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第一話 母の再婚
03-10.
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リビングに行くと歩に手招きをされる。
仲が良くなったと見せる作戦だろうか? なにも聞かされてないので、俺は素直に歩に従うことにした。
歩の隣に座っても手を握ってこない。
二人の時だけ限定なんだろうか。
「お義母さん。言った通りでしょ?」
「そうねぇ。たしかに素直に歩君の隣に座ったわ」
「仲良くなれたんだよ。言い争いもするけど。それが義理でも兄弟ってことでしょ?」
既に話を進めていたらしい。
言い争いというか、俺が一方的に拒否をしている声のことだと思うけど。それが聞こえていたんだろうか? 防音完備してあるから音は漏れないと思うけど。もしかしたら、一応、言っておいたのかもしれない。
「裕太君。僕たち、仲良くなれたよね?」
「そうだな」
「ほら、お義母さん。裕太君、素直になったでしょ?」
歩の言葉に母さんは頷いた。
脅迫に屈しない性格なのも知っているし、学校でのやり取りもあるから、よけいに信憑性が増すんだろう。急に仲良くなってもおかしくはないことが起きたんだから。
「新婚旅行ねぇ」
「いきましょうよ、美子さん」
「あなたもそう思う? 義久さんもそう言ってくれるなら、行ってみようかしら」
母さんは乗り気じゃなかったのかもしれない。
過保護なところがあるから、俺を置いて旅行に行くのには気が引けたんだと思う。
「行ってこいよ、母さん。俺たちなら大丈夫だって」
「そうかしら。まだ二日しか経ってないのに」
「二日でこれだけ仲良くなれたんだ。問題ねーよ」
母さんを説得できただろうか。
「だから、行って来いよ、母さん」
昨日だって険悪な雰囲気だったわけじゃない。部屋に入ってこられて驚いただけだ。部屋の片づけを手伝わされたのは嫌だったけど、今は別に嫌じゃない。歩の部屋に入る機会なんてないから、もっとしっかりと見ておけばよかったと思う。
歩は俺の部屋に堂々と入ってくるけど。
配信者を推していることも黙ってくれているし、良いやつだと思う。
昨日の配信を見ていたらしいし。偏見がないこともわかった。きっと、嫌われることはあっても、気持ち悪いって罵倒されることはないと思う。そう信じたい。
仲が良くなったと見せる作戦だろうか? なにも聞かされてないので、俺は素直に歩に従うことにした。
歩の隣に座っても手を握ってこない。
二人の時だけ限定なんだろうか。
「お義母さん。言った通りでしょ?」
「そうねぇ。たしかに素直に歩君の隣に座ったわ」
「仲良くなれたんだよ。言い争いもするけど。それが義理でも兄弟ってことでしょ?」
既に話を進めていたらしい。
言い争いというか、俺が一方的に拒否をしている声のことだと思うけど。それが聞こえていたんだろうか? 防音完備してあるから音は漏れないと思うけど。もしかしたら、一応、言っておいたのかもしれない。
「裕太君。僕たち、仲良くなれたよね?」
「そうだな」
「ほら、お義母さん。裕太君、素直になったでしょ?」
歩の言葉に母さんは頷いた。
脅迫に屈しない性格なのも知っているし、学校でのやり取りもあるから、よけいに信憑性が増すんだろう。急に仲良くなってもおかしくはないことが起きたんだから。
「新婚旅行ねぇ」
「いきましょうよ、美子さん」
「あなたもそう思う? 義久さんもそう言ってくれるなら、行ってみようかしら」
母さんは乗り気じゃなかったのかもしれない。
過保護なところがあるから、俺を置いて旅行に行くのには気が引けたんだと思う。
「行ってこいよ、母さん。俺たちなら大丈夫だって」
「そうかしら。まだ二日しか経ってないのに」
「二日でこれだけ仲良くなれたんだ。問題ねーよ」
母さんを説得できただろうか。
「だから、行って来いよ、母さん」
昨日だって険悪な雰囲気だったわけじゃない。部屋に入ってこられて驚いただけだ。部屋の片づけを手伝わされたのは嫌だったけど、今は別に嫌じゃない。歩の部屋に入る機会なんてないから、もっとしっかりと見ておけばよかったと思う。
歩は俺の部屋に堂々と入ってくるけど。
配信者を推していることも黙ってくれているし、良いやつだと思う。
昨日の配信を見ていたらしいし。偏見がないこともわかった。きっと、嫌われることはあっても、気持ち悪いって罵倒されることはないと思う。そう信じたい。
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