111 / 207
第二部
36話 覚醒と失神(4/7)
しおりを挟む
「久居、今日の夕飯、なんか量多くないか?」
毎食律儀に料理を手伝うレイが、大鍋をかき回しながら、久居に尋ねた。
毎日帰りの遅いリリーを待ちきれないのか、カロッサが久居の料理を、昼のみならず夜まで食べてから帰るようになったので、最近の久居はリリーの分まで夕飯を作り、カロッサに毎日持ち帰ってもらっていた。
それでも、今日はそれ以上に多い。とレイは思う。
「ええ、今日はちょっと多めに作りました。余った分は明日に回しますので、大丈夫ですよ」
と久居が答える。
久居は、腕輪を日々の生活で器用に使っていた。
水分を沸騰させたり凍らせたりが自在にできる能力は、調理での活躍はもちろん、食品の保冷庫を作ったり、気温を調節したり、瞬時に風呂を沸かしたり、久居が持つ限りとても平和的に活用されていた。
そのため、リル達はこの夏の最中でも、余った料理を保冷し安全に明日食べることが出来る。
「そうか、ならいいのか」
レイが納得顔をしたのを久居がチラリと確認した時、リルがやって来た。
「わー、良い匂いー。これお父さんが好きなやつだね!」
「リルも、お皿を並べてもらって良いですか?」
「はーい」
リルが、素直に返事をして、お皿を受け取ると、とことこ歩いて行き大テーブルに並べ始める。
「……もしかして、今日来るのか?」
レイが、ぽつりと鍋の中に呟きを落とす。
「連絡はいただいていません」
久居が、事実だけを告げる。
「ですが、今夜は新月ですので、もしかしたらと思い準備をしました」
珍しく、久居が不確定な事まで話してくれたのが、レイはなんだか嬉しかった。
「新月だと、何が違うんだ?」
「新月に近付くほど、クザン様のお仕事が減りやすくなります」
「へえ、何でだ?」
「……」
久居が言葉に詰まる。
しまった、聞きすぎた。鬼の仕事内容にまで触れるつもりはなかったんだが、結果的にそうなってしまったようだ。
「いや、話さなくて良い!! すまない、俺が聞きすぎた!」
言葉を選んでいた久居が、レイの様子にキョトンとレイを見上げる。と、小さくふき出した。
「そんなに……慌てずとも、話せない事は話しませんので、大丈夫ですよ」
クスクスと笑う久居に、なんだか恥ずかしくなって、レイは赤くなった顔を片手で隠した。
その晩、クザンはやってきた。
リルの耳がピクピクと跳ね、地中に向けられる。
「あ、お父さんかも」
と言うのを聞いて、カロッサと空竜が警戒を解いた。
ちなみに、レイは日が暮れきる前に小屋に入っている。
「よお、お前ら元気にしてたか?」
皆の注目を浴びて、堂々とクザンが姿を現すと、久居もようやく警戒を解いた。
鬼達は、たとえ相手が地下へ出入りすることを知っていても、一応人目のないところで地中に出入りしようとするようで、クザンもやはり、出現後に草陰から現れた。
クザンは、皆の挨拶に人懐こい笑顔で応えながら言う。
「今日はでっかい馬獲って来たぞ」
「うまー?」
「おう、血を補うのに持ってこいだ。変態に持たせてっから、もうちょいしたら着くだろ」
「ありがとうございます」
深々と謝意を告げる久居の肩をポンポンと叩いて、クザンが「顔上げろ」と言う。
久居が言われた通りに顔を上げると、クザンがジッと覗き込む。
「よしよし、ちゃんと休んでんな。
お前のことだから、無理してリル達の世話焼いてんじゃないか、気になってたんだぜ?」
言われて久居は、先月レイに付き合って徹夜した事は黙っておこうと思った。
「なんか良い匂いすんな。夕飯まだだったか?」
「私達は先に済ませましたが、まだ沢山ありますので、クザン様も良ければいかがですか?」
「おう、頼む。腹減ってんだわ」
ニカっと嬉しそうに笑うクザンを、屋外に設えた大テーブルに案内すると、久居が一礼してから料理をよそいに去る。
その席には既に食器が出してあり、飲み物も出されている。去り際に久居が軽く冷気をかけて行ったので、飲み物はほどよく冷えていた。
クザンが気分良くそれに口を付けていると、クザンの背中に引っ付いていたリルが、ぴょっと肩から顔を出す。
「おとーさん、違うよ!」
「ん? リルどうした?」
「久居、今日おとーさんが来るかもって、それでおとーさんの好きなやつ作ってたのっ。
だから、残ってたんじゃないよ、おとーさんの分だよ!」
「ハハッ、だろうな」
笑って答える父に、リルがつまらなそうに口を尖らせる。
「えー、驚かないのー?」
「お前が一人で準備してたんなら驚くぞ?」
からかうように言われて、リルがぷうと膨れる。
同じテーブルの向こうで、つられて飲みはじめたカロッサが「まぁ、今夜は新月だもんねえ」と呟いた。
「そだな、つーか、なんでもない日に待ち構えられてたら引くけどな、変態みたいにな!」
思わずガタンと立ち上がるクザンの言葉は、後半にやたら力が入っていた。
何かおぞましい物を思い出してしまった顔でクザンが固まるので、カロッサが声をかける。
「どうせこの後来るんでしょ? 今くらい忘れてれば?」
「忘れられるもんなら、忘れてぇ……」
はああああと大きなため息をつきながら、座り直すクザンが、ふっと小屋の方を見る。
声を少し落として、クザンがカロッサを振り返った。
「なんであいつ捕まえてんだ?」
「つ、捕まえてなんかないわよ」
カロッサが心外だという風に返す。
が、そう思うところはあるのか、その目は空を泳いでいた。
「あんなとこに、ずっと閉じ込めてんのか?」
うっ。とカロッサが言葉に詰まる。
「仲間にも家族にも会わせてやってないのか?」
そこへ、久居が料理を出す。
「お待たせ致しました」
「おう、ありがとな」
恐縮です。と短く応えた久居が、するりと後ろに控えようとするので、クザンが椅子にかけさせる。
「えーと、あの天使。名前何つったか……」
「レイだよー」「レイ君ね」
「なんかお前ら、それ天使に対して短すぎねぇか?」
「そうなの?」
「あいつら、やったら名前なげぇし、仲いいやつ同士でもまず五文字以下にはならねーだろ」
「そうなの?」
カロッサとリルに交互に聞かれて、クザンが「そーじゃねーのか?」と聞き返している。
「レイザーランドフェルトという名前でした」
久居の言葉に、
「そんなら、レイザーランドとか、レイザーラくらいまでじゃねぇの?」
と返したクザンが
「「そうなの?」」
とカロッサとリルに二人一緒に聞き返されて、頭を抱える。ニヤニヤ笑うカロッサの方は悪ノリしているだけのようだが。
「……まあ、名前の話は置いといて、だ。
お前らはあいつの自由を奪ってんのか?」
ジッとそれぞれの顔をみるクザンに、それぞれが目を伏せたり、俯いたり、首を傾げたりした。
「……私が話すわね」
とカロッサが挙手する、久居はカロッサにつまみとおかわりを要求され、調理場に引き返した。
久居が盆を手に戻ったときには、話は済んでいたようで、
「もうこれ以上は話せないからね?」
というカロッサに
「お前らはいっつも隠し事ばっかだよなぁ」
とクザンがため息をついていた。
久居は小屋の様子をちらと伺う。
もし起きていたとしても、レイのいる小屋からはこの会話は聞こえないだろう。
聴力という点では天使は人間と同程度だった。
「まあ家族はその義兄だけみたいだし、しばらく我慢してもらおうと思うのよ」
「ふーん。まあ事情は分かった。お前ら、せめて捕まえてる分くらいは可愛がってやれよ?」
「はーい」
と素直に返事するリルは、少し眠そうな顔になっている。そろそろ寝る支度をさせようと久居が思う。
「ちゃーんと可愛がってるわよ?」
というカロッサは、おそらく可愛がるとからかうが同義だと思っているに違いない。
「はい」
と答えた久居に至っては、そもそも可愛がる必要があるのだろうか、と思っていた。
クザンが三人の反応を見ながら「本当に大丈夫かよ」と呟きつつ、首を捻る。
「しっかし、カロッサはすっかりこっちに居ついて、じーさんとこ顔出さねぇでいいのか? 寂しがってんだろ」
クザンの言葉に、場が凍った。
毎食律儀に料理を手伝うレイが、大鍋をかき回しながら、久居に尋ねた。
毎日帰りの遅いリリーを待ちきれないのか、カロッサが久居の料理を、昼のみならず夜まで食べてから帰るようになったので、最近の久居はリリーの分まで夕飯を作り、カロッサに毎日持ち帰ってもらっていた。
それでも、今日はそれ以上に多い。とレイは思う。
「ええ、今日はちょっと多めに作りました。余った分は明日に回しますので、大丈夫ですよ」
と久居が答える。
久居は、腕輪を日々の生活で器用に使っていた。
水分を沸騰させたり凍らせたりが自在にできる能力は、調理での活躍はもちろん、食品の保冷庫を作ったり、気温を調節したり、瞬時に風呂を沸かしたり、久居が持つ限りとても平和的に活用されていた。
そのため、リル達はこの夏の最中でも、余った料理を保冷し安全に明日食べることが出来る。
「そうか、ならいいのか」
レイが納得顔をしたのを久居がチラリと確認した時、リルがやって来た。
「わー、良い匂いー。これお父さんが好きなやつだね!」
「リルも、お皿を並べてもらって良いですか?」
「はーい」
リルが、素直に返事をして、お皿を受け取ると、とことこ歩いて行き大テーブルに並べ始める。
「……もしかして、今日来るのか?」
レイが、ぽつりと鍋の中に呟きを落とす。
「連絡はいただいていません」
久居が、事実だけを告げる。
「ですが、今夜は新月ですので、もしかしたらと思い準備をしました」
珍しく、久居が不確定な事まで話してくれたのが、レイはなんだか嬉しかった。
「新月だと、何が違うんだ?」
「新月に近付くほど、クザン様のお仕事が減りやすくなります」
「へえ、何でだ?」
「……」
久居が言葉に詰まる。
しまった、聞きすぎた。鬼の仕事内容にまで触れるつもりはなかったんだが、結果的にそうなってしまったようだ。
「いや、話さなくて良い!! すまない、俺が聞きすぎた!」
言葉を選んでいた久居が、レイの様子にキョトンとレイを見上げる。と、小さくふき出した。
「そんなに……慌てずとも、話せない事は話しませんので、大丈夫ですよ」
クスクスと笑う久居に、なんだか恥ずかしくなって、レイは赤くなった顔を片手で隠した。
その晩、クザンはやってきた。
リルの耳がピクピクと跳ね、地中に向けられる。
「あ、お父さんかも」
と言うのを聞いて、カロッサと空竜が警戒を解いた。
ちなみに、レイは日が暮れきる前に小屋に入っている。
「よお、お前ら元気にしてたか?」
皆の注目を浴びて、堂々とクザンが姿を現すと、久居もようやく警戒を解いた。
鬼達は、たとえ相手が地下へ出入りすることを知っていても、一応人目のないところで地中に出入りしようとするようで、クザンもやはり、出現後に草陰から現れた。
クザンは、皆の挨拶に人懐こい笑顔で応えながら言う。
「今日はでっかい馬獲って来たぞ」
「うまー?」
「おう、血を補うのに持ってこいだ。変態に持たせてっから、もうちょいしたら着くだろ」
「ありがとうございます」
深々と謝意を告げる久居の肩をポンポンと叩いて、クザンが「顔上げろ」と言う。
久居が言われた通りに顔を上げると、クザンがジッと覗き込む。
「よしよし、ちゃんと休んでんな。
お前のことだから、無理してリル達の世話焼いてんじゃないか、気になってたんだぜ?」
言われて久居は、先月レイに付き合って徹夜した事は黙っておこうと思った。
「なんか良い匂いすんな。夕飯まだだったか?」
「私達は先に済ませましたが、まだ沢山ありますので、クザン様も良ければいかがですか?」
「おう、頼む。腹減ってんだわ」
ニカっと嬉しそうに笑うクザンを、屋外に設えた大テーブルに案内すると、久居が一礼してから料理をよそいに去る。
その席には既に食器が出してあり、飲み物も出されている。去り際に久居が軽く冷気をかけて行ったので、飲み物はほどよく冷えていた。
クザンが気分良くそれに口を付けていると、クザンの背中に引っ付いていたリルが、ぴょっと肩から顔を出す。
「おとーさん、違うよ!」
「ん? リルどうした?」
「久居、今日おとーさんが来るかもって、それでおとーさんの好きなやつ作ってたのっ。
だから、残ってたんじゃないよ、おとーさんの分だよ!」
「ハハッ、だろうな」
笑って答える父に、リルがつまらなそうに口を尖らせる。
「えー、驚かないのー?」
「お前が一人で準備してたんなら驚くぞ?」
からかうように言われて、リルがぷうと膨れる。
同じテーブルの向こうで、つられて飲みはじめたカロッサが「まぁ、今夜は新月だもんねえ」と呟いた。
「そだな、つーか、なんでもない日に待ち構えられてたら引くけどな、変態みたいにな!」
思わずガタンと立ち上がるクザンの言葉は、後半にやたら力が入っていた。
何かおぞましい物を思い出してしまった顔でクザンが固まるので、カロッサが声をかける。
「どうせこの後来るんでしょ? 今くらい忘れてれば?」
「忘れられるもんなら、忘れてぇ……」
はああああと大きなため息をつきながら、座り直すクザンが、ふっと小屋の方を見る。
声を少し落として、クザンがカロッサを振り返った。
「なんであいつ捕まえてんだ?」
「つ、捕まえてなんかないわよ」
カロッサが心外だという風に返す。
が、そう思うところはあるのか、その目は空を泳いでいた。
「あんなとこに、ずっと閉じ込めてんのか?」
うっ。とカロッサが言葉に詰まる。
「仲間にも家族にも会わせてやってないのか?」
そこへ、久居が料理を出す。
「お待たせ致しました」
「おう、ありがとな」
恐縮です。と短く応えた久居が、するりと後ろに控えようとするので、クザンが椅子にかけさせる。
「えーと、あの天使。名前何つったか……」
「レイだよー」「レイ君ね」
「なんかお前ら、それ天使に対して短すぎねぇか?」
「そうなの?」
「あいつら、やったら名前なげぇし、仲いいやつ同士でもまず五文字以下にはならねーだろ」
「そうなの?」
カロッサとリルに交互に聞かれて、クザンが「そーじゃねーのか?」と聞き返している。
「レイザーランドフェルトという名前でした」
久居の言葉に、
「そんなら、レイザーランドとか、レイザーラくらいまでじゃねぇの?」
と返したクザンが
「「そうなの?」」
とカロッサとリルに二人一緒に聞き返されて、頭を抱える。ニヤニヤ笑うカロッサの方は悪ノリしているだけのようだが。
「……まあ、名前の話は置いといて、だ。
お前らはあいつの自由を奪ってんのか?」
ジッとそれぞれの顔をみるクザンに、それぞれが目を伏せたり、俯いたり、首を傾げたりした。
「……私が話すわね」
とカロッサが挙手する、久居はカロッサにつまみとおかわりを要求され、調理場に引き返した。
久居が盆を手に戻ったときには、話は済んでいたようで、
「もうこれ以上は話せないからね?」
というカロッサに
「お前らはいっつも隠し事ばっかだよなぁ」
とクザンがため息をついていた。
久居は小屋の様子をちらと伺う。
もし起きていたとしても、レイのいる小屋からはこの会話は聞こえないだろう。
聴力という点では天使は人間と同程度だった。
「まあ家族はその義兄だけみたいだし、しばらく我慢してもらおうと思うのよ」
「ふーん。まあ事情は分かった。お前ら、せめて捕まえてる分くらいは可愛がってやれよ?」
「はーい」
と素直に返事するリルは、少し眠そうな顔になっている。そろそろ寝る支度をさせようと久居が思う。
「ちゃーんと可愛がってるわよ?」
というカロッサは、おそらく可愛がるとからかうが同義だと思っているに違いない。
「はい」
と答えた久居に至っては、そもそも可愛がる必要があるのだろうか、と思っていた。
クザンが三人の反応を見ながら「本当に大丈夫かよ」と呟きつつ、首を捻る。
「しっかし、カロッサはすっかりこっちに居ついて、じーさんとこ顔出さねぇでいいのか? 寂しがってんだろ」
クザンの言葉に、場が凍った。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
少年神官系勇者―異世界から帰還する―
mono-zo
ファンタジー
幼くして異世界に消えた主人公、帰ってきたがそこは日本、家なし・金なし・免許なし・職歴なし・常識なし・そもそも未成年、無い無い尽くしでどう生きる?
別サイトにて無名から投稿開始して100日以内に100万PV達成感謝✨
この作品は「カクヨム」にも掲載しています。(先行)
この作品は「小説家になろう」にも掲載しています。
この作品は「ノベルアップ+」にも掲載しています。
この作品は「エブリスタ」にも掲載しています。
この作品は「pixiv」にも掲載しています。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
チート魅了スキルで始まる、美少女たちとの異世界ハーレム生活
仙道
ファンタジー
ごく普通の会社員だった佐々木健太は、異世界へ転移してして、あらゆる女性を無条件に魅了するチート能力を手にする。
彼はこの能力で、女騎士セシリア、ギルド受付嬢リリア、幼女ルナ、踊り子エリスといった魅力的な女性たちと出会い、絆を深めていく。
魔王を倒した手柄を横取りされたけど、俺を処刑するのは無理じゃないかな
七辻ゆゆ
ファンタジー
「では罪人よ。おまえはあくまで自分が勇者であり、魔王を倒したと言うのだな?」
「そうそう」
茶番にも飽きてきた。処刑できるというのなら、ぜひやってみてほしい。
無理だと思うけど。
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
宍戸亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双
四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。
「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。
教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。
友達もなく、未来への希望もない。
そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。
突如として芽生えた“成長システム”。
努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。
筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。
昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。
「なんであいつが……?」
「昨日まで笑いものだったはずだろ!」
周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。
陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。
だが、これはただのサクセスストーリーではない。
嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。
陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。
「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」
かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。
最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。
物語は、まだ始まったばかりだ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる