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1章 始まり
26.
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「お、夜になった…それじゃ、平原でレベル上げをしに行こうか」
俺は再びゲームにログインし、夜の平原で黒狼を探した。
«ガウっ»
「いや、お前じゃなくて…」
«グルル»
「いや、お前ボスモンスターじゃん。流石に覇者も倒せていないのにお前を倒すってのは無理だって」
«ガルル»
「負けてもいいから戦え?やだよ、時間の無駄じゃん」
«グルル…»
「素材か…うーん…皮、はダメだよな…」
«グル?グルルゥ…»
「えっ、黒王狼ってお前の他にも居たのか?なるほど、そいつらの素材を…うーん…分かった。だが、1回だけな。
流石に俺も死にたくはない」
あ、てか黒王狼の毛皮は覇者と合わせた方が良いよな…素材分解…も錬金術にあったはずだし、今後は皮を使った装備がメインになりそうだな…
「…じゃ、行くぞ」
俺は黒王狼に瞬時に蹴りを入れた。
«グルッ…»
「フゥッ…集中が切れるまで、できる限り避けながら攻撃を続ける…!」
黒王狼は知能が異様に高く、他の狼と違ってフェイントなども沢山攻撃に混ぜてきた。
「これは…フェイント、こっちが本命…大振りから1秒の差が…攻撃を…」
彼は集中力を極限まで高め、黒王狼の行動1つから最適な行動を考え、常に最善の行動で相手に攻撃を加えていった。
«グルルルッ…アォォォォン!»
「ビクッ…威圧スキル!くぅっ…」
«ガルルルル!»
「…2、1…狼の方に滑り込んで回避ッ…!そのまま停止して…手で身体を持ち上げながら蹴りを1発入れて体を浮かせたら…〔黒影:牙狼〕〔瞬間硬化〕」
黒王狼の身体で月明かりを遮り、その場で最も濃い影を作った瞬間、俺は影を狼の形に変えて攻撃した。
「残り…6割!」
«アォォォォン!»
「なっ…月が消えた!?」
黒王狼が遠吠えをした瞬間、黒い影が月を隠し、辺り一面が真っ暗に染まった。
「チッ…能力による隠密か…影渡りか…右!」
くっ…カスっただけで2割も…だが、攻撃の瞬間、影から出てくる音がする…やり方は風魔法と同じ対処だ…焦るな、落ち着け…
「…〔黒影:縛〕」
«グルッ!?»
「見えてなくても音で分かんだよ」
影から出てきた後、黒影で縛り上げたとしても、ここは今黒王狼のフィールドだった。
なんせ、俺の武器はあれの下位互換である黒狼の力だからだ…
だが、その数秒でいい。
「数発クリティカル撃ち込むには、十分すぎる程の無防備状態だ」
いくら肉体が大きくとも弱点は変わらない。
首、四肢、脳天、雄なら金的も弱点になるし、心臓を狙えば直線当たらずとも衝撃でダメージは入る。
「残り、3割…ふぅぅ…」
『格闘術のレベルが5に上がりました。
技術スキル〔幻衝〕を獲得しました。
技術スキルの開発が可能になりました』
「〔黒影:牙狼装〕〔幻衝〕」
彼は自身の肉体を黒影で、まるで獣人のような狼の姿に変化させ、格闘スキルで連撃を加えた。
「スゥゥッ…あと、1割」
«ガフッ…ガッ…»
「画竜点睛、魅られば其方、我一遍の光を得たり」
打ち上げられた黒王狼が月明かりに照らされ、その瞬間を迎えた。
俺は月明かりで空に現れたその字を読み上げ、最後の一撃を狼に加えた。
「…ぶはっ…し、死ぬ…集中力がもうねぇわ…キツすぎる…時間にして5分…ゲームシステムに助けられたな…黒影の技術スキルも格闘術の技術スキルもなければ、多分残り2割の発狂モード…覇者が光なら、あいつは闇か…はぁぁ…絶対負けてた…同じことしろって言われても出来んぞこれは…
だが…黒王狼、討伐完了だ」
『ワールドアナウンス
夜の平原エリアのボス:黒王狼が初討伐されました。
貢献者:UNKNOWN
ただし、エリアボスはその希少性から数日置きに再び復活致します』
俺は再びゲームにログインし、夜の平原で黒狼を探した。
«ガウっ»
「いや、お前じゃなくて…」
«グルル»
「いや、お前ボスモンスターじゃん。流石に覇者も倒せていないのにお前を倒すってのは無理だって」
«ガルル»
「負けてもいいから戦え?やだよ、時間の無駄じゃん」
«グルル…»
「素材か…うーん…皮、はダメだよな…」
«グル?グルルゥ…»
「えっ、黒王狼ってお前の他にも居たのか?なるほど、そいつらの素材を…うーん…分かった。だが、1回だけな。
流石に俺も死にたくはない」
あ、てか黒王狼の毛皮は覇者と合わせた方が良いよな…素材分解…も錬金術にあったはずだし、今後は皮を使った装備がメインになりそうだな…
「…じゃ、行くぞ」
俺は黒王狼に瞬時に蹴りを入れた。
«グルッ…»
「フゥッ…集中が切れるまで、できる限り避けながら攻撃を続ける…!」
黒王狼は知能が異様に高く、他の狼と違ってフェイントなども沢山攻撃に混ぜてきた。
「これは…フェイント、こっちが本命…大振りから1秒の差が…攻撃を…」
彼は集中力を極限まで高め、黒王狼の行動1つから最適な行動を考え、常に最善の行動で相手に攻撃を加えていった。
«グルルルッ…アォォォォン!»
「ビクッ…威圧スキル!くぅっ…」
«ガルルルル!»
「…2、1…狼の方に滑り込んで回避ッ…!そのまま停止して…手で身体を持ち上げながら蹴りを1発入れて体を浮かせたら…〔黒影:牙狼〕〔瞬間硬化〕」
黒王狼の身体で月明かりを遮り、その場で最も濃い影を作った瞬間、俺は影を狼の形に変えて攻撃した。
「残り…6割!」
«アォォォォン!»
「なっ…月が消えた!?」
黒王狼が遠吠えをした瞬間、黒い影が月を隠し、辺り一面が真っ暗に染まった。
「チッ…能力による隠密か…影渡りか…右!」
くっ…カスっただけで2割も…だが、攻撃の瞬間、影から出てくる音がする…やり方は風魔法と同じ対処だ…焦るな、落ち着け…
「…〔黒影:縛〕」
«グルッ!?»
「見えてなくても音で分かんだよ」
影から出てきた後、黒影で縛り上げたとしても、ここは今黒王狼のフィールドだった。
なんせ、俺の武器はあれの下位互換である黒狼の力だからだ…
だが、その数秒でいい。
「数発クリティカル撃ち込むには、十分すぎる程の無防備状態だ」
いくら肉体が大きくとも弱点は変わらない。
首、四肢、脳天、雄なら金的も弱点になるし、心臓を狙えば直線当たらずとも衝撃でダメージは入る。
「残り、3割…ふぅぅ…」
『格闘術のレベルが5に上がりました。
技術スキル〔幻衝〕を獲得しました。
技術スキルの開発が可能になりました』
「〔黒影:牙狼装〕〔幻衝〕」
彼は自身の肉体を黒影で、まるで獣人のような狼の姿に変化させ、格闘スキルで連撃を加えた。
「スゥゥッ…あと、1割」
«ガフッ…ガッ…»
「画竜点睛、魅られば其方、我一遍の光を得たり」
打ち上げられた黒王狼が月明かりに照らされ、その瞬間を迎えた。
俺は月明かりで空に現れたその字を読み上げ、最後の一撃を狼に加えた。
「…ぶはっ…し、死ぬ…集中力がもうねぇわ…キツすぎる…時間にして5分…ゲームシステムに助けられたな…黒影の技術スキルも格闘術の技術スキルもなければ、多分残り2割の発狂モード…覇者が光なら、あいつは闇か…はぁぁ…絶対負けてた…同じことしろって言われても出来んぞこれは…
だが…黒王狼、討伐完了だ」
『ワールドアナウンス
夜の平原エリアのボス:黒王狼が初討伐されました。
貢献者:UNKNOWN
ただし、エリアボスはその希少性から数日置きに再び復活致します』
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