40 / 108
6 共同生活
しおりを挟む
ルーインの部屋へ転がり込んで、10日が過ぎた。
相変わらず、教官はリュウに驚くほどの訓練を課していた。通常の講義や訓練のほかに、朝早くから真夜中まで…、リュウには休む暇もなかった。
それでも。
毎日の睡眠時間が3~4時間であるにも関わらず、少し余裕が出てきたように感じられた。慣れというのは恐ろしいものである。
ルーインとの共同生活にもすんなり溶け込んで、違和感を感じることもなくなっていた。
二度目の日曜日である。
さすがの教官も日曜日だけはリュウを解放してくれたのだ。
この前は自宅に戻って、寮で生活するのに必要な下着や衣類、最低限のモノを運び込んだだけで終わってしまった。
レイはまだ帰っていなかった。
クリスタル号の修理に2週間くらいかかると聞いていたから期待していなかったが…。
レイはあの危険なキケロに一人でいる。大丈夫なのだろうか。しかし、俺がいても足手まといになりこそすれ、役に立てることはないと断言された。情けないことに、それは真実である。
レイのいない家は火が消えたように感じられた。
毎日あんなところにひとりでいるくらいなら、狭い部屋でルーインに気を遣っている方がまだまし。
レイに書き置きを残してきたのだ。しばらくトレーニングのために、寮で寝起きすること。ベルンに戻ってきたら、士官訓練センターに連絡してほしいこと。
まだ連絡がないから、レイはキケロにいるのだろうとリュウ思っていた。
二度目の日曜日は、一週間の疲れを取るために昼過ぎまで爆睡した。半日以上もだ。
目が覚めたら、ルーインがベッドにもたれて、本を広げているのが目に付いた。
「起きたのか?」
「いま、何時だ?」
「2時過ぎだ。腹が減ってるだろう、なにか作ろう」
優雅に立ち上がったルーインが、冷蔵庫をのぞいているのを見てリュウは不思議な気がした。
「ルーイン。親切はありがたいけど。毎日朝食を食わしてもらってるし、俺は何もやってない。あんたに迷惑をかけまくってるんじゃないか」
ルーインはわざと目を丸くしてみせて、意地悪なことを言う。
「ほう、わかってたのか?」
「おう。悪いとは思ってたが、何もする時間がなかった。今日は俺も少しくらい手伝える。洗濯でも掃除でも、何でも言いつけてくれ」
殊勝な言葉を吐いたのに、ルーインは
「飯は?」と聞くだけだ。
「もちろん食うが…」
「じゃあ、まずは飯だ。僕もそろそろ腹が減ってきた。こっちは昼飯だけどな」
そう言うとリュウをバスルームへせきたて、ルーインはなにやら作り始める様子。
シャワーを浴びてキッチンに戻るとルーインが包丁を手に悪戦苦闘? していた。
「何にもしないタイプに見えるのに、マメなんだな。でも、俺の方が腕はよさそうだ」
つい本音が出てしまって。むっとしたルーインが、
「それならキミが作るか?」と狭いキッチンを明け渡す。
いいぜ、と気軽に包丁を手にしたリュウは、出ている材料を見て、
「昼飯だよな。野菜炒めとチャーハン、卵スープでいいか」
「へぇ。キミに料理ができるとは思わなかったな」
という揶揄にリュウが笑いながら応えた。
「家では料理は俺の担当だからな。レイに任せてたらうまいもんは食えないし、台所もめちゃくちゃになる…」
「お兄さんは何でもできそうなのに…」
「それ、誤解だぜ。レイがうまいのは、宇宙船の操縦と銃、それに…。そう言えば、ワインの扱いもうまいな。あの人は自分がやりたいことしかやらない。俺を仕込んどいて、後はありがとうって笑ってるだけだ」
ここへ来て、これだけ長く会話をしたのは初めてだった。毎日のように、レイを相手にあれこれ話をしていたリュウは、どうも会話に飢えているようだ。
おしゃべりなリュウに、ルーインが面食らっている。
手も口も休みなく動いている。
「知らなかったな。キミがこんなにおしゃべりだったなんて」
家族や友だちと無駄話をする習慣のなかったルーインにとっては、新鮮な驚きだった。
しばらくすると、テーブルの上に立派な料理が並んだ。
「ルーイン様、お待たせいたしました。テーブルへどうぞ。ご迷惑をおかけしておりますから、本日は、腕によりをかけて作らせていただきました」
へりくだってウエイターの真似をしたリュウを見て、ルーインが思わず胸を突かれたのを、リュウは知らなかった。
「それじゃ、遠慮なく。キミが家事のエキスパートなら、今日はこき使わせてもらうとするか」
弾んだ声を出したルーインが、いただきますと手を合わせる。
「阿刀野、うまいよ」
「そうだろ、いい腕だろ」
ふんぞり返って胸を張ると、
「宇宙船の扱いは不器用でも、キッチンでは器用なんだ!」と皮肉が返ってきた。
リュウは顔をしかめて、
「あ~あ。やっぱり俺の評価はそんなもんか。レイも同じようなことを言うけどな」
リュウは忙しくてしばらく忘れていた心の痛みを感じてしまった。
傷ついたのが表情に現れて、ルーインはしまったと思ったがもう遅い。
精悍でたくましくて、士官訓練センターでもリーダーとしてみなを従わせることができるのに。ルーインは、リュウの繊細な心をかいま見た気がした。
傷つくことに臆病で、誰にも近寄らない自分と違い、いつも自信にあふれているように見えた。
だから、誰にでもやさしくできるのだと思っていたのに。
ルーインがちらりとリュウを見上げた。
「何だよ。その探るような目?」
「いや、人はわからないもんだと思っただけだ」
「どういう意味だ? どこにいても俺は変わらないつもりだけどな」
「そんなことはない。キミは訓練中と今とはでは顔つきが違うよ」
リュウが不満そうに鼻を鳴らす。
「ルーインだって、そうだろ。士官訓練センターでは俺につっかかってばかりでさ、近寄りがたくて、冷たくて、いやなやつだと思ってた。人嫌いなんじゃないかってさ。それが、こんなに面倒見がよくて、マメだなんて知らなかったぜ。家に帰れないくらいしごいてくれる教官に感謝したいくらいだ」
「どうしてだ?」
「ん、尊敬できる力の持ち主がいやなやつじゃないとわかったから」
ルーインは黙り込んだ。リュウの分析は当たっていると思ったのだ。
僕は人嫌いで、ひとのことを気にせず、気にかけられることも避けていた。今でも、キミ以外のものに関心はない。
というのは…、どういうことだ?
僕は阿刀野に興味がある。一緒にいたいと思っている。
まだ、ほんの短い期間、この部屋で共に暮らしただけなのに、それでも二人でいることが気に入ってる。家族といる時でさえ、早く離れてひとりになりたいと願っていたのに。
「どうしたんだよ、急に黙り込んで。今のは俺の本音、正直な気持ちだからな。レイのいない家に帰るくらいなら、ここで、あんたにこき使われてた方がましだ」
ルーインがやり返した。
「阿刀野。キミは寂しがりやなのか?」
「そうかも、しれない」
リュウにとってレイは特別だった。誰よりも大切なひと。
こんなに長いこと離れて暮らしたことがないから、早く会いたかったのである。
だけど。今度だけは会うのが怖いと思っていた。
レイの目には俺がどんな風に映るのだろうか…、小さな弟でもなく、頼れる仲間でもなく、落ちこぼれの操縦士、そしてレイが傷つけられたときに何もできずに眺めていた情けない男…考えただけで吐き気がしてくる。
「訓練に追われてたら、少しはゆっくりできる時間がほしいと思うし。時間があったらあったで、いやなことを思い出す…」
つい、ぼやいてしまったリュウである。
相変わらず、教官はリュウに驚くほどの訓練を課していた。通常の講義や訓練のほかに、朝早くから真夜中まで…、リュウには休む暇もなかった。
それでも。
毎日の睡眠時間が3~4時間であるにも関わらず、少し余裕が出てきたように感じられた。慣れというのは恐ろしいものである。
ルーインとの共同生活にもすんなり溶け込んで、違和感を感じることもなくなっていた。
二度目の日曜日である。
さすがの教官も日曜日だけはリュウを解放してくれたのだ。
この前は自宅に戻って、寮で生活するのに必要な下着や衣類、最低限のモノを運び込んだだけで終わってしまった。
レイはまだ帰っていなかった。
クリスタル号の修理に2週間くらいかかると聞いていたから期待していなかったが…。
レイはあの危険なキケロに一人でいる。大丈夫なのだろうか。しかし、俺がいても足手まといになりこそすれ、役に立てることはないと断言された。情けないことに、それは真実である。
レイのいない家は火が消えたように感じられた。
毎日あんなところにひとりでいるくらいなら、狭い部屋でルーインに気を遣っている方がまだまし。
レイに書き置きを残してきたのだ。しばらくトレーニングのために、寮で寝起きすること。ベルンに戻ってきたら、士官訓練センターに連絡してほしいこと。
まだ連絡がないから、レイはキケロにいるのだろうとリュウ思っていた。
二度目の日曜日は、一週間の疲れを取るために昼過ぎまで爆睡した。半日以上もだ。
目が覚めたら、ルーインがベッドにもたれて、本を広げているのが目に付いた。
「起きたのか?」
「いま、何時だ?」
「2時過ぎだ。腹が減ってるだろう、なにか作ろう」
優雅に立ち上がったルーインが、冷蔵庫をのぞいているのを見てリュウは不思議な気がした。
「ルーイン。親切はありがたいけど。毎日朝食を食わしてもらってるし、俺は何もやってない。あんたに迷惑をかけまくってるんじゃないか」
ルーインはわざと目を丸くしてみせて、意地悪なことを言う。
「ほう、わかってたのか?」
「おう。悪いとは思ってたが、何もする時間がなかった。今日は俺も少しくらい手伝える。洗濯でも掃除でも、何でも言いつけてくれ」
殊勝な言葉を吐いたのに、ルーインは
「飯は?」と聞くだけだ。
「もちろん食うが…」
「じゃあ、まずは飯だ。僕もそろそろ腹が減ってきた。こっちは昼飯だけどな」
そう言うとリュウをバスルームへせきたて、ルーインはなにやら作り始める様子。
シャワーを浴びてキッチンに戻るとルーインが包丁を手に悪戦苦闘? していた。
「何にもしないタイプに見えるのに、マメなんだな。でも、俺の方が腕はよさそうだ」
つい本音が出てしまって。むっとしたルーインが、
「それならキミが作るか?」と狭いキッチンを明け渡す。
いいぜ、と気軽に包丁を手にしたリュウは、出ている材料を見て、
「昼飯だよな。野菜炒めとチャーハン、卵スープでいいか」
「へぇ。キミに料理ができるとは思わなかったな」
という揶揄にリュウが笑いながら応えた。
「家では料理は俺の担当だからな。レイに任せてたらうまいもんは食えないし、台所もめちゃくちゃになる…」
「お兄さんは何でもできそうなのに…」
「それ、誤解だぜ。レイがうまいのは、宇宙船の操縦と銃、それに…。そう言えば、ワインの扱いもうまいな。あの人は自分がやりたいことしかやらない。俺を仕込んどいて、後はありがとうって笑ってるだけだ」
ここへ来て、これだけ長く会話をしたのは初めてだった。毎日のように、レイを相手にあれこれ話をしていたリュウは、どうも会話に飢えているようだ。
おしゃべりなリュウに、ルーインが面食らっている。
手も口も休みなく動いている。
「知らなかったな。キミがこんなにおしゃべりだったなんて」
家族や友だちと無駄話をする習慣のなかったルーインにとっては、新鮮な驚きだった。
しばらくすると、テーブルの上に立派な料理が並んだ。
「ルーイン様、お待たせいたしました。テーブルへどうぞ。ご迷惑をおかけしておりますから、本日は、腕によりをかけて作らせていただきました」
へりくだってウエイターの真似をしたリュウを見て、ルーインが思わず胸を突かれたのを、リュウは知らなかった。
「それじゃ、遠慮なく。キミが家事のエキスパートなら、今日はこき使わせてもらうとするか」
弾んだ声を出したルーインが、いただきますと手を合わせる。
「阿刀野、うまいよ」
「そうだろ、いい腕だろ」
ふんぞり返って胸を張ると、
「宇宙船の扱いは不器用でも、キッチンでは器用なんだ!」と皮肉が返ってきた。
リュウは顔をしかめて、
「あ~あ。やっぱり俺の評価はそんなもんか。レイも同じようなことを言うけどな」
リュウは忙しくてしばらく忘れていた心の痛みを感じてしまった。
傷ついたのが表情に現れて、ルーインはしまったと思ったがもう遅い。
精悍でたくましくて、士官訓練センターでもリーダーとしてみなを従わせることができるのに。ルーインは、リュウの繊細な心をかいま見た気がした。
傷つくことに臆病で、誰にも近寄らない自分と違い、いつも自信にあふれているように見えた。
だから、誰にでもやさしくできるのだと思っていたのに。
ルーインがちらりとリュウを見上げた。
「何だよ。その探るような目?」
「いや、人はわからないもんだと思っただけだ」
「どういう意味だ? どこにいても俺は変わらないつもりだけどな」
「そんなことはない。キミは訓練中と今とはでは顔つきが違うよ」
リュウが不満そうに鼻を鳴らす。
「ルーインだって、そうだろ。士官訓練センターでは俺につっかかってばかりでさ、近寄りがたくて、冷たくて、いやなやつだと思ってた。人嫌いなんじゃないかってさ。それが、こんなに面倒見がよくて、マメだなんて知らなかったぜ。家に帰れないくらいしごいてくれる教官に感謝したいくらいだ」
「どうしてだ?」
「ん、尊敬できる力の持ち主がいやなやつじゃないとわかったから」
ルーインは黙り込んだ。リュウの分析は当たっていると思ったのだ。
僕は人嫌いで、ひとのことを気にせず、気にかけられることも避けていた。今でも、キミ以外のものに関心はない。
というのは…、どういうことだ?
僕は阿刀野に興味がある。一緒にいたいと思っている。
まだ、ほんの短い期間、この部屋で共に暮らしただけなのに、それでも二人でいることが気に入ってる。家族といる時でさえ、早く離れてひとりになりたいと願っていたのに。
「どうしたんだよ、急に黙り込んで。今のは俺の本音、正直な気持ちだからな。レイのいない家に帰るくらいなら、ここで、あんたにこき使われてた方がましだ」
ルーインがやり返した。
「阿刀野。キミは寂しがりやなのか?」
「そうかも、しれない」
リュウにとってレイは特別だった。誰よりも大切なひと。
こんなに長いこと離れて暮らしたことがないから、早く会いたかったのである。
だけど。今度だけは会うのが怖いと思っていた。
レイの目には俺がどんな風に映るのだろうか…、小さな弟でもなく、頼れる仲間でもなく、落ちこぼれの操縦士、そしてレイが傷つけられたときに何もできずに眺めていた情けない男…考えただけで吐き気がしてくる。
「訓練に追われてたら、少しはゆっくりできる時間がほしいと思うし。時間があったらあったで、いやなことを思い出す…」
つい、ぼやいてしまったリュウである。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
冴えない建築家いずれ巨匠へと至る
木工槍鉋
ファンタジー
「建築とは、単なる箱を作ることではない。そこに流れる『時』を設計することだ――」
かつてそう語り、伝説の巨匠と呼ばれることになる男も、かつては己の名前に怯えるだけの冴えない二級建築士だった。
安藤研吾、40代。独立したものの仕事はなく、下請けとして「情緒のない真四角な箱」の図面を引き続ける日々。そんな彼が恩師に教えられた座標の先で迷い込んだのは、昭和初期を彷彿とさせる、魔法のない異世界だった。
現代の建築知識、そして一釘一釘を大切にする頑固大工との出会い。 「便利さ」ではなく「住む人の幸せ」を求めて、研吾は廃村に時計台を建て、水路を拓き、人々の暮らしを再生していく。
異世界で「百年の計」を学んだ研吾が現実世界に戻ったとき、その設計は現代の建築界をも揺るがし始める。 これは、一人の男が仕事への誇りを取り戻し、本物の「巨匠」へと駆け上がるまでの、ひたむきな再建の記録。
死んだはずの貴族、内政スキルでひっくり返す〜辺境村から始める復讐譚〜
のらねこ吟醸
ファンタジー
帝国の粛清で家族を失い、“死んだことにされた”名門貴族の青年は、
偽りの名を与えられ、最果ての辺境村へと送り込まれた。
水も農具も未来もない、限界集落で彼が手にしたのは――
古代遺跡の力と、“俺にだけ見える内政スキル”。
村を立て直し、仲間と絆を築きながら、
やがて帝国の陰謀に迫り、家を滅ぼした仇と対峙する。
辺境から始まる、ちょっぴりほのぼの(?)な村興しと、
静かに進む策略と復讐の物語。
ラストアタック!〜御者のオッサン、棚ぼたで最強になる〜
KeyBow
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞
ディノッゾ、36歳。職業、馬車の御者。
諸国を旅するのを生き甲斐としながらも、その実態は、酒と女が好きで、いつかは楽して暮らしたいと願う、どこにでもいる平凡なオッサンだ。
そんな男が、ある日、傲慢なSランクパーティーが挑むドラゴンの討伐に、くじ引きによって理不尽な捨て駒として巻き込まれる。
捨て駒として先行させられたディノッゾの馬車。竜との遭遇地点として聞かされていた場所より、遥か手前でそれは起こった。天を覆う巨大な影―――ドラゴンの襲撃。馬車は木っ端微塵に砕け散り、ディノッゾは、同乗していたメイドの少女リリアと共に、死の淵へと叩き落された―――はずだった。
腕には、守るべきメイドの少女。
眼下には、Sランクパーティーさえも圧倒する、伝説のドラゴン。
―――それは、ただの不運な落下のはずだった。
崩れ落ちる崖から転落する際、杖代わりにしていただけの槍が、本当に、ただ偶然にも、ドラゴンのたった一つの弱点である『逆鱗』を貫いた。
その、あまりにも幸運な事故こそが、竜の命を絶つ『最後の一撃(ラストアタック)』となったことを、彼はまだ知らない。
死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。
だが、その力の代償は、あまりにも大きい。
彼が何よりも愛していた“酒と女と気楽な旅”――
つまり平和で自堕落な生活そのものだった。
これは、英雄になるつもりのなかった「ただのオッサン」が、
守るべき者たちのため、そして亡き友との誓いのために、
いつしか、世界を救う伝説へと祭り上げられていく物語。
―――その勘違いと優しさが、やがて世界を揺るがす。
【完結】魔王を殺された黒竜は勇者を許さない
綾雅(りょうが)要らない悪役令嬢
ファンタジー
幼い竜は何もかも奪われた。勇者を名乗る人族に、ただ一人の肉親である父を殺される。慈しみ大切にしてくれた魔王も……すべてを奪われた黒竜は次の魔王となった。神の名づけにより力を得た彼は、魔族を従えて人間への復讐を始める。奪われた痛みを乗り越えるために。
だが、人族にも魔族を攻撃した理由があった。滅ぼされた村や町、殺された家族、奪われる数多の命。復讐は連鎖する。
互いの譲れない正義と復讐がぶつかり合う世界で、神は何を望み、幼竜に力と名を与えたのか。復讐を終えるとき、ガブリエルは何を思うだろうか。
ハッピーエンド
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2024/03/02……完結
2023/12/21……エブリスタ、トレンド#ファンタジー 1位
2023/12/20……アルファポリス、男性向けHOT 20位
2023/12/19……連載開始
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
東京ダンジョン物語
さきがけ
ファンタジー
10年前、世界中に突如として出現したダンジョン。
大学3年生の平山悠真は、幼馴染の綾瀬美琴と共に、新宿中央公園ダンジョンで探索者として活動していた。
ある日、ダンジョン10階層の隠し部屋で発見した七色に輝く特殊なスキルストーン。
絶体絶命の危機の中で発動したそれは、前代未聞のスキル『無限複製』だった。
あらゆる物を完全に複製できるこの力は、悠真たちの運命を大きく変えていく。
やがて妹の病を治すために孤独な戦いを続ける剣士・朝霧紗夜が仲間に加わり、3人は『無限複製』の真の可能性に気づき始める。
スキルを駆使して想像を超える強化を実現した彼らは、誰も到達できなかった未踏の階層へと挑んでいく。
無限の可能性を秘めた最強スキルを手に、若き探索者たちが紡ぐ現代ダンジョンファンタジー、ここに開幕!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる