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2章 自慢の仲間

七十四、

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「…さて、あいつからも頼まれたし、取り敢えず説明をしていこう。
取り敢えず、今からこの森を進んでもらう」

「「…森?」」

「と言っても、訓練だからもちろんここは普通の森じゃない。
取り敢えず、1つ目の訓練として…気配を探る訓練をしてもらう。
この訓練中に出てくる敵は全て、弱点への攻撃しか入らないから、
敵を探す、弱点を探る、弱点への物理攻撃…
これらを行ってもらう。
ちなみに、死んでも森の入り口に復活するだけだから安心して突っ込め」

そういいながら、ガラハドは2人を森へと押し込んだ。

「さて…それじゃ、ルーシーはあの女子を、俺はこっちを見張る。
何かあれば念話で教えろ、もちろん上にいるあいつにもな」

「うむ、お互い手助けをするのは良いが…しかし、完全な手助けはするでないぞ。
訓練にならぬ」

「ああ、もちろんだ。だが、せめて助言くらいはしてやれよ。
お前の担当の方はまるっきり初心者なんだ」

「分かってる、そこらはこちらで加減をする」

そう言いつつ、2人も森に入って別れた。

「さて…あいつの元へ向かうか」

「──うーん、弱点ってなんだよ…蛇ばっかだが…観察して見つけろってことか?
なんの説明もないまま放り出されるとは」

「トール、生命を見ろ。そんでもって、相手の持っているあらゆる気配を辿れ」

「…難しいことをまた言ってくれるな。生命なんて見れたもんじゃ…」

まぁ、とにかく感覚を研ぎ澄ませないことには分からないか…

俺は、深く息を吐いて周囲に潜んでいるであろう敵に集中した。

「…右?くっ、左か…ってか、毒持ちかよこいつら…」

「毒を含め、あらゆる状態異常を持っている。
耐性を得られたら楽になるだろうが…まぁ、メインはそれじゃないから攻撃をひたすら避けろ」

「アタッカーに回避を求めすぎだろ…こんなもん完全にソロ向けじゃねぇか」

「つべこべ言わずにやれ。俺に鍛えてほしいと願ったからには…
折角の相棒のフィールドだ、本気で鍛え上げる」

「…つうか、さっきから気配察知のスキルすら発動しねぇんだが…」

「ああ、言ってなかったな。ここは身体強化以外のスキルは封じられているから、純粋な物理でしか進めないぞ」

「…それ先に言ってくれねぇかな!」

「1度目の死亡…っと。朝陽、これ本当に記録する必要あるか?」

「今後の参考にするってのもあるが…入り口に死亡数を書いとくことでお互い危機感を持たせたり、競争を生んだりさせるのが主な目的だな」

「ああ、そういう…んじゃ、俺はもっかい入り口に戻るわ。手伝いってのはどこまでなら良いんだ?」

「さっさと終わることには良いだろう?
好きなように手助けしたらいい。
だが、手助けし過ぎると次は関門を突破出来なくなるかもしれないから気を付けろ」

「ああ、なるほど…わかった」
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