探し物は何ですか?~図書委員の夏休み~【完結】

Koala(心愛良)

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第1話 ピカピカの1年生

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桜田暦サクラダコヨミは、中学生になって初めての夏休みが、まさか森の中にある廃校ではじまるとは思ってもいなかった。

四葉中学校は、四葉小学校のすぐ隣にありクラスメイトはほとんどが知っている子だった。だけど、制服を着るのも新鮮だし、小学校よりも大きく見える中学校の校舎も新鮮だった。
4月のはじめ、委員会を決めることになった。部活動は強制ではなかったので、最初から入るつもりはなかったけど、何かはしなくちゃいけない気がして放課後に活動することが多い図書委員になった。
本を読むのは嫌いではなかった。そこそこ読んでいる方な気がする。なぜなら...は、また後で。

メンバーは
1番目に手を上げた 暦
2番目に手を上げて、暦とも仲がいい
ミオ 山城美桜ヤマシロミオ
3番目は暇そうという理由で希望した
コウ 中西光ナカニシコウ
最後はその道連れとなった
ショウ 高田翔タカダショウ
となった。

チャイムがなると、数名が暦と美桜の元に駆け寄ってきて
「頑張れ!」
となぐさめるように声をかけてきた。



先生が教室を出る時に顔だけ戻し、
「あっ!図書委員は夏休み最初泊まりで交流会という名の研修だから!」
とだけ言って去っていった。

「はぁ!?」
と4人の声が重なる。どうやら毎年恒例らしく、上に兄弟がいる人たちは分かっていたらしい。
どうりでいかにも本好きそうな子達が立候補しなかったはずだ。

やっぱり辞めます!というわけにはいかない。


そして、今いるこの場所が交流会の会場ということだ。
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