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第三章 訪問者3
しおりを挟む「いやー、女神様じゃないんだけど…。」
という女神様。
謙遜でもしているのだろうか。
でも背中についた羽がその証拠。
後ろの女神様の像とそっくりだし、村の伝説にもあった。
「とりあえず、これでも食べる?お腹すいてるでしょ?」
髪をツインにした女神様に誘われる。
その手にはおいしそうなスープ。
スープからは森でかいだあのいい匂いが漂ってくる。
スンスン、とってもいい匂い。
じゅるぅと出るよだれ。
ぐぅーとなるお腹。
クスッと微笑む女神様。
「さ、召し上がれ。」
それは突然のことだった。
天界から地上にやってきて一日目の朝。
いつものように?木製のベンチで、スープを二人でよそっているときのことだった。
がっしゃーん。
と、奥の方から音。
「動物かな?」
「でも、何の動物だろう。」
「アザラシかペンギンがいいなー。」
確か図鑑に載ってたやつで一番可愛かった。
「いや…。ううん。何でもない。」
何かを言おうとして口を閉じるマリア。
カツン、カツン。
今度ははっきりと聞こえる別の音。
そして…。
「女神様⁉」
現れたのはペンギンでもアザラシでもなく、人間の女の子だったのです。
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