紳士と黒猫

高殿アカリ

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序章みたいな短編

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そして何故か、彼女は今この屋敷に住んでいる……。
レオンは、目の前で美味しそうに料理を頬張るあゆみを見て、軽いため息をつくのであった。

当の本人はもぐもぐとお肉を食べているだけだし……全く、先が思いやられるよ

レオンは自らの手を止めて、あゆみの顔を見る。
彼の視線に気が付いたあゆみは、首を傾げて無言で問いかける。

なお、その間にもあゆみの手は止まることを知らない。

「とにかく、君」
「ふぁひゅみひょ(あゆみよ)」

「……あゆみ、僕の家にいるからには何もどこからも盗んじゃ駄目だからね? わかった?」

あゆみは1度大きく咀嚼する。
ごくん。

「はいはい」

しかし、あゆみの視線はすでに次の料理へと注がれている。

「全く、ちっとも話を聞いていないじゃないか……」

笑顔で食事するあゆみとこれからの未来を憂う西園寺レオンの様子を静かに眺め、榎本は1人微笑んだ。

なかなか、楽しい毎日になりそうですな……。

こうして、2人と執事の愉快な毎日が始まったのだ。
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