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さて私の自己紹介も無事に終わり、晴天の下、豪邸のテラスで優雅にティータイムを堪能していた。
前みたいに、会社へ遅刻しないようにと朝早く起きることもなければ、化粧は侍女がしてくれるし、服はさすがに自分で着るが、まぁ、ぶっちゃけ誰かが何かしてくれるってことでお嬢様生活にどっぷり浸かっておりますの。
ただ一つだけ不満なのはこの現状だろう……。
「フィナンシェ、君を晴れたからランチにと思って、誘ってよかったよ!」
キラキラフェイスを向けるシャーロック王子。
…………えぇ、只今王子や王様がいらっしゃるお城にてティータイムをしておりますの。
朝早くから叩き起されて、うつらうつらになりながら片道4時間掛けて着いたお城。
無駄に豪華な外装とアニメやマンガに出てきそうな構図の内装、赤絨毯とかシャンデリアとか螺旋階段とか初めて見た……。
オマケにシャーロック王子が出迎えてくださり、それぞれの従者達には微笑ましく、テラスへと見送りをされた。
「どうしたのフィナンシェ?君の好きな軽食を用意させてみたんだけど……」
物思いに耽っていると眉を八の字にさせて困った顔をする王子。
まだ15歳というのに目を引く容姿。
流石の2次元も3次元にともなると、破壊力が半端ないな。
「いえ、シャーロック様。このように招いて下さり光栄ですわ。ご用意頂いたお料理もどれも美味しく頂けました!」
特にあのスコーン……。ふっくらなのに外はこんがり焼いてて真ん中に木苺のソースが入ってて……。
思わず限界まで食べそうでした。
「そっかぁー良かった!君の好きなものが分からないから色々聞いたかいがあったよ」
「え、どこからそんな話を聴いたのです?」
「えーとナ、イ、ショ!」
可愛らしくウィンクを決めるシャーロック王子。
私の好みなんて聞かれたことないからきっとうちの侍女達に聞いたのでしょう。
「まぁ、それはさておきまして。シャーロック王子、何故私がお城にお呼ばれをしたのでしょう?」
執事さんが入れてくださった紅茶に口付けながらちらりと王子を横目に問う。
まさか昼食だけ、でこんな遠いところまで来させるだなんて思ってないですから。
私の質問にエメラルドグリーンの瞳が零れるのではないかと思うほど目を見開く王子。
「そうだね……まだ呼んだ理由を話してなかったね」
王子は居住まいを正し、爽やかな微笑みで口を開く。
「君には僕と同じ『マジックフォード学院』に通ってもらいたいんだ」
「………………ん?申し訳ございません、もう一度よろしいでしょうか?」
「僕と同じ学校に行かない?」
「え、嫌ですわ」
「え、なんで?!」
『マジックフォード学院』は16歳を迎える全男女が必ず通わなければ行けない場所。
勿論他にも学校はある。
でも、『なぜ』その学院なのか?
「なんでと申されましても……」
私が同じ場所に通っては遠くから見守れないじゃありませんか!
早くヒロインなり他の令嬢とイチャイチャラブラブして私を満足させなさい!
……とは言えないですわ。
困りましたわね。
「き、君と一緒にあの学園に通えたら僕は嬉しいんだけど……」
まぁ、確かに『婚約者』という手前、他の学校に行こうなら私の両親が涙流して引き止めるのは目に見えている……。
面倒ごとはゴメンだと思い私はニッコリと微笑んだ。
「王子が宜しければ私もご一緒の学園に行こうと思いますわ」
「それは本当かい!分かった、全ての手配は済ませておくから心配いらないからね!」
まぁ所詮私の願望を満たせれば場所なんてものは関係ございませんわね。
良い返答を貰ったので王子はご機嫌良く侍女に軽食の配膳を頼み、私はどこまでも澄んでいる青空を見上げながらお気に入りのスコーンを頬張った。
前みたいに、会社へ遅刻しないようにと朝早く起きることもなければ、化粧は侍女がしてくれるし、服はさすがに自分で着るが、まぁ、ぶっちゃけ誰かが何かしてくれるってことでお嬢様生活にどっぷり浸かっておりますの。
ただ一つだけ不満なのはこの現状だろう……。
「フィナンシェ、君を晴れたからランチにと思って、誘ってよかったよ!」
キラキラフェイスを向けるシャーロック王子。
…………えぇ、只今王子や王様がいらっしゃるお城にてティータイムをしておりますの。
朝早くから叩き起されて、うつらうつらになりながら片道4時間掛けて着いたお城。
無駄に豪華な外装とアニメやマンガに出てきそうな構図の内装、赤絨毯とかシャンデリアとか螺旋階段とか初めて見た……。
オマケにシャーロック王子が出迎えてくださり、それぞれの従者達には微笑ましく、テラスへと見送りをされた。
「どうしたのフィナンシェ?君の好きな軽食を用意させてみたんだけど……」
物思いに耽っていると眉を八の字にさせて困った顔をする王子。
まだ15歳というのに目を引く容姿。
流石の2次元も3次元にともなると、破壊力が半端ないな。
「いえ、シャーロック様。このように招いて下さり光栄ですわ。ご用意頂いたお料理もどれも美味しく頂けました!」
特にあのスコーン……。ふっくらなのに外はこんがり焼いてて真ん中に木苺のソースが入ってて……。
思わず限界まで食べそうでした。
「そっかぁー良かった!君の好きなものが分からないから色々聞いたかいがあったよ」
「え、どこからそんな話を聴いたのです?」
「えーとナ、イ、ショ!」
可愛らしくウィンクを決めるシャーロック王子。
私の好みなんて聞かれたことないからきっとうちの侍女達に聞いたのでしょう。
「まぁ、それはさておきまして。シャーロック王子、何故私がお城にお呼ばれをしたのでしょう?」
執事さんが入れてくださった紅茶に口付けながらちらりと王子を横目に問う。
まさか昼食だけ、でこんな遠いところまで来させるだなんて思ってないですから。
私の質問にエメラルドグリーンの瞳が零れるのではないかと思うほど目を見開く王子。
「そうだね……まだ呼んだ理由を話してなかったね」
王子は居住まいを正し、爽やかな微笑みで口を開く。
「君には僕と同じ『マジックフォード学院』に通ってもらいたいんだ」
「………………ん?申し訳ございません、もう一度よろしいでしょうか?」
「僕と同じ学校に行かない?」
「え、嫌ですわ」
「え、なんで?!」
『マジックフォード学院』は16歳を迎える全男女が必ず通わなければ行けない場所。
勿論他にも学校はある。
でも、『なぜ』その学院なのか?
「なんでと申されましても……」
私が同じ場所に通っては遠くから見守れないじゃありませんか!
早くヒロインなり他の令嬢とイチャイチャラブラブして私を満足させなさい!
……とは言えないですわ。
困りましたわね。
「き、君と一緒にあの学園に通えたら僕は嬉しいんだけど……」
まぁ、確かに『婚約者』という手前、他の学校に行こうなら私の両親が涙流して引き止めるのは目に見えている……。
面倒ごとはゴメンだと思い私はニッコリと微笑んだ。
「王子が宜しければ私もご一緒の学園に行こうと思いますわ」
「それは本当かい!分かった、全ての手配は済ませておくから心配いらないからね!」
まぁ所詮私の願望を満たせれば場所なんてものは関係ございませんわね。
良い返答を貰ったので王子はご機嫌良く侍女に軽食の配膳を頼み、私はどこまでも澄んでいる青空を見上げながらお気に入りのスコーンを頬張った。
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