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しおりを挟む「楽にしててね」
風呂から寝室までロキに抱き上げられ移動し、ベッドに横たえられる。
果てたこともありクレオは多少なりとも体力を消耗していたのでくたりとシーツに身を預けた。
「水、飲もうか」
ロキが水を口に含み、そのまま口付けてクレオの口内へ注ぐ。
喉の乾きが潤っていく心地よさとキスの快感でふわふわとした多幸感が湧き上がる。
「もっと飲む?」
「ん……」
頷きながらクレオはロキの顔を引き寄せキスをする。
「まだ水ないよ?」
笑いながら、今度はロキが唇を寄せ口付けを交わす。
「ロキとのキス、好き」
ずっと夢見ていた愛しい人とのキスが心地よくて、クレオはうっとりと呟く。
「僕も好き。もっとしよっか」
唇を重ね、ふたりでベッドに沈み込む。
薄く開いた視界がロキでいっぱいになる。
睫毛が長くて綺麗だな、と舌を絡ませながらぼんやりと考えていると、彼の瞼がゆっくりと開いた。
まっすぐ見つめられながら、じゅくりと音を立てて舌先が吸われる。
絡め合う快感とは違う悦に背筋が甘く震えた。
数度吸いつきちゅっと軽い音を立てて舌が解放された。
「もっとくっつきたいな。クレオちゃん、横向ける?」
体を転がすと背中にロキが密着した。
しっとりと肌が合わさる感覚が気持ちいい。
「はい、腕枕」
後ろから伸ばされたロキの腕へ頭を預ける。
「体勢つらくない?」
「うん、ロキは平気?」
「大丈夫。いっぱいくっつけて気持ちいい」
耳にロキの唇が寄る。
触れるだけのキスで耳の輪郭がなぞられていく。
「肌、綺麗」
ロキの手がクレオの肩に触れ、二の腕をなぞり肘から指先へ滑っていく。
淡く触れているだけなのに官能が煽られ、ぴくりと小さく肩が跳ねた。
「ねえクレオちゃん。ここ」
ロキの手が脇腹を撫で下腹に伸びる。
秘核を軽く擦り蜜口へ指先が触れた。
「ここも自分で触るの?」
入り口を押すように刺激され、徐々に気持ちよくなってくる。
「ねえ、答えてよ」
円を描くように襞が撫でられる。
「んっ……さわ、る……」
じわじわ滲んでくる愉悦と期待でくぐもった吐息が洩れた。
「中は?」
「少し、だけ」
ゆっくりとロキの指が押し入ってきた。
自身のものとは全く違い、太くてごつごつした感覚。
「でも狭いね。クレオちゃん指細いからかな」
ごく浅い部分の内壁を丁寧に擦られる。
「痛くない?」
「っ、うん」
痛みはないがじれったい。
撫でられるうちにだんだんと水音が大きくなり、動きがなめらかさを増す。
襞をさすりながら指が中へ進んできた。
腹側のふくれた部分を探り当てられ押し上げられると、奥からじゅっと熱が滲む感覚がする。
「締まったね。ここ好き?」
「ん、好き」
ゆっくりと指が動き抜き差しされ、ごつごつとした関節が引っかかって中を刺激する。
擦られていくのが気持ちよくてさらに中が締まった。
体の奥に愉悦が溜まってきてじれったさに腰が揺れる。
「こっちも一緒に触ろうね」
腕枕をしている方の手がふくらみを捕らえた。
先端がつままれこりこりと擦られる。
すぐに快感を思い出した尖りはみるみる硬く主張を始める。
一気に悦が押し寄せ内側がひくひくと震えた。
「気持ちよさそうだね。よかった」
耳にキスが降り舌が這わされた。
くちゅくちゅといやらしく響く水音で聴覚からも犯されていく。
「指、増やすね。痛かったら言ってね」
クレオが頷くともう一本ロキの指が慎重に割り入ってきた。
未知の圧迫感にさらに力がこもってしまう。
「力、抜いて」
頬やこめかみにキスが降る。
唇の柔らかさとロキの優しい声色に徐々にこわばりが解けていく。
蜜壺の緊張がほぐれたところで再び指が動き始めた。
うるんだ中はすぐに快楽を拾い始めた。
襞がロキの指に絡みつき締め上げる。
胸の愛撫も合わさりみるみる甘い声が零れ始めた。
確実に昂っていくのを感じる。
どんなに腰が揺れてもロキの指は離れず、的確に中の弱い部分ばかりを圧迫されるので気持ちよさが散らせない。
急に訪れた鋭い刺激に一層甲高い声が零れた。
「ッ、ぁっ、そこ一緒にしちゃ……ッ!」
ロキの親指が秘核をぐりぐりと押し潰している。
充血してふくれたそこはびりびりと快感を生み出していく。
押し寄せる悦に抗うことができず瞬く間に絶頂を迎え、入ったままのロキの指をぎゅうぎゅうと締めつけた。
「イくとこかわいい」
掠れた声が耳元をくすぐるのさえ気持ちがいい。
「もうちょっと解した方がいいかな」
「え?」
クレオの呼吸が整ってきたところでロキが言った。
充分過ぎるほど丁寧に解されていると思っていたので、クレオは思わず聞き返していた。
「その……」
ロキが気まずそうに言い淀んだ。
「想像してたよりクレアちゃんの中、狭くて……あと」
ぐっと腰が押し付けられた。
「大きさが心配で……僕の」
臀部に当たる質量は風呂で感じたものよりも存在感を増していた。
男性は昂っているのに中断することは苦しいと聞いたことがある。
「試してみよう」
初めて受け入れることに不安はあるが、それよりも大好きな彼を受け入れたい気持ちが勝った。
「でもクレオちゃんに痛い思いさせたくないし」
「たくさん解してくれたし、大丈夫かもしれないじゃない」
思案顔のロキの頬を包んで視線を合わせる。
「私は今ロキとひとつになりたいと思ってる。ロキは違うの?」
「もちろん僕もそうだよ」
「なら決まり」
ロキに触れるだけのキスを送った。
「ありがとうクレオちゃん。ゆっくりするから」
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