【R18】勇者は淫らに犯される

来々法師

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魔王

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国王の首が聖堂の床にゴロゴロと転がった
あるじを失った胴体は轟音とともにたおれた
広がる赤い火の手は聖堂をも飲み込みはじめ、二人は汗だくになっていた
ヴァードは聖台に寝かされていたミリアを背負った

「これで終わったか……」

「ふはははは!終わるものかよ!始まりはこれから!」

「誰だ!」

突如として霧が噴き出し、集まって大きな人型の魔物に変わった
魔物は黒く長い髪をなびかせ、禍々しい紋様の刻まれた甲冑を身につけ、
全身に邪気をみなぎらせていた、明らかに高位の魔物であった
魔物は転がる国王の首を拾い上げて、丸呑みにしてしまった

「魔王軍筆頭司令官イェリネク様であるぞ!
人間ごときが姿を見られたことを光栄に思うがいい
吾輩は魔王さまの右腕なのだからな」

「ふん、右腕は突撃龍アサルトドラゴンじゃなかったのか」

「やつは右腕の小指の爪に過ぎん!
正真正銘の本物の右腕はこの俺様だ……
おやおや、腹の中のこいつが何か言いたいらしいぞ」

イェリネクはニヤニヤと笑いながら胸の甲冑かっちゅう
胸板に国王の温和な顔面が浮かび上がってきた
国王は表情を一変させて怒鳴った

「辺境の戦士如きが突撃龍さまを呼び捨てにするでないわ!!
わしは突撃龍アサルトドラゴンさまとイェリネクさまを
賓客ひんきゃくとしてもてなすつもりでおったのに!
和平の手始めに国民をご馳走として差し出すつもりであった……ぐわっ!」

ピートは大鉈おおなたで国王の顔をすばやく斬り裂いた!

「はははっ!二度目だぜ!学習しろよ!」

「んぎぎぎぎぎぃ!ピート・パーリン!一兵卒の分際でっ!」

ピートはイェリネクに猛然と斬りかかった 
大鉈が空気を切り裂いて肩に、胸に、首筋に傷を刻んでいく
しかしイェリネクは不敵な笑みを浮かべていた

「吾輩に刃向かうとは潔し!だが!」

イェリネクは柱のような太い腕で
ピートをがっしりと抱きしめた
ぎりぎりと骨のきしむ音が聞こえる

「がああああああああっ!てめぇ」

「骨の砕ける音は気持ちいいぞ!味合わせてやる!」

「おいピート!避けろよ!」

「なん……だよっ!」

ヴァードは懐から火筒を取り出し外蓋そとぶたを思い切り殴りつけた
筒の先端から火柱が噴き出してイェリネクを焼いた
すでに熱せられていた周囲の温度と相まって、いっそう強烈に燃えた
おぞましい悲鳴をあげてイェリネクはピートを放り投げた
ピートは聖堂に並べられていた椅子を吹っ飛ばして床に倒れた

「くぅぅぅ……ヴァードてめえ!殺す気か!?」

「殺す気でやらないで勝てるか!」

「そういうことじゃねえ!」

火だるまになったイェリネクは炎の中から
焼けただれたおぞましい顔をのぞかせていた

「がおおおあああっ!この人間どもぉぉぉ食糧のくせにいいいい!」

イェリネクは床を踏み鳴らし、目にも止まらぬ速さで突進してきた

「ヴァード来るぞ!構えろ!」

ヴァードは背負っていたミリアを寝かせようとしたが
そのときかすかに唇が動くのが見えた

「それ……およばぬ……ヴァード……」

「目が覚めたのか……?」

ミリアはヴァードの背中からすっと細い腕を伸ばし
人差し指からふうっと青い光が伸びた
刹那、イェリネクの下半身が吹き飛んだ

「ぐわあああああっ!」

「何をした……?」

ミリアはするりと正面に回り込むと恍惚こうこつの瞳で
ヴァードを見つめ、口づけをしてきた
ヴァードは全身に悪寒が走るのを感じて飛び退いた

「誰だ……お前は……!」

の名はディスティス……」
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