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第三章 神様のいない海
死にたい人と生きたい人
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オオミ
理由が知りたい。僕たちとオゼさんを隔てるものは何なのか。
「興味があるな、俺の知らない死にたい理由。面白そうだよな、オオミ」
「あ、ええ、はい」
急にふられてどぎまぎしてしまう。僕だって理由を聞きたいけれど、きっとアオチさんのとは意味合いが違う。
大体「面白そう」って他人事みたいじゃないか……。
「まず生きたいやつらの話からした方が良いだろう。あっちの船にいるお前らの友だちのオゼと――」
「カオリさんとマモルくんですね」
回収人さんが意外そうな顔で僕を見る。
「ああ……そして勝手にローヌとか名乗っている回収人だ。俺たちに名前なんてないのにな。誤解しているかも知れないが、ローヌはオゼの味方をしているわけじゃないぞ。あいつは自分の船に帰っただけだ。あまり長時間、無人にしておくわけにはいかないからな。それに、無言ちゃんとウルウを連れ戻しに明日の朝までにはもう一度ここに来るだろう。お前たちに教えておく。お前たちは新しい世界に行く時、絶対に自分の船にいないといけない。別の場所にいると、有無を言わさず置いて行かれる」
僕の中に暗い計画が浮かんだ。オゼさんをこっちの船に戻さなければ――
「お前、オゼがこっちに来るのを邪魔するつもりだろ」
回収人さんには僕の心が見えるんだった。
さっき向こうの世界に行くのは正しいとか悪いとかは関係ないというようなことを言っていたけど、関係があったとしたら今の邪悪な僕では完全に駄目だ。
そして何より辛いのはアオチさんが僕を見る目だ。
「……お前、どうしてそんな風になっちゃたんだよ」
そういって悲しい顔で僕を見た。
「アオチさん、違うんです。だって僕の方が本当は――」
「続けてもいいか?」
回収人さんが僕の声を遮った。
「あ、はい」
熱くなりそうだった心を押さえて時間を譲った。
「お前たちにルールを整理してやるよ。簡単なことだ、選別の時には自分の船の乗っていなければならない。そしてその船には回収人も乗っていること。通常、次の世界に連れて行けるのは一人。通常――というのは俺が何度かこのルールを破ってきたからだ。俺は数を忘れるくらい世界を渡ってきたが、その内の何回かで一度に二人以上を新しい世界に運んでいる」
「どうして……どうやってお前だけがそんなことをするんだ?」
回収人さんが、間接照明が当たって不思議な色に光る目をアオチさんに向けた。
「消えないで欲しいと願ってしまった、理由はそれだけだ。どうやって――か、あまり思い出したくないけれど、心臓を少しくれてやった。その度に身体は老いていったけれど、他はそんなに変わらなかった」
「老いたって……今もすごくかっこいいです!」
勢いが良すぎてちょっと怒ってるみたいに言った僕に、回収人さんが優しく笑いかける。食堂の柔らかく上品な光の陰影で益々かっこいい。
「そうか? ありがとう」
アオチさんも強く頷いている。
「そうだよ、お前強いし、顔も良いし、料理も上手いし。俺、結婚するならお前がいいよ」
「気持ちだけもらっておくよ。おい、お前の先輩の趣味は大丈夫か」
僕にふらないで欲しい。
「アオチさんは――そう言うんじゃなく、お父さんを早くに亡くしているので、あなたに余計惹かれるんだと思います」
あ、またいらない事を口にしてしまった。
「そういう事だ」
アオチさんが屈託なく笑ったのでほっとする。
「まあ、いい。それで、そう、俺が今まで二人以上を同時に次の世界に連れて行った話だったな。今回もそうしてやりたいんだ。お前ら全員が好きだから。でも、厄介なことにお前ら全員を救うと俺が死んでしまう。問題は選別の時には、船に回収人が生きた状態で存在していなければならないというルールだ」
そう言うと、出会ってから始めて顔を下に向けた。
ああ、この角度も切ない。
「今回がお前たちで俺も辛い」
そのままの顔で呟く回収人さんに、アオチさんが包み込むように言った。
「俺のことは置いていけよ」
全部つながった気がした。一瞬にして冬の海にはじき出されたような寒さで震えが止まらない。
正しいからとか悪いからじゃない。活き活きしているとかそんな事も関係ない。思った通り、一番生きている匂いの強いアオチさんは死に近い。純粋に置いて行かれることを望んでしまっている。
アオチさんは優しいから、この世界に残されてしまう。
口先だけのオゼさんとも、ズルい僕とも違って、真っ直ぐなアオチさんは確実に取り残されてしまう。
「――そんなこと、許しては駄目です」
二人が同時に僕の顔を覗き込む。
「優しさが取り残される世界なんてあっちゃいけない。戦いましょう」
「おい、お前……」
何か言いかけたアオチさんを止め、僕は続けた。
「安心してください。オゼさんを置いて行こうとは思っていません。敵はこの世界のルールです。三人で一緒に新しい世界に行きましょう」
「ああ、そうだな……」
僕の勢いに押されたアオチさんが曖昧な答えをするのがもどかしい。自分の事だと、本当に解っているんだろうか。
「熱くなっているところ悪いが、もう少し話して良いか?」
冷静な回収人さんの言葉にちょっと恥ずかしくなる。
「はい……すみません」
自惚れでなければ回収人さんの目は愛おしそうに僕を見ている。静かに響く声でまた話始める。
「無言ちゃんとウルウのことだ。あの子らも明日の朝には向こうの船に戻さなければこの世界に置き去りにされてしまう。まあ、無言ちゃんは戻りたがらないだろうがな。手から伸びる刃に刺されて死んだ友人への罪の意識を感じているんだろう。――手から伸びる刃については二人とも知っているか?」
「ああ、オオミから聞いた。オオミは――無言ちゃんから聞いたんだよな」
頷く僕を回収人さんが意外そうな顔で見る。無言ちゃんが僕に話しかけたことを面白がっているんだろうか。
「わかっているなら説明は省く。そしてウルウは船から生まれた子だけれど、今は未熟だから無言ちゃんを置いて自分だけ戻るなんてことはしないだろう」
「船から生まれたってどういう事なんだ?」
僕より先にアオチさんが尋ねる。
「言葉の通りだ。最後の航海の中でも船はたまに命を生むんだよ。ウルウに似たやつを何度か見たことがある。船の狭い場所から突然現れて、ああやって胎児のように誰にでも懐く」
いや、胎児って誰にでも懐くものなの? そんな疑問をよそに回収人さんは窓の外に目をやった。本人にそのつもりはないだろうけど、その横顔がえらく整って見えて、僕の中の嫌なものまで包んで消してくれそうだ。
「まあ、俺が心配しなくても、無言ちゃんとウルウのことはローヌが迎えに来るだろう。ところで、ローヌがオゼを連れて行った理由だが、単に気に入ったとかそんなんじゃない。あいつこそお前ら全員の敵かも知れないな」
ぐらっと船が揺れた。食事の間、穏やか過ぎるほど穏やかだった波が、不気味な乱れ方を始める。
「――どういう意味ですか」
「さっきお前らに教えたルールだよ。明日の朝、選別の時、お前たちは自分の船にいなければならない。当然ローヌもそのことを知っている。ただ、オゼはまだ知らない」
船が上下左右斜めに揺れる。
「……それは、今頃向こうの船で伝えているんじゃないでしょうか」
「伝えてるわけない。オゼをこの世界に残すために連れて行ったんだから」
アオチさんが立ち上がって窓に駆け寄った。ガラスを突き破るんじゃないかと思うほど手を強く押し付け、向こうの船を見てから振り返る。
「何でそんなことするんだ……?」
「俺を助けるためだろうな」
回収人さんが一瞬若返ったように見えたのは、船酔いのせいだろうか。
理由が知りたい。僕たちとオゼさんを隔てるものは何なのか。
「興味があるな、俺の知らない死にたい理由。面白そうだよな、オオミ」
「あ、ええ、はい」
急にふられてどぎまぎしてしまう。僕だって理由を聞きたいけれど、きっとアオチさんのとは意味合いが違う。
大体「面白そう」って他人事みたいじゃないか……。
「まず生きたいやつらの話からした方が良いだろう。あっちの船にいるお前らの友だちのオゼと――」
「カオリさんとマモルくんですね」
回収人さんが意外そうな顔で僕を見る。
「ああ……そして勝手にローヌとか名乗っている回収人だ。俺たちに名前なんてないのにな。誤解しているかも知れないが、ローヌはオゼの味方をしているわけじゃないぞ。あいつは自分の船に帰っただけだ。あまり長時間、無人にしておくわけにはいかないからな。それに、無言ちゃんとウルウを連れ戻しに明日の朝までにはもう一度ここに来るだろう。お前たちに教えておく。お前たちは新しい世界に行く時、絶対に自分の船にいないといけない。別の場所にいると、有無を言わさず置いて行かれる」
僕の中に暗い計画が浮かんだ。オゼさんをこっちの船に戻さなければ――
「お前、オゼがこっちに来るのを邪魔するつもりだろ」
回収人さんには僕の心が見えるんだった。
さっき向こうの世界に行くのは正しいとか悪いとかは関係ないというようなことを言っていたけど、関係があったとしたら今の邪悪な僕では完全に駄目だ。
そして何より辛いのはアオチさんが僕を見る目だ。
「……お前、どうしてそんな風になっちゃたんだよ」
そういって悲しい顔で僕を見た。
「アオチさん、違うんです。だって僕の方が本当は――」
「続けてもいいか?」
回収人さんが僕の声を遮った。
「あ、はい」
熱くなりそうだった心を押さえて時間を譲った。
「お前たちにルールを整理してやるよ。簡単なことだ、選別の時には自分の船の乗っていなければならない。そしてその船には回収人も乗っていること。通常、次の世界に連れて行けるのは一人。通常――というのは俺が何度かこのルールを破ってきたからだ。俺は数を忘れるくらい世界を渡ってきたが、その内の何回かで一度に二人以上を新しい世界に運んでいる」
「どうして……どうやってお前だけがそんなことをするんだ?」
回収人さんが、間接照明が当たって不思議な色に光る目をアオチさんに向けた。
「消えないで欲しいと願ってしまった、理由はそれだけだ。どうやって――か、あまり思い出したくないけれど、心臓を少しくれてやった。その度に身体は老いていったけれど、他はそんなに変わらなかった」
「老いたって……今もすごくかっこいいです!」
勢いが良すぎてちょっと怒ってるみたいに言った僕に、回収人さんが優しく笑いかける。食堂の柔らかく上品な光の陰影で益々かっこいい。
「そうか? ありがとう」
アオチさんも強く頷いている。
「そうだよ、お前強いし、顔も良いし、料理も上手いし。俺、結婚するならお前がいいよ」
「気持ちだけもらっておくよ。おい、お前の先輩の趣味は大丈夫か」
僕にふらないで欲しい。
「アオチさんは――そう言うんじゃなく、お父さんを早くに亡くしているので、あなたに余計惹かれるんだと思います」
あ、またいらない事を口にしてしまった。
「そういう事だ」
アオチさんが屈託なく笑ったのでほっとする。
「まあ、いい。それで、そう、俺が今まで二人以上を同時に次の世界に連れて行った話だったな。今回もそうしてやりたいんだ。お前ら全員が好きだから。でも、厄介なことにお前ら全員を救うと俺が死んでしまう。問題は選別の時には、船に回収人が生きた状態で存在していなければならないというルールだ」
そう言うと、出会ってから始めて顔を下に向けた。
ああ、この角度も切ない。
「今回がお前たちで俺も辛い」
そのままの顔で呟く回収人さんに、アオチさんが包み込むように言った。
「俺のことは置いていけよ」
全部つながった気がした。一瞬にして冬の海にはじき出されたような寒さで震えが止まらない。
正しいからとか悪いからじゃない。活き活きしているとかそんな事も関係ない。思った通り、一番生きている匂いの強いアオチさんは死に近い。純粋に置いて行かれることを望んでしまっている。
アオチさんは優しいから、この世界に残されてしまう。
口先だけのオゼさんとも、ズルい僕とも違って、真っ直ぐなアオチさんは確実に取り残されてしまう。
「――そんなこと、許しては駄目です」
二人が同時に僕の顔を覗き込む。
「優しさが取り残される世界なんてあっちゃいけない。戦いましょう」
「おい、お前……」
何か言いかけたアオチさんを止め、僕は続けた。
「安心してください。オゼさんを置いて行こうとは思っていません。敵はこの世界のルールです。三人で一緒に新しい世界に行きましょう」
「ああ、そうだな……」
僕の勢いに押されたアオチさんが曖昧な答えをするのがもどかしい。自分の事だと、本当に解っているんだろうか。
「熱くなっているところ悪いが、もう少し話して良いか?」
冷静な回収人さんの言葉にちょっと恥ずかしくなる。
「はい……すみません」
自惚れでなければ回収人さんの目は愛おしそうに僕を見ている。静かに響く声でまた話始める。
「無言ちゃんとウルウのことだ。あの子らも明日の朝には向こうの船に戻さなければこの世界に置き去りにされてしまう。まあ、無言ちゃんは戻りたがらないだろうがな。手から伸びる刃に刺されて死んだ友人への罪の意識を感じているんだろう。――手から伸びる刃については二人とも知っているか?」
「ああ、オオミから聞いた。オオミは――無言ちゃんから聞いたんだよな」
頷く僕を回収人さんが意外そうな顔で見る。無言ちゃんが僕に話しかけたことを面白がっているんだろうか。
「わかっているなら説明は省く。そしてウルウは船から生まれた子だけれど、今は未熟だから無言ちゃんを置いて自分だけ戻るなんてことはしないだろう」
「船から生まれたってどういう事なんだ?」
僕より先にアオチさんが尋ねる。
「言葉の通りだ。最後の航海の中でも船はたまに命を生むんだよ。ウルウに似たやつを何度か見たことがある。船の狭い場所から突然現れて、ああやって胎児のように誰にでも懐く」
いや、胎児って誰にでも懐くものなの? そんな疑問をよそに回収人さんは窓の外に目をやった。本人にそのつもりはないだろうけど、その横顔がえらく整って見えて、僕の中の嫌なものまで包んで消してくれそうだ。
「まあ、俺が心配しなくても、無言ちゃんとウルウのことはローヌが迎えに来るだろう。ところで、ローヌがオゼを連れて行った理由だが、単に気に入ったとかそんなんじゃない。あいつこそお前ら全員の敵かも知れないな」
ぐらっと船が揺れた。食事の間、穏やか過ぎるほど穏やかだった波が、不気味な乱れ方を始める。
「――どういう意味ですか」
「さっきお前らに教えたルールだよ。明日の朝、選別の時、お前たちは自分の船にいなければならない。当然ローヌもそのことを知っている。ただ、オゼはまだ知らない」
船が上下左右斜めに揺れる。
「……それは、今頃向こうの船で伝えているんじゃないでしょうか」
「伝えてるわけない。オゼをこの世界に残すために連れて行ったんだから」
アオチさんが立ち上がって窓に駆け寄った。ガラスを突き破るんじゃないかと思うほど手を強く押し付け、向こうの船を見てから振り返る。
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