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夜と戯れる
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夜の闇が迫って来る、それは恐ろしくもあって何処か優しさも在る不思議なモノで。
星々が宝石のように輝く澄み切った空を背にしながら、夜の風がそよぐ夜の森の中で一人、家族には内緒でじっとただずめば。
「俺の支配する時間に来てくれたのか? 可愛い奴だな、丁度俺も休みたいと思っていたから、少し相手をしろ」
なんてそんな人ではない上位者的な言葉を吐きながら、夜の風が成人男性ぐらいの方になって。
唯の人間にすぎない私──姫氏原雪白の目の前に。
金のような銀色の髪にジャガーの耳と尻尾が生えた、毛先がはねたミディアヘアーの男らしくありながら美しい青年の姿をした。
星の管理者として、宇宙を渡り歩き、滅びと再生のサイクルを繰り返す。
《テスカトル》と現在は名乗る、黒い太陽に親しみを込めて笑みを浮かべてこう返す。
「今晩はテスカトルさん、私で宜しければ相手になりますよ。ですがあんまり暴れると、イツカトルさんが文句を言いに来ますよ」
「何故そこで、イツカトルの話が出る? 浮気か雪白、この俺の目の前で堂々と言う勇ましさは気にいるが。俺の世界では浮気は死罪だ、なんて悪い子なんだお前は」
「ちょっと? テスカトルさん、私は別にまだ貴方のものではありませんよ? ついでに言えばイツカトルさんのモノでもなくただのトシュカトルに選ばれる候補の奴隷、そうだからこそ、まだ決まっても居ないのですから。私はトラカシペワリストリで舞う戦士でもあるのですが」
「そんな事は知っているが、それでもお前は俺のモノだ。この俺がそう思ったのならそうで在る、さあ大人しく俺の生贄になれ一緒に星を救う戦いを、宇宙の為にその血を捧げろ」
そうテスカトルは高らかに嘲り笑って、足元を狙って拳を出して来るので。
いつものじゃれ合い的な戦いに幼少期から、女に間違えられるぐらいの容姿を持ったが故に暴漢供に絶対に負けない為に鍛えあげた身体能力を使って華麗によけながらも、このあたえられた息抜きという名の試練をあっさり終らす為に。
可愛く抱きつくような愛くるしさを見せてから、一気に彼を掴んで青々と生い茂る森の地面に押し倒せば。
「子猫の戯れ程度と思ったが、急に獰猛なジャガーになるのはこの俺でも騙される。此処にイツカトルが居なくて良かった、恥ずかしさで一度死んでいた所だ」
「それはちょっと嫌ですね。余り死んで欲しくないので私は」
「……それがこの時代の人間の価値観か、俺には余り馴染みがないものだ。だからこそ、その言葉は俺にもイツカトルにも二度は言わない方が良いぞ? 折角のこの好意を無駄にしたくなければな」
人を超越した価値観を持つ、星の管理者と今は語る古き滅んだ国の神一側面で在る彼はこのようなセリフですらも、楽し気に鼻歌を歌うように答えて来るので。
声だけ聴けば冗談のように聞こえるだけど、受け答えを間違えれば其処で自分の命が終わる状況下に。
──瞬きの合間に変わってしまったので。
私は引きつった笑みを浮かべてしまえばそこで負け確定と思いながら、テスカトルと同じぐらいの笑みを浮かべ。
「ええ、分かりました。一瞬戦士の気持ちを忘れちゃいましたが、雪白は誇り高き鷲でジャガーですもの。何時か時が来た時……この心臓を天に届けてくださいね」と死を恐れない覚悟を望むとおりに見せつければ。
「雪白……お前はやっぱり俺のモノだ。必ず手に入れる、何が有ろうとも……そして何をしてでも」
そうテスカトルは強く宣言するように言い放ってから、私をぎゅっとぬいぐるみを抱くように腕を回してくるので。
そんな加減をまだ理解出来てない人ならざる者に、苦しいですからもう少し力を抜いてくださいね?と笑いながらも圧をかけつつも。
──まだ争いも、滅びも起きない。
安全で平和なこの一夜を。
二人でゆっくりと楽しむのだった……。
星々が宝石のように輝く澄み切った空を背にしながら、夜の風がそよぐ夜の森の中で一人、家族には内緒でじっとただずめば。
「俺の支配する時間に来てくれたのか? 可愛い奴だな、丁度俺も休みたいと思っていたから、少し相手をしろ」
なんてそんな人ではない上位者的な言葉を吐きながら、夜の風が成人男性ぐらいの方になって。
唯の人間にすぎない私──姫氏原雪白の目の前に。
金のような銀色の髪にジャガーの耳と尻尾が生えた、毛先がはねたミディアヘアーの男らしくありながら美しい青年の姿をした。
星の管理者として、宇宙を渡り歩き、滅びと再生のサイクルを繰り返す。
《テスカトル》と現在は名乗る、黒い太陽に親しみを込めて笑みを浮かべてこう返す。
「今晩はテスカトルさん、私で宜しければ相手になりますよ。ですがあんまり暴れると、イツカトルさんが文句を言いに来ますよ」
「何故そこで、イツカトルの話が出る? 浮気か雪白、この俺の目の前で堂々と言う勇ましさは気にいるが。俺の世界では浮気は死罪だ、なんて悪い子なんだお前は」
「ちょっと? テスカトルさん、私は別にまだ貴方のものではありませんよ? ついでに言えばイツカトルさんのモノでもなくただのトシュカトルに選ばれる候補の奴隷、そうだからこそ、まだ決まっても居ないのですから。私はトラカシペワリストリで舞う戦士でもあるのですが」
「そんな事は知っているが、それでもお前は俺のモノだ。この俺がそう思ったのならそうで在る、さあ大人しく俺の生贄になれ一緒に星を救う戦いを、宇宙の為にその血を捧げろ」
そうテスカトルは高らかに嘲り笑って、足元を狙って拳を出して来るので。
いつものじゃれ合い的な戦いに幼少期から、女に間違えられるぐらいの容姿を持ったが故に暴漢供に絶対に負けない為に鍛えあげた身体能力を使って華麗によけながらも、このあたえられた息抜きという名の試練をあっさり終らす為に。
可愛く抱きつくような愛くるしさを見せてから、一気に彼を掴んで青々と生い茂る森の地面に押し倒せば。
「子猫の戯れ程度と思ったが、急に獰猛なジャガーになるのはこの俺でも騙される。此処にイツカトルが居なくて良かった、恥ずかしさで一度死んでいた所だ」
「それはちょっと嫌ですね。余り死んで欲しくないので私は」
「……それがこの時代の人間の価値観か、俺には余り馴染みがないものだ。だからこそ、その言葉は俺にもイツカトルにも二度は言わない方が良いぞ? 折角のこの好意を無駄にしたくなければな」
人を超越した価値観を持つ、星の管理者と今は語る古き滅んだ国の神一側面で在る彼はこのようなセリフですらも、楽し気に鼻歌を歌うように答えて来るので。
声だけ聴けば冗談のように聞こえるだけど、受け答えを間違えれば其処で自分の命が終わる状況下に。
──瞬きの合間に変わってしまったので。
私は引きつった笑みを浮かべてしまえばそこで負け確定と思いながら、テスカトルと同じぐらいの笑みを浮かべ。
「ええ、分かりました。一瞬戦士の気持ちを忘れちゃいましたが、雪白は誇り高き鷲でジャガーですもの。何時か時が来た時……この心臓を天に届けてくださいね」と死を恐れない覚悟を望むとおりに見せつければ。
「雪白……お前はやっぱり俺のモノだ。必ず手に入れる、何が有ろうとも……そして何をしてでも」
そうテスカトルは強く宣言するように言い放ってから、私をぎゅっとぬいぐるみを抱くように腕を回してくるので。
そんな加減をまだ理解出来てない人ならざる者に、苦しいですからもう少し力を抜いてくださいね?と笑いながらも圧をかけつつも。
──まだ争いも、滅びも起きない。
安全で平和なこの一夜を。
二人でゆっくりと楽しむのだった……。
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