この世界は俺に優しくない

あーやん

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第一章 出会い

第1話 食料調達

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俺はいつものように慣れた足取りで草をかき分けて進んでいった。

(今日は腹の調子が悪いって言ってるやつがいたから、薬草もいっぱい摘んでいこう)

そんなことを考えながら進んでいると、途中で嗅ぎなれない匂いがすることに気づいた。

(嗅いだことの無い匂いだ!なんか嫌な匂い……でもここは俺たちのテリトリーだし、なんなのか確認しとかないとな…)

少しの不安を覚えながら、俺は匂いのする方へ進んでいった。

(匂いが濃くなってきた!ん?なんか聞こえる?それになんか煙みたいなのが見える!)

匂いが濃いところまで来たところで、何やら聞きなれない音が聞こえてきた。それに遠くで少し煙が立ち上っているようだ。
もっとはっきりと見ようと更に近付くと鉄でできたよく分からないものがおいてあるのが見えた。

(なんだアレ!? ……待てよ、なんか人間の匂いもする……)

こんな山奥に人間が来ることなんて生きてきた中でなかった上に、嗅いだことの無い匂いに気を取られて、俺は油断し過ぎていた…

男A「おい、あれオオカミじゃねぇか?綺麗な状態で持って帰れば高く売れんじゃね?」
望遠鏡のようなものをのぞきこんでいた1人の男がレオを見つけ隣の男に囁いた。

レオが人間に気づいた時には、もう人間にレオが見つかってしまっていた後だった。

(やばい、人間だ!!見つかった!!早くみんなに知らせないと!!!)


焦った俺は急いで踵を返して駆け出そうとした。

しかし、駆け出そうとしたはずの体は前に進むことなく、崩れ落ちた。

男A「あぶねぇ!逃げられるとこだったぜ。やっぱ最新の麻酔銃は桁違いの距離まで届くし効果抜群だなw」


男B「お前それいつ買ったんだ!すげー性能いいじゃねーか!」

男A「後で教えてやっから、今日は大物取れたしさっさとあれ回収しちまおうぜ!
横取りされたくねーしな」

男B「そーだな、後でたっぷり聞かせろよ!」

レオの耳に男たちの会話が朧気に聞こえてきた。
(……ますいじゅうって…な……んだ?やば…い……意識が朦朧と…す…る、は...やく……みんな...に伝えな...いと…い……け……ない……のに………)

この記憶を最後にレオの意識はブラックアウトした……










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