幼馴染を起点とする異世界ハーレム

いあっち

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異世界&冒険者

門と少しの癒しと宿

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ローエイ王国シューバの街を目指して俺達は歩いた。





 一時間程歩くと例の黄色の城壁のすぐそばまで辿り着く。門の前には行列が出来ている。

 商人らしき人や冒険者、馬車もある。馬車は恐らく乗り合いバスの様なものだろう。なぜなら、門に検閲所のような場所が二つあるのだが片方にばかり並んでいてもう片方には人がいない。人がいない方は貴族や大商人が使うのであろう。

 よって普通に並んでいる馬車は貴族ではなく、また商人の様に積み荷も外見上見当たらないので乗り合いだと思ったのだ。



 俺達も並び方に倣って行列の最後尾に並ぶ。

 検閲所では兵士が忙しそうに作業をしているが思っていたよりも行列の進みが速い。

 5分やそこらで俺達の順番が回ってきた。





「次の人、身分証の提示を」





「すみません。旅の途中で失くしてしまいました」





「皆さんが仲間同士なら誰か一人でも証明出来ればいいですよ」





 誰か一人でもいいという警備の緩さに驚くが、なんにしろ誰も身分証を持っていない。俺と愛花はもちろん、サーシャとミーシャの二人も身分証は持っていない。ここに来る道中で確認済みだ。





「誰ももっていない場合は?」





 そういうと兵士は怪訝そうな顔をした。それもそうだ。身分証という己を証明するものを四人いる誰も持っていないというのだから。

 だがここで要らぬ疑いをかけられても面倒なので言い訳をしておく。





「途中で魔物に襲われてしまって、その時に荷物と共に失くしてしまったんです」



 半分は本当のことだ。

 魔物に襲われたかはともかく、俺達は荷物も何も持っていない。

 こういうと兵士は納得したようで同情の視線を向けてくる。





「それは災難だったな。ならここで仮身分証を作る。誰か一人来てくれ」





 一人ということなので俺が行くことにした。

 先程も一人が証明すればいいと言っていたので身分証を作るのも一人なのだろう。





 検閲所の裏へ案内されると最初に目に入ったのは青い水晶だった。あれでステータスか何か見るのだろうか。

 スキルを見られると異世界からきたことがバレてしまうため実はかなり焦っているのだが……。





「この水晶に手をかざしてくれ。名前と犯罪経歴が分かる」





 どうやらステータスは見られないようなので一安心。



 言われるがまま水晶に手をかざす。するとなにやら文字が浮かび上がってきた。

 兵士がそれを読み上げる。





「何々?スズキカイト、犯罪経歴なし、か」





「何か問題ありましたか?」





「いや、問題はない。ただ名前が聞いたことない珍しい名前だったからな。少し気になっただけだ」





「ああ、名前ですか。よく言われるんですよ、変わった名前だなって」





 嘘である。今初めて言われたぞ。やはり俺や愛花のような名前はこの世界では珍しいのだろうか?

 珍しかったとしてもステータスを見られなければ異世界人だと分からないので変に隠す意味も無いのだが。



 そんなことを考えていると、仮身分証が出来上がったようだ。





「ほい、これがお前さんの仮身分証だ。本身分証は冒険者になるなり、役所に行くなりして作ってくれ」





「分かりました。冒険者ってどこでなれますか?」





「そりゃあお前、冒険者って言ったら冒険者ギルドだよ。門を抜けて真っ直ぐ進むと剣と盾の描かれた看板がある。そこが冒険者ギルドだ」





「ありがとうございます。行ってみます」





「おう、チンピラに絡まれないようにな!」





 やはりこの世界にもチンピラはいるらしい。冒険者ギルドならもしかしてテンプレを体験出来るかもな。

 いやでも対抗手段がないから今は絡まれないようにしよう。





「おかえり、どうだった?」





「問題無かったぞ」





「そう。なら早く入りましょう!」





 愛花はこの世界初めての街に興奮しているのか速足で歩きだす。

 俺達もおいていかれないように急いで歩きだす。





「へぇ~。中々綺麗な街ね」





「本当だな。もう少しゴミとかあるのかと思ったがそうでもないな」





「はぁ、はぁ、ま、待ってくださいご主人様~」

「おいて、いかないで、愛花お姉ちゃん~」





「あ、ごめんね?街が楽しみで二人のことおいてきちゃった」





「もう!酷いよ愛花お姉ちゃん!」





「ごめんってば~」





 宥めるように愛花がミーシャの頭を撫でる。

 撫でられたミーシャは許すかわりにもっとやれと言わんばかりに頭を擦り付けている。それに応えるように愛花も頭を撫でる。

 これを見た俺はどうなるか。



 そう!尊くて癒されるのだ!

 あ゛あ゛癒される~。

 二次元でしか見られなかった物が現実で見ることが出来るとは……。

 異世界最高!





「あの、ご主人様、冒険者ギルドに行くか宿をとるかした方がいいと思うのですが……」





 サーシャが俺を現実に引き戻してくれた。

 危ない危ない。癒されすぎて三途の川を渡るところだった。それは言いすぎか。



 さて、ギルドか宿か、どちらにすべきだ……?



 ギルドは後で行っても支障は無いが宿は手遅れになると困るな。

 よし!宿を先にとろう!





「おーい二人とも~。宿をとりに行くぞ~」





「「はーい」」





 二人のじゃれあいはまたみせてもらうとして、今は宿をとりに行くことが先決だ。





「あれ?海斗、宿の場所分かるの?」





「分からんから近くの人に聞く」





 ギルドの場所は聞いたが宿は聞いて無かったからな。分からなければ聞いた方が早い。

 丁度近くに三十歳あたりのおっさんが居たので聞いてみる。





「すみませーん、宿ってどこにありますか?」





「ああ、宿ならこっちの道を真っ直ぐに行って二つ目の角を左に曲がるとあるぞ」





「ありがとうございます」





「おう」





 無事宿の場所が分かったので早速俺達は宿に向かって歩きだした。
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