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「どうして? どうしてそんなこと言うの?」
彼女は瞳に涙を溜めて、僕を見つめた。

「折角、再会したのに……」
君の涙は僕への誘惑。
振り払って、僕は公園を去ってゆく。
とてもじゃないが、僕の涙は見せられなかった。
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