133 / 261
高等部 1年生
魔法祭 開催!!(前編)
しおりを挟む
やって来ました! 待ちに待った魔法祭!!!
……と浮かれたいところだけど……無理だ!!
楽しんでる余裕なんて全然ないよー!!!
「アリアちゃん……心の声と行動が伴ってないわよ」
「へっ?」
「食べ過ぎ、遊び過ぎ、はしゃぎ過ぎよ」
一緒に魔法祭を回っているマイヤが呆れた顔をしている。
だって、だって、だって!
間近で魔法の見学や体験ができたり、魔法で作った食材や料理が食べられたり……と日頃経験できない事ばかりなんだもん!!
そりゃ、無意識のうちにハメをはずしちゃうよ!!
というか……またしても私の心が読まれている!!
“エスパーマイヤ”恐るべし!!!
私の顔を見たマイヤが、さらに呆れた顔をしている。
「私は元々、人の気持ちに敏感な方ではあるけど……。アリアちゃんって、私が今まで出会った誰よりも単純だからね!」
そんな、大げさな!
「まぁ、私としては単純なアリアちゃんのままでい……」
……ん? 急に会話が止まった。
不思議に思っていると、マイヤが軽く咳払いをした。
「それより、アリアちゃんは何時から説明を聞くの?」
「え、ええと、確か……」
何か言い掛けたような気がするけど……。
とりあえず、時間を確認しよう!
昨日メロウさんから渡された紙を確認する。
──遡ること、魔法祭前日
子供のようにワクワクしたメロウさんが、私のクラスへやって来た。
「明日の試合は午後からですので、午前中は自由に魔法祭を楽しんでくださいー!」
「は、はい。ありがとうございます」
……とは言ったものの、そんな暇あるのかな??
「試合のルール説明ですが、各魔法によってルールを変えています。なので、個別にルール説明を行おうと思っています!」
「そうなんですね。分かりました」
……とは言ったものの、魔法を使えない私にもルールがあるのかな??
「アリアはジュリアさんと対決するので、ジュリアさんと一緒に《水の魔法》についてのルールを聞いてもらいますよー」
「あっ、そっか。そうですよね!」
メロウさんがにっこりと笑い、1枚の紙を私に差し出した。
「アリアは明日──試合当日の△時に、この紙に記載された場所に来てください。ここでジュリアさんと一緒に詳しいルールを聞いてもらいます。試合順に時間を決めているので、お二人が最後です」
「分かりました」
紙を受け取り、お礼を伝える。
「実は困った事に、ジュリアさんがどこを探しても見つからなくてですねー」
「そうなんですか?」
……とは聞いたものの、あまり困っているように見えないな。
「代わりにジュリアさんと同じクラスのソフィーさんにお伝えしておきました」
なんだ、だから困ってなかったのね。
「ただ、あのお2人はあまり仲が良くないようですねー」
へぇ~、そうなんだ。
幼なじみ達と一緒に行動してたから、そんな感じは……って、あっ!
そういえば、お父様からの手紙にも書いてあった。
2人に限らず、ジュリアは女性の幼なじみ達とは仲が良くないようだって。
だけど、一緒に行動してるなんて……なんだか変な感じ。
「明日は私が実況しますよー」
張り切った口調でメロウさんが告げる。
「メロウさんが実況なら、楽しい試合になりそうですね」
「そう言ってもらえると嬉しいです! では、明日に備えてゆっくり休んでください! また明日ー!!」
明るく手を振って、メロウさんはそのまま去って行った。
「アリアちゃーん!?」
──はっ!
マイヤの声で我に返る。
「ああ、ごめん。今、ルナとセレスが説明を受けてるはずだから……1時間後だ。マイヤはもう聞き終わってるもんね。どんなルールがあったの?」
私の質問に可愛いらしく首をかしげ、考えるようなポーズを見せてきた。
「私はねぇ」
「アリアー! マイヤ!」
あれ? どこからかエウロの声がする。
キョロキョロと周りを見渡すと、エウロとミネルが後ろから歩いてきた。
そっか! 2人はもう説明が終わったんだ。
「アリア、挙動不審だぞ」
「えへへ」
ミネルの突っ込みを、笑ってごまかす。
その様子を見ていたマイヤがニコッと……いや、ニヤッと笑った。
「うふ。ミネルくん、そんなアリアちゃんも可愛いと思ってたりして」
マ、マイヤ? 急に何を言い出すの!?
ミネルだよ!? また『いや、逆だ。気持ち悪い』と突っ込まれるのがオチだよ??
……と思っていたのに、予想に反して何も言ってこない。
どうしたんだろう?
ミネルの顔を見ると、目線を横にそらし、手で口元を隠している。
もしかして、あのミネルが照れてる?
……なんて、ね。あり得ないか。
「ミネル、どうしたの?」
「……なんでもない。マイヤの発言に驚いただけだ」
なんだ。そっか、そうだよね。
“いつものマイヤ”だったら、言わない発言だもんね。
それにしても“いつものマイヤ”って言うのもややこしいな。
私にとって“いつものマイヤ”は、他人(私)が困る事を平気で言うタイプのツンデレだからなぁ。
マイヤは「貴重なものが見れちゃったな」とニヤニヤしている。
そんな中、必死な顔をしたエウロが私に向かって口を開いた。
「……ア、アリアは可愛いぞ!」
えっ!? 急にどうしたの??
思いもかけないエウロの発言にドキッとする。
言った本人であるエウロは、なぜか腰元で小さくガッツポーズをしている。
「だ、大丈夫だぞ!」
……ん? 大丈夫??
あぁ、なるほど。変にドキッとしてしまったけど、勘違いだったようだ。
優しいエウロらしい。
「気を遣ってくれたんだね。ありがとう、エウロ」
「えっ! いや! ……あぁ、うん」
私の言葉に、エウロがガックリとうなだれている。
何か変なこと言ったっけ??
「うふふ、元気出して。エウロくん」
「残念だったな、エウロ」
エウロに声を掛けるマイヤとミネルは、なんだか楽しそうだ。
「やっぱり、アリアちゃんといると面白いな」
マイヤが嬉しそうに笑っている。
そう言ってくれるのは嬉しいけど……さっぱり意味が分からない。
……と浮かれたいところだけど……無理だ!!
楽しんでる余裕なんて全然ないよー!!!
「アリアちゃん……心の声と行動が伴ってないわよ」
「へっ?」
「食べ過ぎ、遊び過ぎ、はしゃぎ過ぎよ」
一緒に魔法祭を回っているマイヤが呆れた顔をしている。
だって、だって、だって!
間近で魔法の見学や体験ができたり、魔法で作った食材や料理が食べられたり……と日頃経験できない事ばかりなんだもん!!
そりゃ、無意識のうちにハメをはずしちゃうよ!!
というか……またしても私の心が読まれている!!
“エスパーマイヤ”恐るべし!!!
私の顔を見たマイヤが、さらに呆れた顔をしている。
「私は元々、人の気持ちに敏感な方ではあるけど……。アリアちゃんって、私が今まで出会った誰よりも単純だからね!」
そんな、大げさな!
「まぁ、私としては単純なアリアちゃんのままでい……」
……ん? 急に会話が止まった。
不思議に思っていると、マイヤが軽く咳払いをした。
「それより、アリアちゃんは何時から説明を聞くの?」
「え、ええと、確か……」
何か言い掛けたような気がするけど……。
とりあえず、時間を確認しよう!
昨日メロウさんから渡された紙を確認する。
──遡ること、魔法祭前日
子供のようにワクワクしたメロウさんが、私のクラスへやって来た。
「明日の試合は午後からですので、午前中は自由に魔法祭を楽しんでくださいー!」
「は、はい。ありがとうございます」
……とは言ったものの、そんな暇あるのかな??
「試合のルール説明ですが、各魔法によってルールを変えています。なので、個別にルール説明を行おうと思っています!」
「そうなんですね。分かりました」
……とは言ったものの、魔法を使えない私にもルールがあるのかな??
「アリアはジュリアさんと対決するので、ジュリアさんと一緒に《水の魔法》についてのルールを聞いてもらいますよー」
「あっ、そっか。そうですよね!」
メロウさんがにっこりと笑い、1枚の紙を私に差し出した。
「アリアは明日──試合当日の△時に、この紙に記載された場所に来てください。ここでジュリアさんと一緒に詳しいルールを聞いてもらいます。試合順に時間を決めているので、お二人が最後です」
「分かりました」
紙を受け取り、お礼を伝える。
「実は困った事に、ジュリアさんがどこを探しても見つからなくてですねー」
「そうなんですか?」
……とは聞いたものの、あまり困っているように見えないな。
「代わりにジュリアさんと同じクラスのソフィーさんにお伝えしておきました」
なんだ、だから困ってなかったのね。
「ただ、あのお2人はあまり仲が良くないようですねー」
へぇ~、そうなんだ。
幼なじみ達と一緒に行動してたから、そんな感じは……って、あっ!
そういえば、お父様からの手紙にも書いてあった。
2人に限らず、ジュリアは女性の幼なじみ達とは仲が良くないようだって。
だけど、一緒に行動してるなんて……なんだか変な感じ。
「明日は私が実況しますよー」
張り切った口調でメロウさんが告げる。
「メロウさんが実況なら、楽しい試合になりそうですね」
「そう言ってもらえると嬉しいです! では、明日に備えてゆっくり休んでください! また明日ー!!」
明るく手を振って、メロウさんはそのまま去って行った。
「アリアちゃーん!?」
──はっ!
マイヤの声で我に返る。
「ああ、ごめん。今、ルナとセレスが説明を受けてるはずだから……1時間後だ。マイヤはもう聞き終わってるもんね。どんなルールがあったの?」
私の質問に可愛いらしく首をかしげ、考えるようなポーズを見せてきた。
「私はねぇ」
「アリアー! マイヤ!」
あれ? どこからかエウロの声がする。
キョロキョロと周りを見渡すと、エウロとミネルが後ろから歩いてきた。
そっか! 2人はもう説明が終わったんだ。
「アリア、挙動不審だぞ」
「えへへ」
ミネルの突っ込みを、笑ってごまかす。
その様子を見ていたマイヤがニコッと……いや、ニヤッと笑った。
「うふ。ミネルくん、そんなアリアちゃんも可愛いと思ってたりして」
マ、マイヤ? 急に何を言い出すの!?
ミネルだよ!? また『いや、逆だ。気持ち悪い』と突っ込まれるのがオチだよ??
……と思っていたのに、予想に反して何も言ってこない。
どうしたんだろう?
ミネルの顔を見ると、目線を横にそらし、手で口元を隠している。
もしかして、あのミネルが照れてる?
……なんて、ね。あり得ないか。
「ミネル、どうしたの?」
「……なんでもない。マイヤの発言に驚いただけだ」
なんだ。そっか、そうだよね。
“いつものマイヤ”だったら、言わない発言だもんね。
それにしても“いつものマイヤ”って言うのもややこしいな。
私にとって“いつものマイヤ”は、他人(私)が困る事を平気で言うタイプのツンデレだからなぁ。
マイヤは「貴重なものが見れちゃったな」とニヤニヤしている。
そんな中、必死な顔をしたエウロが私に向かって口を開いた。
「……ア、アリアは可愛いぞ!」
えっ!? 急にどうしたの??
思いもかけないエウロの発言にドキッとする。
言った本人であるエウロは、なぜか腰元で小さくガッツポーズをしている。
「だ、大丈夫だぞ!」
……ん? 大丈夫??
あぁ、なるほど。変にドキッとしてしまったけど、勘違いだったようだ。
優しいエウロらしい。
「気を遣ってくれたんだね。ありがとう、エウロ」
「えっ! いや! ……あぁ、うん」
私の言葉に、エウロがガックリとうなだれている。
何か変なこと言ったっけ??
「うふふ、元気出して。エウロくん」
「残念だったな、エウロ」
エウロに声を掛けるマイヤとミネルは、なんだか楽しそうだ。
「やっぱり、アリアちゃんといると面白いな」
マイヤが嬉しそうに笑っている。
そう言ってくれるのは嬉しいけど……さっぱり意味が分からない。
11
あなたにおすすめの小説
義妹の嫌がらせで、子持ち男性と結婚する羽目になりました。義理の娘に嫌われることも覚悟していましたが、本当の家族を手に入れることができました。
石河 翠
ファンタジー
義母と義妹の嫌がらせにより、子持ち男性の元に嫁ぐことになった主人公。夫になる男性は、前妻が残した一人娘を可愛がっており、新しい子どもはいらないのだという。
実家を出ても、自分は家族を持つことなどできない。そう思っていた主人公だが、娘思いの男性と素直になれないわがままな義理の娘に好感を持ち、少しずつ距離を縮めていく。
そんなある日、死んだはずの前妻が屋敷に現れ、主人公を追い出そうとしてきた。前妻いわく、血の繋がった母親の方が、継母よりも価値があるのだという。主人公が言葉に詰まったその時……。
血の繋がらない母と娘が家族になるまでのお話。
この作品は、小説家になろうおよびエブリスタにも投稿しております。
扉絵は、管澤捻さまに描いていただきました。
田舎娘、追放後に開いた小さな薬草店が国家レベルで大騒ぎになるほど大繁盛
タマ マコト
ファンタジー
【大好評につき21〜40話執筆決定!!】
田舎娘ミントは、王都の名門ローズ家で地味な使用人薬師として働いていたが、令嬢ローズマリーの嫉妬により濡れ衣を着せられ、理不尽に追放されてしまう。雨の中ひとり王都を去ったミントは、亡き祖母が残した田舎の小屋に戻り、そこで薬草店を開くことを決意。森で倒れていた謎の青年サフランを救ったことで、彼女の薬の“異常な効き目”が静かに広まりはじめ、村の小さな店《グリーンノート》へ、変化の風が吹き込み始める――。
勝手に召喚され捨てられた聖女さま。~よっしゃここから本当のセカンドライフの始まりだ!~
楠ノ木雫
ファンタジー
IT企業に勤めていた25歳独身彼氏無しの立花菫は、勝手に異世界に召喚され勝手に聖女として称えられた。確かにステータスには一応〈聖女〉と記されているのだが、しばらくして偽物扱いされ国を追放される。まぁ仕方ない、と森に移り住み神様の助けの元セカンドライフを満喫するのだった。だが、彼女を追いだした国はその日を境に天気が大荒れになり始めていき……
※他の投稿サイトにも掲載しています。
魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します
怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。
本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。
彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。
世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。
喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。
今さら言われても・・・私は趣味に生きてますので
sherry
ファンタジー
ある日森に置き去りにされた少女はひょんな事から自分が前世の記憶を持ち、この世界に生まれ変わったことを思い出す。
早々に今世の家族に見切りをつけた少女は色んな出会いもあり、周りに呆れられながらも成長していく。
なのに・・・今更そんなこと言われても・・・出来ればそのまま放置しといてくれません?私は私で気楽にやってますので。
※魔法と剣の世界です。
※所々ご都合設定かもしれません。初ジャンルなので、暖かく見守っていただけたら幸いです。
悪役令嬢になるのも面倒なので、冒険にでかけます
綾月百花
ファンタジー
リリーには幼い頃に決められた王子の婚約者がいたが、その婚約者の誕生日パーティーで婚約者はミーネと入場し挨拶して歩きファーストダンスまで踊る始末。国王と王妃に謝られ、贈り物も準備されていると宥められるが、その贈り物のドレスまでミーネが着ていた。リリーは怒ってワインボトルを持ち、美しいドレスをワイン色に染め上げるが、ミーネもリリーのドレスの裾を踏みつけ、ワインボトルからボトボトと頭から濡らされた。相手は子爵令嬢、リリーは伯爵令嬢、位の違いに国王も黙ってはいられない。婚約者はそれでも、リリーの肩を持たず、リリーは国王に婚約破棄をして欲しいと直訴する。それ受け入れられ、リリーは清々した。婚約破棄が完全に決まった後、リリーは深夜に家を飛び出し笛を吹く。会いたかったビエントに会えた。過ごすうちもっと好きになる。必死で練習した飛行魔法とささやかな攻撃魔法を身につけ、リリーは今度は自分からビエントに会いに行こうと家出をして旅を始めた。旅の途中の魔物の森で魔物に襲われ、リリーは自分の未熟さに気付き、国営の騎士団に入り、魔物狩りを始めた。最終目的はダンジョンの攻略。悪役令嬢と魔物退治、ダンジョン攻略等を混ぜてみました。メインはリリーが王妃になるまでのシンデレラストーリーです。
貴族令嬢、転生十秒で家出します。目指せ、おひとり様スローライフ
凜
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞にて奨励賞を頂きました。ありがとうございます!
貴族令嬢に転生したリルは、前世の記憶に混乱しつつも今世で恵まれていない環境なことに気が付き、突発で家出してしまう。
前世の社畜生活で疲れていたため、山奥で魔法の才能を生かしスローライフを目指すことにした。しかししょっぱなから魔物に襲われ、元王宮魔法士と出会ったり、はては皇子までやってきてと、なんだかスローライフとは違う毎日で……?
【完結】モブ令嬢のわたしが、なぜか公爵閣下に目をつけられています
きゅちゃん
ファンタジー
男爵家の三女エリーゼは、前世の記憶を持つ元社畜OL。社交界デビューの夜、壁際でひとりジュースを飲んでいたところを、王国随一の権力者・ヴァルナ公爵カイルにスカウトされる。魔法省の研究員として採用されたエリーゼは、三年間誰も気づかなかった計算の誤りを着任三日で発見。着々と存在感を示していく。一方、公爵の婚約候補と噂されるクロード侯爵令嬢セラフィーヌは、エリーゼを目障りに思い妨害を仕掛けてくるが...
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる