやつタイムです。
おやつタイムも、もちろんお兄ちゃんズとお姉ちゃんと一緒です。ペルルもね。
わたしがお昼寝している間も、お兄ちゃんズとお姉ちゃんはずっとお勉強タイムだったらしく、ちょっとお疲れなのです。途中、休憩を挟んでいるとはいえ、心配です。
今日のおやつは、午前中に森の動物達や鳥からもらった木の実や果物をふんだんに使ったパイでした。うんまぁ~。
ちゃんとアメリアとアンネリースが料理長のバメイにお願いしてくれたんだね。
「今日のおやつに使われている、木の実や果物はエルが動物や鳥からもらったって聞いたよ。エルは動物や鳥とも友だちになったのかい?」
「う?? しょーよ」
「さすが僕のお姫様だね」
くすくすっと笑いながら、ウィルにぃが膝の上に居るわたしを後ろから抱きしめてくる。
ウィルにぃ、わたしはあなたの恋人かナニかですか??
「兄貴、時間切れだ」
今度はバルにぃがサッとわたしを掴まえて、自分の膝の上に乗せてくる。
時間制なんですか??知らなかったよ…。
「エル、木の実や果物の他にも何かもらったんだろ?」
「しょーにゃの」
テーブルを囲むわたし達の後ろに控えていたアメリアが、テーブルの上にハンカチに包まれた色とりどりのきれいな石を置く。
するとお兄ちゃんズとお姉ちゃんが、それぞれ手に取り確認している。
わたしはその様子を見ながら、きれいな石を光にかざしてみる。わたしが手に取ったのは、透明感のある、赤色の石だった。
何か、イチゴ味のキャンディみたいで美味しそう…
「「「エルっ!?」」」
「「エルお嬢様、何でも口にいれないでくださいっ!!」」
お兄ちゃんズにお姉ちゃん、双子なメイドが同時にストップをかけてくる。なんだろう??
「う??」
わたしが不思議そうにキョトンとしていると、
〔エル…。その手に持った石をどうするっきゅっ…??〕
ペルルに言われて、ハッと自分を見てみると、石を口に入れる寸前だった。無意識ってコワい…。石をそっと下ろして、てへっと誤魔化す。
「「「エル…」」」
すると、お兄ちゃんズとお姉ちゃんが残念な子を見るような目でこちらを見ていた。
なんだよう…。これぐらいの月齢の子どもは、何でも口に入れて確認してるじゃんっ!!
〔中身はアラフォーっきゅ…〕
ペルルにボソッとツッコミを入れられた。
ぐぬぬ…っ!!
「エルちゃん。大丈夫よ?落ち着いて」
るーねぇがそう言いながら、自分の膝の上にわたしを乗せる。
「エルちゃん。この石は特別な石なのよ」
「ちょきゅべちゅ??」
「ルイーザの言うとおりだよ。エル。この石は魔石だよ」
「まちぇき??」
「そう魔石。魔力が含まれる石の事を言うんだよ。
空気中の魔素が純粋に結晶化した物もあれば、魔物の体内にある魔石もあるね。
僕達の家の森には魔物は滅多に出ないから、空気中の魔素が結晶化したものかな?
いい物をもらったね。大切にするといいよ、エル」
なるほど、この色とりどりのきれいな石は魔石なのか。転生前にエアネスト様が言っていたやつだね。
「エル、兄貴の話が難しかったか?」
わたしが、まじまじと魔石を観察していると、バルにぃが心配そうに聞いてくる。
ふっふっふ…。わたしは見た目は子ども、頭脳は大人なエルちゃんですよ??
「わきゃる したっ!!」
ドヤぁっとわたしが胸を貼ると、
「あらっ、さすがはエルちゃんね」
と、ルーねぇが優しく頭をなでなでしてくれた。あっ。ルーねぇ、そこ気持ちいいです。もっとなでなでしてください。ルーねぇの膝の上で大人しくなでなでされていると、
「すげーな、エル」
「さすがは僕のお姫様だね」
とバルにぃはわしわしと、ウィルにぃは大切なものを愛でる様になでなでしてきた。
3人同時になでなでされるのは嬉しいけど、ツラい…。頭がガクガクするぅ~…。しかもやっと最近、あごのラインまで伸びてきた髪が薄くなるのでやめてぇ~っ!!子どもの髪はデリケートなのぉ。ハゲはイヤぁ~~っ!!
いや、食べさせてくれるのは嬉しいんだけどね、始終ウィルにぃは甘い声で囁いてくるわ、バルにぃとルーねぇは、それに対抗するわで、いつも以上にカオスなお昼ごはんでした…。
そして、お昼寝を終えて、お楽しみのおやつタイムです。
おやつタイムも、もちろんお兄ちゃんズとお姉ちゃんと一緒です。ペルルもね。
わたしがお昼寝している間も、お兄ちゃんズとお姉ちゃんはずっとお勉強タイムだったらしく、ちょっとお疲れなのです。途中、休憩を挟んでいるとはいえ、心配です。
今日のおやつは、午前中に森の動物達や鳥からもらった木の実や果物をふんだんに使ったパイでした。うんまぁ~。
ちゃんとアメリアとアンネリースが料理長のバメイにお願いしてくれたんだね。
「今日のおやつに使われている、木の実や果物はエルが動物や鳥からもらったって聞いたよ。エルは動物や鳥とも友だちになったのかい?」
「う?? しょーよ」
「さすが僕のお姫様だね」
くすくすっと笑いながら、ウィルにぃが膝の上に居るわたしを後ろから抱きしめてくる。
ウィルにぃ、わたしはあなたの恋人かナニかですか??
「兄貴、時間切れだ」
今度はバルにぃがサッとわたしを掴まえて、自分の膝の上に乗せてくる。
時間制なんですか??知らなかったよ…。
「エル、木の実や果物の他にも何かもらったんだろ?」
「しょーにゃの」
テーブルを囲むわたし達の後ろに控えていたアメリアが、テーブルの上にハンカチに包まれた色とりどりのきれいな石を置く。
するとお兄ちゃんズとお姉ちゃんが、それぞれ手に取り確認している。
わたしはその様子を見ながら、きれいな石を光にかざしてみる。わたしが手に取ったのは、透明感のある、赤色の石だった。
何か、イチゴ味のキャンディみたいで美味しそう…
「「「エルっ!?」」」
「「エルお嬢様、何でも口にいれないでくださいっ!!」」
お兄ちゃんズにお姉ちゃん、双子なメイドが同時にストップをかけてくる。なんだろう??
「う??」
わたしが不思議そうにキョトンとしていると、
〔エル…。その手に持った石をどうするっきゅっ…??〕
ペルルに言われて、ハッと自分を見てみると、石を口に入れる寸前だった。無意識ってコワい…。石をそっと下ろして、てへっと誤魔化す。
「「「エル…」」」
すると、お兄ちゃんズとお姉ちゃんが残念な子を見るような目でこちらを見ていた。
なんだよう…。これぐらいの月齢の子どもは、何でも口に入れて確認してるじゃんっ!!
〔中身はアラフォーっきゅ…〕
ペルルにボソッとツッコミを入れられた。
ぐぬぬ…っ!!
「エルちゃん。大丈夫よ?落ち着いて」
るーねぇがそう言いながら、自分の膝の上にわたしを乗せる。
「エルちゃん。この石は特別な石なのよ」
「ちょきゅべちゅ??」
「ルイーザの言うとおりだよ。エル。この石は魔石だよ」
「まちぇき??」
「そう魔石。魔力が含まれる石の事を言うんだよ。
空気中の魔素が純粋に結晶化した物もあれば、魔物の体内にある魔石もあるね。
僕達の家の森には魔物は滅多に出ないから、空気中の魔素が結晶化したものかな?
いい物をもらったね。大切にするといいよ、エル」
なるほど、この色とりどりのきれいな石は魔石なのか。転生前にエアネスト様が言っていたやつだね。
「エル、兄貴の話が難しかったか?」
わたしが、まじまじと魔石を観察していると、バルにぃが心配そうに聞いてくる。
ふっふっふ…。わたしは見た目は子ども、頭脳は大人なエルちゃんですよ??
「わきゃる したっ!!」
ドヤぁっとわたしが胸を貼ると、
「あらっ、さすがはエルちゃんね」
と、ルーねぇが優しく頭をなでなでしてくれた。あっ。ルーねぇ、そこ気持ちいいです。もっとなでなでしてください。ルーねぇの膝の上で大人しくなでなでされていると、
「すげーな、エル」
「さすがは僕のお姫様だね」
とバルにぃはわしわしと、ウィルにぃは大切なものを愛でる様になでなでしてきた。
3人同時になでなでされるのは嬉しいけど、ツラい…。頭がガクガクするぅ~…。しかもやっと最近、あごのラインまで伸びてきた髪が薄くなるのでやめてぇ~っ!!子どもの髪はデリケートなのぉ。ハゲはイヤぁ~~っ!!
170
あなたにおすすめの小説
(完結)もふもふと幼女の異世界まったり旅
あかる
ファンタジー
死ぬ予定ではなかったのに、死神さんにうっかり魂を狩られてしまった!しかも証拠隠滅の為に捨てられて…捨てる神あれば拾う神あり?
異世界に飛ばされた魂を拾ってもらい、便利なスキルも貰えました!
完結しました。ところで、何位だったのでしょう?途中覗いた時は150~160位くらいでした。応援、ありがとうございました。そのうち新しい物も出す予定です。その時はよろしくお願いします。
ハイエルフの幼女に転生しました。
レイ♪♪
ファンタジー
ネグレクトで、死んでしまったレイカは
神様に転生させてもらって新しい世界で
たくさんの人や植物や精霊や獣に愛されていく
死んで、ハイエルフに転生した幼女の話し。
ゆっくり書いて行きます。
感想も待っています。
はげみになります。
憧れのスローライフを異世界で?
さくらもち
ファンタジー
アラフォー独身女子 雪菜は最近ではネット小説しか楽しみが無い寂しく会社と自宅を往復するだけの生活をしていたが、仕事中に突然目眩がして気がつくと転生したようで幼女だった。
日々成長しつつネット小説テンプレキターと転生先でのんびりスローライフをするための地盤堅めに邁進する。
転生したみたいなので異世界生活を楽しみます
さっちさん
ファンタジー
又々、題名変更しました。
内容がどんどんかけ離れていくので…
沢山のコメントありがとうございます。対応出来なくてすいません。
誤字脱字申し訳ございません。気がついたら直していきます。
感傷的表現は無しでお願いしたいと思います😢
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
ありきたりな転生ものの予定です。
主人公は30代後半で病死した、天涯孤独の女性が幼女になって冒険する。
一応、転生特典でスキルは貰ったけど、大丈夫か。私。
まっ、なんとかなるっしょ。
転生能無し少女のゆるっとチートな異世界交流
犬社護
ファンタジー
10歳の祝福の儀で、イリア・ランスロット伯爵令嬢は、神様からギフトを貰えなかった。その日以降、家族から【能無し・役立たず】と罵られる日々が続くも、彼女はめげることなく、3年間懸命に努力し続ける。
しかし、13歳の誕生日を迎えても、取得魔法は1個、スキルに至ってはゼロという始末。
遂に我慢の限界を超えた家族から、王都追放処分を受けてしまう。
彼女は悲しみに暮れるも一念発起し、家族から最後の餞別として貰ったお金を使い、隣国行きの列車に乗るも、今度は山間部での落雷による脱線事故が起きてしまい、その衝撃で車外へ放り出され、列車もろとも崖下へと転落していく。
転落中、彼女は前世日本人-七瀬彩奈で、12歳で水難事故に巻き込まれ死んでしまったことを思い出し、現世13歳までの記憶が走馬灯として駆け巡りながら、絶望の淵に達したところで気絶してしまう。
そんな窮地のところをランクS冒険者ベイツに助けられると、神様からギフト《異世界交流》とスキル《アニマルセラピー》を貰っていることに気づかされ、そこから神鳥ルウリと知り合い、日本の家族とも交流できたことで、人生の転機を迎えることとなる。
人は、娯楽で癒されます。
動物や従魔たちには、何もありません。
私が異世界にいる家族と交流して、動物や従魔たちに癒しを与えましょう!
転生幼女はお願いしたい~100万年に1人と言われた力で自由気ままな異世界ライフ~
土偶の友
ファンタジー
サクヤは目が覚めると森の中にいた。
しかも隣にはもふもふで真っ白な小さい虎。
虎……? と思ってなでていると、懐かれて一緒に行動をすることに。
歩いていると、新しいもふもふのフェンリルが現れ、フェンリルも助けることになった。
それからは困っている人を助けたり、もふもふしたりのんびりと生きる。
9/28~10/6 までHOTランキング1位!
5/22に2巻が発売します!
それに伴い、24章まで取り下げになるので、よろしく願いします。
幼女と執事が異世界で
天界
ファンタジー
宝くじを握り締めオレは死んだ。
当選金額は約3億。だがオレが死んだのは神の過失だった!
謝罪と称して3億分の贈り物を貰って転生したら異世界!?
おまけで貰った執事と共に異世界を満喫することを決めるオレ。
オレの人生はまだ始まったばかりだ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる