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しおりを挟むイライラが募っていくケルラは、強く歯ぎしりする。
「ふざけるな、ふざけるな……ッ!」
ケルラは、すぐ近くにある机を思い切り殴る。
と、そこに置いていた書類が空を舞った。
彼が殴った机は、バッキバキに壊れ元の原型を保っていなかった。
「ッ……! もういい!!」
グワッ、と髪の毛を掻きむしったケルラは、くるっと踵を返した。
「あ、の……? ケルラ殿? どこへ……」
心配した黄龍に、声をかけられてケルラの足は止まる。
「天空城に向かう! ——僕のことは放っといてくださいね、黄龍様」
目的地を伝え終わると、ケルラは一瞬で竜の姿に代わり、羽ばたいた。
凄まじい風と音が竜王城に巻き起こる。
「……報告ありがとう」
そう一言言い残して、ケルラは飛び立った。
✩.*˚✩.*˚✩.*˚
青空と雲、それにドラゴン族の小さな子供が数人。
その中をケルラはすごいスピードで飛んでいた。
「チッ……」
ここまでイライラするのは久しぶりだ。
ルメアが好きだから、ずっと彼の『一番』でありたい。
天空城に行けば、きっと何かしらの情報は得られるだろう。
『魔法石』を覗けば、一握りのルメア情報が見えるかも知れない。
女神には会いたくないが、話を聞くくらいなら自分が耐えれば大丈夫だ。
「あー、もう!」
イライラするーっ、と人目を気にせずにケルラは、叫びながら飛行し続ける。
ただルメアが戻ってきてくれれば、それだけでいいのだ。
こんなにも長時間、ルメアと離れているのは初めてだ。
だから寂しさも増えるし、意味も分からない『人間』に奪われるし。
——嫌だよ、ルメア……
人間にルメアの『一番』を奪われるなんて、信じられなかった。
こんなにもルメアに執着している自分も、嫌気が差す。
結論的に、ケルラが一番嫌いなのは——
——…………僕自身だ…………ッ!
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