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武道会2
気がつくと俺は医務室のベッドで寝ていた。
武道会は終わっていた。俺は、決勝でカルロス王子に敗れた。
準決勝のヒロインとは、何とか接戦を制すことができた。ヒロインは魔力量、コントロールともに妹の上位互換みたいだったが、戦闘慣れしていなかった。戦う者の思考が出来てない。俺が負けそうになる場面は何度もあったが、彼女は俺に大きなダメージを与えるのを恐れ、どこか控えめに戦っていた。
「マリアは意外とまともだよなぁ……。」
前世で聞いた話、普通の人間にとって、特殊な訓練をしなければ、人に向けて銃の引き金を引くのはかなりキツイらしい。平気で人殺しできる奴も中にはいるが、そうでないほうが大半だ。
貴族の家であれば入学前から家庭教師などについていて、魔法を人に向けるのにも慣れている。だが、平民だったヒロインは、勉強とかは読書で補えたみたいだけど、戦闘思考は身についていなかった。
「今回のマリアの戦い方で、周囲も気づいただろうし、対策はされるだろうな。」
マリアが躊躇いを捨ててしまったら、もう勝てないかもしれない。
続く決勝。カルロス王子はマリアとは正反対だった。
戦闘開始と同時に、ゾワリと全身に鳥肌が立った。
次の瞬間には巨大な炎の壁が俺に迫っていた。回避しようにもでかすぎるし、スピードも速い。
多分、死ぬ直前の興奮で思考加速みたいにな状態になった。
高速で迫る炎をゆっくりと眺めることが出来る。けれど、身体は全く動かない。
炎の奥にいる王子を観察すると、魔力量が9割以上減っていた。それにギョッとした瞬間、俺の意識は刈り取られていた。
俺は教会一の神聖術師の手で蘇生されたらしい。
思い出すと身体がガタガタ震えてきた。
何あの王子、こえーよ。一撃に全魔力乗せて、俺を殺す気できたよ。あんなの、死ぬよ、死んじゃうよっ!!!!
意識が戻って暫くして、妹が見舞い?にやってきた。
「お兄様、死んでなかったのですね。」
「ああ、死んだかと思ったが、無事生きていたよ。」
身内が大怪我したというのに、妹は無表情だ。
まあ、傷は全て神聖術で直してもらったから、ピンピンしてるんだけど。
「小賢しい技で勝ち上がるからです。 お兄様、公爵家の嫡子として、カルロス様に必要とされていないのかもしれませんね。王子は貴方を殺す気でしたよ。」
「お前じゃ理解出来ないのかもしれないけど、王子は俺が死なないと計算して攻撃してたよ。事実、俺は生きている。あの方に限って仕留め損ねるわけがないだろ。」
多分、王子は俺が死なないだろうと考えていたとは思う。およそであって100%ではないから、死んだら死んだときだったとも思うが……。
「王子の狙いは俺を仕留めることじゃない。周囲の心を奪うことだ。苛烈な決断が出来ることは支配者に必須。今回ので王子に畏敬の念を抱いた者も多いだろう。」
「そうですね。お兄様なんて、王子にとって生きてても死んでてもどうでもいい存在です。カルロス様の婚約者は私、カルロス様の特別は私ですから!」
……妹よ、何を言ってるんだ? 俺と張り合ってどうするよ。確かに最近俺、王子に「可愛い、可愛い」言われてたけども。
「実力も無いのに小賢しい手で勝ち上がるから痛い目をみるのです。正々堂々と戦いなさい。」
「俺は正々堂々とやったよ。それでお前は負けたんだろう?」
「あんなの! 私が今までに何度お兄様に勝ってきたかご存知でしょ? 一回勝ったくらいでいい気にならないで下さい!」
「今のままのお前じゃ、学園の上位勢には勝てない。俺にすら負けたんだ。素直に反省してみろ。魔力の大きな動きは事前に相手に次の攻撃を読まれてしまう。大技を放つだけじゃ勝てないんだ。頭を使え。」
「私が考えてないみたいに言わないで下さい! 私のほうが頭だってお兄様より良いのですから。」
妹は怒って部屋から出て行ってしまった。
「何しに来たんだ? あいつ……。」
嫌味言いに来ただけかよ。
武道会は終わっていた。俺は、決勝でカルロス王子に敗れた。
準決勝のヒロインとは、何とか接戦を制すことができた。ヒロインは魔力量、コントロールともに妹の上位互換みたいだったが、戦闘慣れしていなかった。戦う者の思考が出来てない。俺が負けそうになる場面は何度もあったが、彼女は俺に大きなダメージを与えるのを恐れ、どこか控えめに戦っていた。
「マリアは意外とまともだよなぁ……。」
前世で聞いた話、普通の人間にとって、特殊な訓練をしなければ、人に向けて銃の引き金を引くのはかなりキツイらしい。平気で人殺しできる奴も中にはいるが、そうでないほうが大半だ。
貴族の家であれば入学前から家庭教師などについていて、魔法を人に向けるのにも慣れている。だが、平民だったヒロインは、勉強とかは読書で補えたみたいだけど、戦闘思考は身についていなかった。
「今回のマリアの戦い方で、周囲も気づいただろうし、対策はされるだろうな。」
マリアが躊躇いを捨ててしまったら、もう勝てないかもしれない。
続く決勝。カルロス王子はマリアとは正反対だった。
戦闘開始と同時に、ゾワリと全身に鳥肌が立った。
次の瞬間には巨大な炎の壁が俺に迫っていた。回避しようにもでかすぎるし、スピードも速い。
多分、死ぬ直前の興奮で思考加速みたいにな状態になった。
高速で迫る炎をゆっくりと眺めることが出来る。けれど、身体は全く動かない。
炎の奥にいる王子を観察すると、魔力量が9割以上減っていた。それにギョッとした瞬間、俺の意識は刈り取られていた。
俺は教会一の神聖術師の手で蘇生されたらしい。
思い出すと身体がガタガタ震えてきた。
何あの王子、こえーよ。一撃に全魔力乗せて、俺を殺す気できたよ。あんなの、死ぬよ、死んじゃうよっ!!!!
意識が戻って暫くして、妹が見舞い?にやってきた。
「お兄様、死んでなかったのですね。」
「ああ、死んだかと思ったが、無事生きていたよ。」
身内が大怪我したというのに、妹は無表情だ。
まあ、傷は全て神聖術で直してもらったから、ピンピンしてるんだけど。
「小賢しい技で勝ち上がるからです。 お兄様、公爵家の嫡子として、カルロス様に必要とされていないのかもしれませんね。王子は貴方を殺す気でしたよ。」
「お前じゃ理解出来ないのかもしれないけど、王子は俺が死なないと計算して攻撃してたよ。事実、俺は生きている。あの方に限って仕留め損ねるわけがないだろ。」
多分、王子は俺が死なないだろうと考えていたとは思う。およそであって100%ではないから、死んだら死んだときだったとも思うが……。
「王子の狙いは俺を仕留めることじゃない。周囲の心を奪うことだ。苛烈な決断が出来ることは支配者に必須。今回ので王子に畏敬の念を抱いた者も多いだろう。」
「そうですね。お兄様なんて、王子にとって生きてても死んでてもどうでもいい存在です。カルロス様の婚約者は私、カルロス様の特別は私ですから!」
……妹よ、何を言ってるんだ? 俺と張り合ってどうするよ。確かに最近俺、王子に「可愛い、可愛い」言われてたけども。
「実力も無いのに小賢しい手で勝ち上がるから痛い目をみるのです。正々堂々と戦いなさい。」
「俺は正々堂々とやったよ。それでお前は負けたんだろう?」
「あんなの! 私が今までに何度お兄様に勝ってきたかご存知でしょ? 一回勝ったくらいでいい気にならないで下さい!」
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