36 / 48
36 舞踏会前夜
しおりを挟む
闘技大会が無事に終わった夜。
ライアン邸ではミッチェルの慰労会が催されていた。
その日のライアン邸は大勢の客で賑わっていた。
デレクが招集した近衛師団の元兵士たちの第一陣が王都に到着したのだ。
今は兵士の身分ではないため、彼らは当面の間、客人としてライアン邸に逗留することになっている。
その顔ぶれは様々で、ロイドと変わらない若い者から中年にさしかかろうかという者まで、年齢も出身地もバラバラだ。中には親子揃って駆けつけた者たちまでいる。
慰労会らしかったのは最初にミッチェルを労ったライアンの挨拶だけで、その後は近衛師団の飲み会となってしまった。
イースは翌日の舞踏会に備えて食べるだけ食べると、早々に部屋に戻っていった。
ミッチェルは意外にも、マルクとライアンに付き合って豪快に飲んでいる。
ロイドもドローンを残して部屋に戻ることにした。
(この調子でいくと、朝には床に重なるように倒れているのでしょうね)
実際、ほとんどの者がそのまま床に崩れ落ちて寝てしまったのだった。
華やかな式典の期間中とは思えないほど、夜の宮殿は相も変わらず静まりかえっていた。
モーリンがそろりそろりと廊下を歩いて向かった先はスペンサーの部屋だ。
部屋の前に立っている近衛兵はモーリンの姿を見るや、その場を離れた。
モーリンはノックもせずに声をかけた。
「スペンサー様。もうお休みになられましたかな?」
「こんな時間に何用だ」
中からスペンサーの鋭い声が聞こえた。
「明日の舞踏会の前に、お渡ししたいものがございまして」
声の主がモーリンということはスペンサーも分かっている。
「だから、どうしてこんな時間なのだ。昼間にいくらでも時間があっただろうに」
スペンサーの声がだんだんと大きくなったかと思うとドアが開いた。
「モーリン。どういうつもりだ」
モーリンは手に持っていた薬湯を見せて言った。
「今日はさぞかしお疲れでございましょう。これをお飲みいただければ嘘のようにぐっすりと眠れ、疲れがとれますぞ」
心が痺れるような甘い香りが、スペンサーの鼻腔を通して脳に訴えかけてくる。さあ、手に取れ――と。
スペンサーが手を差し伸べようとした時、脳の別の場所からアリシアの言葉が蘇った。
――モーリンから甘い薬湯をもらったりしていないわよね?
スペンサーはハッとして我に返ると、モーリンをギロリと睨んだ。
「そんなものは必要ない。余計な真似をしおって」
「これは申し訳ございません。差し出がましい真似をしてしまいました。どうかお許しください」
「ふん。下がれ」
スペンサーにドアを閉められると、モーリンの顔は醜く歪んだ。
「これに抗えるとはな……。ちと面倒だな」
モーリンは思い通りにならない相手に苛立ちを覚えた。
日が変わって五月十五日。
朝食を終えて支度を整えたイースとロイドは、ミッチェルの部屋で二人並んで座らされていた。
イースは舞踏会用のドレスとアクセサリー類で着飾っており、ロイドも仕立て上がったモーニングコートを着ていた。
二人の前に立つミッチェルも装飾の施されたモーニングコートを着ている。
「いよいよ舞踏会です。イース。練習の成果を見せてくださいね」
イースは茶化すことなく真面目な顔で真剣に頷いた。
「舞踏会は十時から十五時までですが、最初の三十分はスペンサーと妃候補とのダンスの時間になります。スペンサーが六人とダンスをした後、貴族間でのパートナー探しの時間となるのです」
ミッチェルがイースの目をしっかりと見据えて言った。
「イースはスペンサー以外とダンスをしてはなりません。まあ妃候補を誘うような無礼な輩はいないでしょうが、気を付けてくださいね」
イースは口を閉じたまま神妙な面持ちで頷く。ミッチェルがロイドの方に視線を移した。
「イースはそれぐらいですが、ロイド。君の方が心配です」
ロイドが、「なぜ?」という風に小首を傾げるとミッチェルはじれったそうに言った。
「マクシミリアンです。昨日だって君を見てあんなに――。と、とにかく、まさかとは思いますが、ダンスを誘われそうになったら逃げてください。いいですか。間違っても、『私と一曲踊っていただけませんか』と言われないことです」
「話しかけられないように逃げればいいのですね」
「そうです」
ミッチェルが力強く首を縦に振った。
「もし、もしもですよ。目の前でそれを言われてしまったら、『ドレス着ていないから踊れない』と、やんわりと断ってください」
ミッチェルはそう言いながら、ため息を漏らして続けた。
「でもあのマクシミリアンですからね……。しつこく誘うような場合は、王族に恥をかかせる訳にはいきません。ダンスをするのはやむを得ないでしょう。ですが、それでも求婚だけはされないように。いいですか。絶対に、求婚されてはなりませんよ」
なぜかロイドはミッチェルに睨まれていた。
(できればマクシミリアンに注意してほしいのですが。馬鹿げたことをやろうとしている方を止めるべきではありませんか?)
妃候補のイースとその連れの者たちは、戦場にでも向かうような形相で馬車に乗り込んだ。
ライアンは別の馬車で向かうらしい。
ロイドは同乗者たちの様子をチェックした。
イースは何やら思い詰めた表情のまま黙り込み、ミッチェルは悪いことが起こる未来を想像して、まだ起きてもいないのにあれこれと悩んでいるようだ。
(そういうのを取り越し苦労というのではないですか。無駄なエネルギー消費だと思いますが)
マルクだけはいつも通り情緒が安定していた。バイタルサインも正常だ。
ライアン邸から宮殿に向かう馬車の中からでも、街中が祝福ムードに包まれていることが感じられた。
街中に溢れている人々は、若く新しい王が幸せな御世を築いてくれるはずだと願い、そう祈っているのだ。
ライアン邸ではミッチェルの慰労会が催されていた。
その日のライアン邸は大勢の客で賑わっていた。
デレクが招集した近衛師団の元兵士たちの第一陣が王都に到着したのだ。
今は兵士の身分ではないため、彼らは当面の間、客人としてライアン邸に逗留することになっている。
その顔ぶれは様々で、ロイドと変わらない若い者から中年にさしかかろうかという者まで、年齢も出身地もバラバラだ。中には親子揃って駆けつけた者たちまでいる。
慰労会らしかったのは最初にミッチェルを労ったライアンの挨拶だけで、その後は近衛師団の飲み会となってしまった。
イースは翌日の舞踏会に備えて食べるだけ食べると、早々に部屋に戻っていった。
ミッチェルは意外にも、マルクとライアンに付き合って豪快に飲んでいる。
ロイドもドローンを残して部屋に戻ることにした。
(この調子でいくと、朝には床に重なるように倒れているのでしょうね)
実際、ほとんどの者がそのまま床に崩れ落ちて寝てしまったのだった。
華やかな式典の期間中とは思えないほど、夜の宮殿は相も変わらず静まりかえっていた。
モーリンがそろりそろりと廊下を歩いて向かった先はスペンサーの部屋だ。
部屋の前に立っている近衛兵はモーリンの姿を見るや、その場を離れた。
モーリンはノックもせずに声をかけた。
「スペンサー様。もうお休みになられましたかな?」
「こんな時間に何用だ」
中からスペンサーの鋭い声が聞こえた。
「明日の舞踏会の前に、お渡ししたいものがございまして」
声の主がモーリンということはスペンサーも分かっている。
「だから、どうしてこんな時間なのだ。昼間にいくらでも時間があっただろうに」
スペンサーの声がだんだんと大きくなったかと思うとドアが開いた。
「モーリン。どういうつもりだ」
モーリンは手に持っていた薬湯を見せて言った。
「今日はさぞかしお疲れでございましょう。これをお飲みいただければ嘘のようにぐっすりと眠れ、疲れがとれますぞ」
心が痺れるような甘い香りが、スペンサーの鼻腔を通して脳に訴えかけてくる。さあ、手に取れ――と。
スペンサーが手を差し伸べようとした時、脳の別の場所からアリシアの言葉が蘇った。
――モーリンから甘い薬湯をもらったりしていないわよね?
スペンサーはハッとして我に返ると、モーリンをギロリと睨んだ。
「そんなものは必要ない。余計な真似をしおって」
「これは申し訳ございません。差し出がましい真似をしてしまいました。どうかお許しください」
「ふん。下がれ」
スペンサーにドアを閉められると、モーリンの顔は醜く歪んだ。
「これに抗えるとはな……。ちと面倒だな」
モーリンは思い通りにならない相手に苛立ちを覚えた。
日が変わって五月十五日。
朝食を終えて支度を整えたイースとロイドは、ミッチェルの部屋で二人並んで座らされていた。
イースは舞踏会用のドレスとアクセサリー類で着飾っており、ロイドも仕立て上がったモーニングコートを着ていた。
二人の前に立つミッチェルも装飾の施されたモーニングコートを着ている。
「いよいよ舞踏会です。イース。練習の成果を見せてくださいね」
イースは茶化すことなく真面目な顔で真剣に頷いた。
「舞踏会は十時から十五時までですが、最初の三十分はスペンサーと妃候補とのダンスの時間になります。スペンサーが六人とダンスをした後、貴族間でのパートナー探しの時間となるのです」
ミッチェルがイースの目をしっかりと見据えて言った。
「イースはスペンサー以外とダンスをしてはなりません。まあ妃候補を誘うような無礼な輩はいないでしょうが、気を付けてくださいね」
イースは口を閉じたまま神妙な面持ちで頷く。ミッチェルがロイドの方に視線を移した。
「イースはそれぐらいですが、ロイド。君の方が心配です」
ロイドが、「なぜ?」という風に小首を傾げるとミッチェルはじれったそうに言った。
「マクシミリアンです。昨日だって君を見てあんなに――。と、とにかく、まさかとは思いますが、ダンスを誘われそうになったら逃げてください。いいですか。間違っても、『私と一曲踊っていただけませんか』と言われないことです」
「話しかけられないように逃げればいいのですね」
「そうです」
ミッチェルが力強く首を縦に振った。
「もし、もしもですよ。目の前でそれを言われてしまったら、『ドレス着ていないから踊れない』と、やんわりと断ってください」
ミッチェルはそう言いながら、ため息を漏らして続けた。
「でもあのマクシミリアンですからね……。しつこく誘うような場合は、王族に恥をかかせる訳にはいきません。ダンスをするのはやむを得ないでしょう。ですが、それでも求婚だけはされないように。いいですか。絶対に、求婚されてはなりませんよ」
なぜかロイドはミッチェルに睨まれていた。
(できればマクシミリアンに注意してほしいのですが。馬鹿げたことをやろうとしている方を止めるべきではありませんか?)
妃候補のイースとその連れの者たちは、戦場にでも向かうような形相で馬車に乗り込んだ。
ライアンは別の馬車で向かうらしい。
ロイドは同乗者たちの様子をチェックした。
イースは何やら思い詰めた表情のまま黙り込み、ミッチェルは悪いことが起こる未来を想像して、まだ起きてもいないのにあれこれと悩んでいるようだ。
(そういうのを取り越し苦労というのではないですか。無駄なエネルギー消費だと思いますが)
マルクだけはいつも通り情緒が安定していた。バイタルサインも正常だ。
ライアン邸から宮殿に向かう馬車の中からでも、街中が祝福ムードに包まれていることが感じられた。
街中に溢れている人々は、若く新しい王が幸せな御世を築いてくれるはずだと願い、そう祈っているのだ。
0
あなたにおすすめの小説
無属性魔法使いの下剋上~現代日本の知識を持つ魔導書と契約したら、俺だけが使える「科学魔法」で学園の英雄に成り上がりました~
黒崎隼人
ファンタジー
「お前は今日から、俺の主(マスター)だ」――魔力を持たない“無能”と蔑まれる落ちこぼれ貴族、ユキナリ。彼が手にした一冊の古びた魔導書。そこに宿っていたのは、異世界日本の知識を持つ生意気な魂、カイだった!
「俺の知識とお前の魔力があれば、最強だって夢じゃない」
主従契約から始まる、二人の秘密の特訓。科学的知識で魔法の常識を覆し、落ちこぼれが天才たちに成り上がる! 無自覚に甘い主従関係と、胸がすくような下剋上劇が今、幕を開ける!
「キヅイセ。」 ~気づいたら異世界にいた。おまけに目の前にはATMがあった。異世界転移、通算一万人目の冒険者~
あめの みかな
ファンタジー
秋月レンジ。高校2年生。
彼は気づいたら異世界にいた。
その世界は、彼が元いた世界とのゲート開通から100周年を迎え、彼は通算一万人目の冒険者だった。
科学ではなく魔法が発達した、もうひとつの地球を舞台に、秋月レンジとふたりの巫女ステラ・リヴァイアサンとピノア・カーバンクルの冒険が今始まる。
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
大学生活を謳歌しようとしたら、女神の勝手で異世界に転送させられたので、復讐したいと思います
町島航太
ファンタジー
2022年2月20日。日本に住む善良な青年である泉幸助は大学合格と同時期に末期癌だという事が判明し、短い人生に幕を下ろした。死後、愛の女神アモーラに見初められた幸助は魔族と人間が争っている魔法の世界へと転生させられる事になる。命令が嫌いな幸助は使命そっちのけで魔法の世界を生きていたが、ひょんな事から自分の死因である末期癌はアモーラによるものであり、魔族討伐はアモーラの私情だという事が判明。自ら手を下すのは面倒だからという理由で夢のキャンパスライフを失った幸助はアモーラへの復讐を誓うのだった。
スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
キャンピングカーで走ってるだけで異世界が平和になるそうです~万物生成系チートスキルを添えて~
サメのおでこ
ファンタジー
手違いだったのだ。もしくは事故。
ヒトと魔族が今日もドンパチやっている世界。行方不明の勇者を捜す使命を帯びて……訂正、押しつけられて召喚された俺は、スキル≪物質変換≫の使い手だ。
木を鉄に、紙を鋼に、雪をオムライスに――あらゆる物質を望むがままに変換してのけるこのスキルは、しかし何故か召喚師から「役立たずのド三流」と罵られる。その挙げ句、人界の果てへと魔法で追放される有り様。
そんな俺は、≪物質変換≫でもって生き延びるための武器を生み出そうとして――キャンピングカーを創ってしまう。
もう一度言う。
手違いだったのだ。もしくは事故。
出来てしまったキャンピングカーで、渋々出発する俺。だが、実はこの平和なクルマには俺自身も知らない途方もない力が隠されていた!
そんな俺とキャンピングカーに、ある願いを託す人々が現れて――
※本作は他サイトでも掲載しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる