センパイ番外編 

ジャム

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アキタ x イズミサワ

コネと弟とカネダ3

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余談(オマケ)。



あの後、コウキはどうなったのか?





ギラギラに沸騰した目。
路上に座り込んだまま、通り過ぎる上稜高校の生徒にその憎しみをぶつける。
ジロジロと向けられる視線。
目が合ったその中の一人が話しかけてくる。

「ん?大丈夫か?オマエ、どうしたんだ、ケンカか?」

ソイツは長身で、細身、優男な風貌だった。
「うるせぇ!触るな!」
オレは傷ついたケモノよろしく、触れてくるモノ全てに噛み付いた。
声を掛けられたのはこれが3度目。
「運動しか取り得ねぇーくせにっ」
噛み殺すように言うと、ソイツは、無理矢理オレの腕を掴んで立ちあがらせる。
「放せよ!!」
怒鳴り声だけが強がる。掴まれた腕を振り払う事は不可能だった。
「あるよ。運動以外にも取り得」
ソイツは優しそうな笑みでオレを引っ張ってく。
「何処行くんだよっ」
ズルズル、引き摺られるオレ。
ソイツは舌打ちして、歩道を上がり、オレを校舎を囲む雑木林の中へ引き込んだ。

「や・・・!」

絶対ヤバイ、コイツ!

どんなに腕を引き剥がそうとしてもすごい力で、隙間も開かない。
ついに、腕に噛み付いてやる!と思った時。
その、オレを掴んだままの腕が振り子のように振られた。
直後、手は放され、オレは草の中へ放り投げられた。
シダ科の気持ち悪い葉が目の前にある。
オレは飛び上がって、尻を着いて手をハタイタ。
「何、やってんだ?」
「やだ、オレ、こういうトコキライなんだっ土とか、虫とかっ」
必死に訴えてるのに、ソイツはニヤニヤ笑うだけだ。
「どっかで見た顔なんだよな・・・」
そのセリフにビクつく。
もしかすると、ケイを知ってるヤツなのかも知れない。
冗談じゃない。
もう、ウンザリなんだ。
何もかも思い通りにならない。
あの、ケイですら、オレの思い通りにならないんだ。
ずっと、オレを可哀想な目で見てたケイ。
それが、今やっと逆転したっていうのに、オレには、何にもいい事がなかった。
ケイがいなければ、母親からの一心に注がれる愛情も意味が無い。
あんな女、クソだ。
何が、コウちゃんは天才だっ
ガキの頃はサッカーが出来ないオレを蔑んだ目で見てたクセに!
オレが何もしないで、有名私立に入れるとでも本気で思ってるのが恐ろしい。
オレだって勉強して勉強して、アンタ達を見返してやろうって頑張ったんだ。
それを・・・。
オレが欲しかったのは、あんなネチッコイ愛なんかじゃねえ!
オレを見直した時の謝罪の言葉だ。

だが、そんなもの、聞けるわけがなかったんだ。
あの親じゃ。

「泣いてんの?怖い?」
「え?」
気づくと、ソイツがオレの上半身を裸に剥いている。
「わーーー!オレに何する気だっ」
「シーーー」
そのまま、押し倒される。
「ここ、さっきの道からそんな離れてねーから、大声出すと見つかる」
なら、大声出してやる!
と、思った時、悪魔の囁きが届く。
「ちなみに、オレは空手部」
ソイツは筋張った拳を自慢げに見せた。
さっき、アキタセイジに殴られた顔が痛んだ。
痛みが蘇る。
それに抗う術は無い。
抵抗するだけ空しいのは、子供の頃に学んだ。
だが、ただ殴られる意味がわからなかった。
それだけでも、聞いておきたい
「なんで、・・・オレを殴りたいんだ?」
「殴りたい?いや、殴らねーよ?ジっとしててくれれば。ただオレは得意なモノをアンタに見せてやろうと思ってココへ連れて来ただけだし」
言って、ソイツはオレの腰を掴んだ。
「な、何?」
いつの間にかはずされていたベルト。
一気にズリ下げられた制服のズボンは下着も巻き込んで、オレの生身に、冷たい土やら枯葉の感触が伝わる。
「ギャーーーッ」
思わず、くの字になって股間を隠した。
「だから、声出すなって」
何かを掌で捏ねるように動かして、その指を、ソイツは信じられない場所へ差し込んだ。
「ヒッーーーー!!」
さっきまでキモチの悪かった草や泥や、木の葉や、虫に気が回らなくなってくる。
夢中でそれらを掴んで、投げつけた。
もう一回!と掴んだ土。
そのままで両手を挙げた体勢で押さえつけられた。
「おイタが過ぎるぜ?一発、イれた方がいいか?」
もう殴られるなんて冗談じゃなかった。
頭をブンブン振って土も放す。
掌から砂が零れ落ちていく。
「な、殴んないで・・クダサイっオレ、オレ、言う事聞くから」
「・・へー、意外だな。絶対暴力に屈しないってタイプだと思ったけどな」
油断させる気か?ってソイツは笑って、オレのソコを撫でた。
「ヤッ、ヤメロ!!」
ガチガチに膨れ上がった、チンポ。それを緩く絞り、上下に動かされる。
「あ、あ、アーーーー!」
「なんて、声出すんだよ・・・。なんだ、オマエ、もう、イったのか」
顔が真っ赤に燃える。
他人にそんな事をされたのは初めての経験だった。

ま、まさか。
これ?これが、コイツの得意な事?

どんどん霞んでいく頭で考えた。

なぜ、コイツはオレを?
さっき、ケツの中に突っ込まれた指に塗られてたのは何だ?
なんで、ケツの中になんか指を?
いや、なんでコイツはオレのチンポに触るんだ?

ガチャッと音がした。
見ると、ソイツが自分の勃起したチンポを撫でながら、ゴムをつけているところだった。
コンドームつけてる・・・!!
見た事はある。
でも、つけた事は無い。
なぜなら、そんな必要にかられた事が無いからだ。

そして、ソイツはオレの膝を開いて・・・そして・・・。
「ギャーーーッッ」
「だから、なんつー声出すんだよ。あースゲー締まりいいな」
火がついたようだった。
焼印でも押されたような熱さ。
腰だけがこの男とくっ付いて引き摺られる。
体を持っていかれそうな気がして、慌てて、側の草やら土やらに手を伸ばして掴んだ。
「怖い!コワイッヤメテッ怖いっ」
「なんか、面白れえ反応だな。童貞だろ?」
「やめて、ヤメテっやだっヤメテ!ああ!」
イヤだった。
嫌で嫌で、痛くて、引き裂かれそうで、体に力が入らない。
なのに、チンポが弾ける。
その度に笑い声が聞こえる。
「何、オマエ、オモシレー!突く度に、噴出してる」
これは、何?
何してるんだ?
コイツ、オレになんて事を・・。
なんて、イヤラシイ事を・・。
そうだ、これは、・・・レイプだ!
セックスの無理な強要だ!

涙が止まらなかった。
男のクセに男にレイプされている。
揺さぶられ、体に触れる植物も一緒にガサガサと音を出した。

無理矢理なのに、オレ、射精してる・・!!

恥ずかしい。
ハズカシイ。
ハズカシイ。
死んでしまいたい。
それでも、オレのチンポは精液を噴き上げ、ソイツを笑わせる。
強く、強く、腰を打ち付けてくる。
中がグチャグチャになって、押しつぶされていく。
何処まで、這入って来るんだ・・・!?
「もう、ヤメ・・!」
オレはイキっぱなしのチンポを感じながら、瞼を閉じた。






すっかり、意識の失った体から、カネダはチンポを引き抜く。
「ご馳走様」
有名私立の指定ワイシャツでカネダはチンポを拭った。
そのシャツを、横たわったままの、グニャと曲がった膝を開いた体の上へ放り投げる。
自分の身繕いを完全に済ませてから、カネダは、たった今まで自分と体のカンケーを築いた相手を起こそうとした。
と、制服のポケットに入っていたのか、生徒手帳が側に落ちているのを見つけた。
「名前も聞いてなかったな、そういや」
捲るページ。
その名前に、カネダはこの人物が誰かを知る。
途端。
噴出さずにはいられない。
「ヤッベ・・!オレ、キョウダイ纏めて面倒みちまったって事か?」

こんな偶然てアリ?

おかしすぎて、カネダは体を屈めて笑う。
それから、カネダはコウキの携帯を探す。
ナンバーを自分の携帯へ送信し、今度はイキまくって脱力している体を写メに取って送る。
笑いを堪えながら、アキタに言ったらどんな顔をするかと、想像が尽きない。
「ヒロイものだ。どうりで、誰かに似てると思ったぜ・・」
カネダは勿論。
コウキを捨てたまま、そこから離れた。
コウキの携帯に送りつけた写真。
それを見たらコウキはどうなるか。
それを思うと、顔がニヤケル。
「あ~、残念だぜ、イズミサワ先輩にアキタがくっついてなきゃ、キョウダイ競演出来たとこだぜ」

あー、もったいねー。
二人並べて、交互に突き入れてえ。
想像は止まらない。


「試しに、交渉してみっか」






カネダが掛けた電話。
ソレに思いがけない程のアキタのリアクションが返ってくる。



「デカシタ!!カネダ!オマエってマジオットコマエだぜ!」(笑)



携帯から聞こえてくる歓喜に、首を傾げるカネダだった。
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