ブラックコーヒーの海に砂糖をおとせ

面蛸とおる

文字の大きさ
2 / 7

人生の苦楽のようなブラックコーヒーに砂糖を落とせ2

しおりを挟む
一連の行動をずっと見ていた明は、そんな俺に…。

「暗さんってブラックコーヒー飲めるんですね?
ちょっと意外です…なんというかミルクしか飲めないイメージがあったので」
「おいこら、ミルクってなんだよ…俺は赤ちゃんじゃないぞ」
「あははっ…すみません、それぐらい愛らしい存在だなって思っていたので」

明はそう揶揄うように言いながら、
知らぬ間にやってきていたウェイターからアイスティーを受け取って。
席に備え付けてあるガムシロップケースから、5つ程ガムシロップを取り出して。
一個、二個、三個四個五個という感じのペースで、
赤褐色の液体に透明な液体をドボドボ入れていくので。

まさかの超絶甘党という事実に、俺は目が天になりながらも。

「愛らしくなんかないぞ、
こんな地味め黒髪眼鏡の俺なんかに…そんな事言うなよな。
あと明の方がお子様じゃないか、こんなに甘くして」
「バレちゃいましたか、俺…苦いのダメなんですよ。食べものも飲み物も…人生もね」
「人生もって…お前その見た目で言うと勝ち組すぎだぞ」

明の発言に、
人生の負け組である地味で取り柄もそんなにない俺は少し落ち込みながら言い返せば。

「そうですか?というかそれより、俺に話したい事ってなんですか?」
「えっ…あっ…そうだった。
なんか色々と話してたし…あとそのなんというか…やっぱり今度にするよ」
「はぁっ…えっ…ちょっと、それは無いじゃないですか。
それとも…俺言いにくくなるような事言いましたか…」

明はそう言って、俺の両手をギュッと優しく握るので。

「あっ…だ、だからそのっ…そいうのやめてくれよ。
明の事がす、す、すすすすすすすすすきっだから…っお、
俺とつつつつつつつつ付き合ってくだだだだだだださいって言えなくなるよ」
「それは、すみません…でもちゃんと言えてますよ」
「へぇっ…そうなの!!俺言えたの!?」
「はい、明の事が好きだから俺と付き合ってくださいっていう言葉、
俺の耳に届きましたよ」

明はそう言ってから、握っている手を離して胸に手をあてるので。
俺は余りのことに動揺して告白してしまった事に、顔を真っ赤にさせながら。
明がどう回答してくれるのかを、ドキドキと胸をはずませて待てば。

告白された明は不思議そうな顔見せて、

「あの…暗さん、告白された時ってどう返せばいいですか?」

とまるでこいう事を全く知らないそぶりを見せてこたえるので。

「はぁっ!?えっ…どう返すって、そんなの俺に言うなよ…いいか、
悪いかぐらいわかるだろ」
「そうですね。暗さんわかりました、
では答えますね…俺は山沙暗やますなあんと付き合います!!
というか俺なんかでほんといいですか?
恋とか愛とかそいうのよくわからないので、暗さんの望む事はほぼ出来ないですよ」
「なんだよ、そう言うなよ。
恋とか愛とかわからないって言うのならこの俺が手取り足取り教えてやる!!
だから、今日から明は俺の恋人だ。そうだから…大好きだよ暗って言って欲しい」

俺は小さく恥ずかしそうに明にお願いするように言えば、
明はそんな俺を見て。
可愛いものを見るような表情を浮かべてから。

「大好きだよ暗、あとその表情すごく可愛いよ。ぶちおかしたいぐらい」

と好青年スマイルで言うので。


俺はこれから、大変そうだなと思いながらも。

ずっと大好きだった川咲明と、無事とうとう恋人になれたことを祝して。

再度アイスコーヒーを頼み、その中にガムシロップを生まれて初めて入れて。

人生の苦楽のような味わいではなくなったアイスコーヒーを、

ゴクリとグラスに口をつけて飲みほした。




しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

お兄ちゃんができた!!

くものらくえん
BL
ある日お兄ちゃんができた悠は、そのかっこよさに胸を撃ち抜かれた。 お兄ちゃんは律といい、悠を過剰にかわいがる。 「悠くんはえらい子だね。」 「よしよ〜し。悠くん、いい子いい子♡」 「ふふ、かわいいね。」 律のお兄ちゃんな甘さに逃げたり、逃げられなかったりするあまあま義兄弟ラブコメ♡ 「お兄ちゃん以外、見ないでね…♡」 ヤンデレ一途兄 律×人見知り純粋弟 悠の純愛ヤンデレラブ。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

番を拒み続けるΩと、執着を隠しきれないαが同じ学園で再会したら逃げ場がなくなった話 ――優等生αの過保護な束縛は恋か支配か

雪兎
BL
第二性が存在する世界。 Ωであることを隠し、平穏な学園生活を送ろうと決めていた転校生・湊。 しかし入学初日、彼の前に現れたのは―― 幼い頃に「番になろう」と言ってきた幼馴染のα・蓮だった。 成績優秀、容姿端麗、生徒から絶大な信頼を集める完璧なα。 だが湊だけが知っている。 彼が異常なほど執着深いことを。 「大丈夫、全部管理してあげる」 「君が困らないようにしてるだけだよ」 座席、時間割、交友関係、体調管理。 いつの間にか整えられていく環境。 逃げ場のない距離。 番を拒みたいΩと、手放す気のないα。 これは保護か、それとも束縛か。 閉じた学園の中で、二人の関係は静かに歪み始める――。

ハンターがマッサージ?で堕とされちゃう話

あずき
BL
【登場人物】ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ハンター ライト(17) ???? アル(20) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 後半のキャラ崩壊は許してください;;

借金のカタに同居したら、毎日甘く溺愛されてます

なの
BL
父親の残した借金を背負い、掛け持ちバイトで食いつなぐ毎日。 そんな俺の前に現れたのは──御曹司の男。 「借金は俺が肩代わりする。その代わり、今日からお前は俺のものだ」 脅すように言ってきたくせに、実際はやたらと優しいし、甘すぎる……! 高級スイーツを買ってきたり、風邪をひけば看病してくれたり、これって本当に借金返済のはずだったよな!? 借金から始まる強制同居は、いつしか恋へと変わっていく──。 冷酷な御曹司 × 借金持ち庶民の同居生活は、溺愛だらけで逃げ場なし!? 短編小説です。サクッと読んでいただけると嬉しいです。

BL 男達の性事情

蔵屋
BL
 漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。 漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。  漁師の仕事は多岐にわたる。 例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。  陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、 多彩だ。  漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。  漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。  養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。  陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。  漁業の種類と言われる仕事がある。 漁師の仕事だ。  仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。  沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。  日本の漁師の多くがこの形態なのだ。  沖合(近海)漁業という仕事もある。 沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。  遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。  内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。  漁師の働き方は、さまざま。 漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。  出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。  休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。  個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。  漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。  専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。  資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。  漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。  食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。  地域との連携も必要である。 沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。  この物語の主人公は極楽翔太。18歳。 翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。  もう一人の主人公は木下英二。28歳。 地元で料理旅館を経営するオーナー。  翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。 この物語の始まりである。  この物語はフィクションです。 この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。

従僕に溺愛されて逃げられない

大の字だい
BL
〈従僕攻め×強気受け〉のラブコメ主従BL! 俺様気質で傲慢、まるで王様のような大学生・煌。 その傍らには、当然のようにリンがいる。 荷物を持ち、帰り道を誘導し、誰より自然に世話を焼く姿は、周囲から「犬みたい」と呼ばれるほど。 高校卒業間近に受けた突然の告白を、煌は「犬として立派になれば考える」とはぐらかした。 けれど大学に進学しても、リンは変わらず隣にいる。 当たり前の存在だったはずなのに、最近どうも心臓がおかしい。 居なくなると落ち着かない自分が、どうしても許せない。 さらに現れた上級生の熱烈なアプローチに、リンの嫉妬は抑えきれず――。 主従なのか、恋人なのか。 境界を越えたその先で、煌は思い知らされる。 従僕の溺愛からは、絶対に逃げられない。

処理中です...