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第三・五章 天界通信
しおりを挟む「はい、こちら天界上層部。」
「え?行方不明ですか?」
「天界学校の…。」
「はい、はい…。」
☆☆☆
「あらっ。」
丸い部屋で窓から長い筒を出し、見つめる人影。
レンズの中にはぼやけた古い神殿。
徐々にピントを合わせていく。
映っているのはなにやら話し込んでいる三人の人影。
「ミカエルー。天界で…。」
バコンと扉を開き、入ってくる紫色の髪の天使。
「しっー。もういいとこだったのに―ガブリエル。」
「それより、さ。」
と、手に持った羊皮紙をみせるガブリエル。
「それなら、ほら。」
。
「えっ、人間じゃん…。まだいたんだ。」
露骨にいやそうな顔をし、どこからか、ラッパを取り出すガブリエル。
「もう、ラッパならさないでよ。」
「やっと、ここまで来たんだから。」
「冗談だ。で、なんで、天使が人間といるんだ?」
「さぁ?運命の出会いってやつじゃないかしら?」
「んっなわけあるか。」
そういって長い筒を受け取るガブリエル。
「はぁっ。」
とため息一つ。
「どうりで天界を探してもいないわけだ…。」
「それで、こいつらを連れ戻してくればいいんだろ。」
部屋いっぱいに大きく羽を広げるガブリエル。
窓に足をかけ、飛び立とうとする。
「待って、ガブリエル。もう少しだけ、見てましょ。」
「えっ。でも連れ戻した方が早くないか。」
「なんだか、とっても面白そうだから。それに、自力で帰ってこなければ、意味がないじゃない?私たちもそうだったでしょ?」
「ま、ミカエルがそういうんならいいけどさ。」
「ほらさっそく、とっても面白いことになりそうだわ。」
「なになに…。」
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