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第一話 婚約破棄された悪役令息の行く末は、
02-3.
……悪役令息のくせに。攻略難しい。
次はどんな方法を試そうか。
クリスは屈強な男たちに囲まれながら考える。
狙いはアレンだ。
アレンを恋人にしたかった。遠目でしか見たことがない人形のように美しい見た目をしているアレンを傍に置ければ、どれほどに幸せだろうか。
クリスはアレンが気になっていた。
なぜ、自分を避けるような行動をするのか、わからない。主人公補正で誰からも好かれるはずの学院生活で一度も話したことがなかった。
……転生者なのかな。
同じ転生者ならば、なおさら、隣にいてほしかった。
「次の婚約者が決まる前に動かないと」
クリスは愛人をしている令息たちの誰かがアレンと婚約を結べばいいと考えていた。そうすれば、クリスとアレンの接点ができる。接点さえできてしまえば、クリスはアレンを自分のものにするのは簡単だと考えていた。
……僕は主人公なんだから。
クリスには前世の記憶があった。
なにもかも思い通りにいくと確信があったのは、前世の記憶によるものだ。選択肢を間違えなければ、常に男たちは簡単にクリスの虜になった。
……悪役令息だって攻略できるはず。
本来、ライバル関係になるはずの相手を攻略する。
それがクリスのこの世界の楽しみ方だった。様々な関係性を持つ人の相手をしてきた。経験値はずいぶんと溜まったはずだ。この世界がゲームの世界ならば、悪役令息攻略の道が開かれたはずである。
しかし、肝心のアレンからは避けられてしまっていた。
潔癖な性格をしているアレンにとって、クリスは関わりたくない者だったのだろう。
「みんな、僕、次の人のところに行くね」
クリスの言葉を聞き、誰も引き留めようとしない。
誰もがクリスが好きだった。そして、誰もが既婚者だった。
……既婚者って楽でいいよね。
引き留めようとしないのは浮気ではないと自分自身に言い聞かせる為だ。どこまでも都合のいい話である。
……僕と浮気をしているくせに。
クリスは不特定多数の相手と寝る。
その日暮らしのクリスにとって、相手を選んでいる余裕はなかった。
まともに働こうとは思えない。
貴族の愛人をしている方が気が楽であり、手に入れられるものも大きかった。
……みんな、大嫌い。
クリスは好きになったことはない。
ただ、ゲームをしている感覚で男を虜にするだけだ。
その為ならば自分の体を使うことも厭わなかった。
次はどんな方法を試そうか。
クリスは屈強な男たちに囲まれながら考える。
狙いはアレンだ。
アレンを恋人にしたかった。遠目でしか見たことがない人形のように美しい見た目をしているアレンを傍に置ければ、どれほどに幸せだろうか。
クリスはアレンが気になっていた。
なぜ、自分を避けるような行動をするのか、わからない。主人公補正で誰からも好かれるはずの学院生活で一度も話したことがなかった。
……転生者なのかな。
同じ転生者ならば、なおさら、隣にいてほしかった。
「次の婚約者が決まる前に動かないと」
クリスは愛人をしている令息たちの誰かがアレンと婚約を結べばいいと考えていた。そうすれば、クリスとアレンの接点ができる。接点さえできてしまえば、クリスはアレンを自分のものにするのは簡単だと考えていた。
……僕は主人公なんだから。
クリスには前世の記憶があった。
なにもかも思い通りにいくと確信があったのは、前世の記憶によるものだ。選択肢を間違えなければ、常に男たちは簡単にクリスの虜になった。
……悪役令息だって攻略できるはず。
本来、ライバル関係になるはずの相手を攻略する。
それがクリスのこの世界の楽しみ方だった。様々な関係性を持つ人の相手をしてきた。経験値はずいぶんと溜まったはずだ。この世界がゲームの世界ならば、悪役令息攻略の道が開かれたはずである。
しかし、肝心のアレンからは避けられてしまっていた。
潔癖な性格をしているアレンにとって、クリスは関わりたくない者だったのだろう。
「みんな、僕、次の人のところに行くね」
クリスの言葉を聞き、誰も引き留めようとしない。
誰もがクリスが好きだった。そして、誰もが既婚者だった。
……既婚者って楽でいいよね。
引き留めようとしないのは浮気ではないと自分自身に言い聞かせる為だ。どこまでも都合のいい話である。
……僕と浮気をしているくせに。
クリスは不特定多数の相手と寝る。
その日暮らしのクリスにとって、相手を選んでいる余裕はなかった。
まともに働こうとは思えない。
貴族の愛人をしている方が気が楽であり、手に入れられるものも大きかった。
……みんな、大嫌い。
クリスは好きになったことはない。
ただ、ゲームをしている感覚で男を虜にするだけだ。
その為ならば自分の体を使うことも厭わなかった。
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