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第三話 賢妃の才能は底知れない
03-2.
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「貴妃、徳妃に注意をしても無駄だわ」
雪梅は諦めているようだ。
「淑妃は諦めすぎなのよ。どうせ、今回の件も淑妃宮に籠っていたのでしょう?」
「それのなにがいけないの?」
「自分が狙われると思わなかったわけ?」
美雨は非難する。
それに対し、雪梅は気にもしていないようだ。
「思わないわ」
雪梅は断言した。
「恨まれるようなことをしていないもの。お二人とは違ってね」
雪梅は文に書かれた通り、結界は張ったものの、警戒すらしていなかった。
「それに香月が祓ったのだからいいでしょう?」
雪梅は黄藍洙に対してなにもしていない。
助けもしていないが嫌がらせや見下すような言動もしていなかった。だからこそ、恨まれるはずがないと高をくくっていたのだ。
「三人が結界を張ってくれたおかげです」
香月は軽く頭を下げる。
「怨霊は祓えましたが、被害者も出ています」
香月の言葉は事実だ。
しかし、三人は動じなかった。
「被害者といっても充媛でしょう?」
万姫はそれがなにがいけないのかと言いたげな顔をしていた。
「どうせ、すぐに補充されるわ。陛下は物好きですからぁ」
「陛下のことを悪く言うのは止めなさい」
「はいはい、一度しかお渡りのない淑妃様はお堅いことですねぇ」
万姫はへらりと笑った。
「お渡りのないのは徳妃も同じでしょう!」
雪梅は怒った。
淑妃として選ばれたからには相当の自信があった。御子を成すのは自分だという自信を持てる見た目をしている。胸を強調するような服を着ているのは自信があるからだろう。
しかし、俊熙は一度しか訪ねなかった。
それも香月に関わる話をしただけであり、雪梅の自慢の肌には手を触れなかった。それは屈辱であった。
香月にしか興味がないのだと俊熙は公言していた。
雪梅は諦めているようだ。
「淑妃は諦めすぎなのよ。どうせ、今回の件も淑妃宮に籠っていたのでしょう?」
「それのなにがいけないの?」
「自分が狙われると思わなかったわけ?」
美雨は非難する。
それに対し、雪梅は気にもしていないようだ。
「思わないわ」
雪梅は断言した。
「恨まれるようなことをしていないもの。お二人とは違ってね」
雪梅は文に書かれた通り、結界は張ったものの、警戒すらしていなかった。
「それに香月が祓ったのだからいいでしょう?」
雪梅は黄藍洙に対してなにもしていない。
助けもしていないが嫌がらせや見下すような言動もしていなかった。だからこそ、恨まれるはずがないと高をくくっていたのだ。
「三人が結界を張ってくれたおかげです」
香月は軽く頭を下げる。
「怨霊は祓えましたが、被害者も出ています」
香月の言葉は事実だ。
しかし、三人は動じなかった。
「被害者といっても充媛でしょう?」
万姫はそれがなにがいけないのかと言いたげな顔をしていた。
「どうせ、すぐに補充されるわ。陛下は物好きですからぁ」
「陛下のことを悪く言うのは止めなさい」
「はいはい、一度しかお渡りのない淑妃様はお堅いことですねぇ」
万姫はへらりと笑った。
「お渡りのないのは徳妃も同じでしょう!」
雪梅は怒った。
淑妃として選ばれたからには相当の自信があった。御子を成すのは自分だという自信を持てる見た目をしている。胸を強調するような服を着ているのは自信があるからだろう。
しかし、俊熙は一度しか訪ねなかった。
それも香月に関わる話をしただけであり、雪梅の自慢の肌には手を触れなかった。それは屈辱であった。
香月にしか興味がないのだと俊熙は公言していた。
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