悪役令嬢の兄ですが、騎士団長に執着溺愛されています

佐倉海斗

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第一話 悪役令嬢の兄、大公の嫁になる

02-9・※

「カイル」

 アーサーはキスをするのを止めた。

 既に蕩けた目をしているカイルはアーサーに名を呼ばれたことは認識しているようだが、ぼんやりとしていて、返事をしない。

「カイル」

 アーサーはもう一度名を呼ぶ。

「はーい、あーさー」

 カイルは気の抜ける声で返事をした。

 頭がぼんやりしていて、体が気持ちいいことを求めてしまう。

「愛している」

 アーサーはカイルの首筋にキスをする。

 それに対し、カイルは違うと思ってしまった。

「ちがう」

 カイルは呂律の回らない口調で否定した。

 涙が出てくる。

「ちがう」

 泣きながら否定する。

 それに対し、アーサーは困ったような顔をして、慣れない手つきでカイルの頭を撫ぜた。

「なにが違う?」

 アーサーは問いかける。

「ばしょ、ばしょがちがう」

 カイルは熱に浮かされながら、必死に頭を傾けた。

 首筋が見えるように必死に動かす。

 その仕草にアーサーは唾を飲み込んだ。

「首を噛んでいいのか?」

「うん。うん。かんで、ね、だんちょー、おねがい、あつくて、くるしいの」

「そうか。わかった」

 アーサーはカイルの体の向きを変えさせ、うつぶせにする。

 そのまま、首筋を噛んだ。

「ふ、あ、あああっ」

 カイルは喘ぎ声をあげた。

 噛まれた勢いで射精をする。快感が体中に巡り渡り、頭の中が真っ白になる。
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