1 / 1
あなたへ
しおりを挟む
気づいたら、教室にいた
なぜかなつかしい気がする
とても静かで、誰もいない
校庭に部活動生の姿はない
窓からかすかに差す、夕日が綺麗だ
空はもうだいぶ闇を含んでいて
星が一つ輝いているのが目立つ
授業中寝たまま帰りまで寝ていたのだろうか
誰も起こしてくれなかったことに違和感を覚えるが、
それを殺し、早く帰ろうと立ち上がろうとすると、
腕で隠されていた一枚の机に貼られたメモが目についた
「屋上にきて、待ってる」
ただ、それだけの簡素な物だ
名前も何もないメモをなぜか不思議に思わなかった
今、屋上にいかなきゃいけない気がする
いかないと何かを失う気がする
焦燥の感情が大きかった
違う、きっとこれは必然だ
急いで教室を飛び出して、階段を駆け上がって屋上のドアを開いた
するとそこには名前も知らない1人の少女が立っていた
ドアの開かれる音に気づいたのかこっちを振り向いた
セミロングくらいの黒い綺麗な髪を風で揺らし、
目は夕日を反射してオレンジ色になっている
どこか儚げな印象を受ける少女だった
少女に1番思っていたことをぶつけた
「ねえ、あなたは?」
少女は口だけで笑みを浮かべる
感情が読めない表情だ
「来てくれたんだね」
少女は私の質問とは外れた答えを言った
歓迎の言葉より、まず自己紹介をしてほしい
「質問に、答えて」
私は少し睨んで言ってみるが、表情が変わることはない
それどころか突飛な発言をした
「私ね、飛び降りるんだ」
何一つ変わっていない
表情も、声色も、何もかも
私はそれが呆気にとられ、しばらく沈黙が流れた
「なんで」
やっと絞り出た言葉は今にも消えそうだった
少女は目を細め、少し厳しい口調で言う
「あなたに理由を教える義務はない」
冷淡で感情を感じない
ああ、この人は死ぬことを何も思っていないのかな
死んでほしくない、絶対に
「だめだよ、絶対、飛び降りちゃ」
感情任せに、必死に止めようとする
ただ、相手も難攻不落だ
「どうして?」
理由なんてわからない
わかるはずもない
ただ、死んでほしくない
しばらく考えた後、思っていることを言う
「なぜか、だめな気がする」
死んでほしくない、それだけが理由だ
それじゃダメなのだろうか
「無理だよ」
少女は静かに言った
その声が空に消えてしまいそうで、思わず手を掴んだ
「救わなきゃ、いけない気がする」
救わなきゃ、死んでほしくないから掴む力を強くする
「あなたの運命はかわらないのに?」
少女は鼻で笑って冷たく言い放つ
でも手は離さない
「それでも、私は」
言い返そうと言葉を探すが、途中で遮られる
「救えないんだよ、あなたじゃ」
パチンという音が掴んでいた私の手を振り払った
次の瞬間、瞬きで目を閉じる間に消えていた
もう飛び降りていた
ただ、見ることしかできなかった
私には救えないの?
目を開けると、教室にいた
メモを見るより先に
足が屋上に向かった
自然と速足になっていた
あなたを救う
だから、待ってて
ドアを開けるとさっきと同じように
少女は振り返った
「またきたんだね」
静かで風の音に混ざるようだ
嬉しそうで悲しそうで感情がわからない
それでも私は
「もちろん。あなたを救う」
死なせないと決めたから
もう引けないところまできた
「無理だよ」
あっさりと答えた
少女も諦めてはくれないらしい
「どうして飛び降りようとするの」
せめて理由があるなら
私も百歩譲って納得するかもしれない
「あなたには関係ない」
わがままなんだな、もう
じゃあ理由はいいとしよう
「わかった、でも、
飛び降りるのは、やめて」
私だってどんな理由があろうと譲らない
わがままならわがままで対抗してやる
「どうしてとめるの、私を」
珍しく少女が質問してきた
理由なんてわからない
けど、止めろって私が言ってるんだ
「わからない、でも、とめなきゃ」
少女は悲しそうに笑った
「わからないんだね
わかるまで私をとめて」
「どういう…」
私が反射的に言葉を言うより先に飛び降りた
腕を掴もうとしたけど
無理だった
手が出なかった
また、飛び降りた
それを見ていた
教室だ
これからのことを
考えようとしたがやめた
繰り返し続けてもいい
絶対救ってみせる
私は、屋上にいかなきゃ
ドアを開けると少女がもうこっちを向いていた
「おかえり」
どうやら少女も一緒に繰り返しているらしい
表情は笑っていると思う
「なんて返せばいいの」
ただいまと返す気にもなれず、
思わず返答の回答を聞いてしまった
「さあ?」
しかしそんなの返ってくるわけがない
最初から期待はしていない
「何があって死のうと思ったの?」
少し質問の形を変えてみる
そして優しい声を心がける
「なんでだと思う?」
また誤魔化そうとしている
なら当ててやる
「どこにも居場所がないとか」
少女は何も言わずに黙った
私はまだ止めるまいと続ける
「学校でいじめられてる」
口を閉ざしているのは変わらない
沈黙の中私は口を開く
「親に虐待されてる」
ひと通り言ってみるが、少女は黙ったままだった
少し考えた後、ぽつぽつと溢してみる
「認められないとか」
一つずつ考える間を置いて
「上手くいかないとか」
思いついたらすごい出てくるんだ
「比べられたくないとか」
自分の理由だと錯覚しそうなくらい
「飽きちゃったとか」
ぽんぽんと、たくさん
「愛想が疲れたとか」
いや、違う
「全て嫌になったとか」
全て、私の理由じゃん
私の死ぬ理由だ
「あ」
独り言ばっかり言っている間に
少女は手すりを握っていた
「次で最後にしてよ」
一言残して、飛び降りた
眺める、映画のように
呆気にとられて
もう、何度と繰り返した再放送の展開を
食い入るように見ていた
教室に戻ってきた
だが、今回は屋上にすぐはいかない
あなたを救う方法を考えるから
少し待ってて
あなたが死ぬ理由も
繰り返す理由もわかったよ
でも、あなたを救うことはできない
あなたは救えない
いやだ、絶対に死んでほしくない
生きていてほしい
救わないといけないんだ、あなたを
「どうしてとめるの、私を」
そんなこと私にもわからない
本当にわからない?
理由はないのだろうか
あるはずなんだ、絶対
探せ、思い出せ
答えはもうあるはずなんだから
あ、わかった
「次で最後にしてよ」
安心して、次で終わらせる
窓から何度と見たオレンジ色の空をみて言葉を溢す
「救えないよ。救えなかったよ、でもね」
夕日で染まる教室に言葉が混ざった
その言葉は誰にも聞かれず混ざりきって消えるはずだったが、
”あなた”の目にとまり消えずに残ることとなる
屋上に行く道を一歩一歩踏み締めて歩く
覚悟は決めた、大丈夫
ドアノブを握りしめてドアを開ける
ゆっくりと少女は振り返った
「もうこれで終わりだよ」
感情の読めない表情だ
でももう何を思っているかわかる
「もちろん、終わりにしよう」
もう決めたから
受け止められるから
唇を噛み締める
「じゃあね」
私は少女に手を振り、手すりを掴む
もう少女の声は聞こえない
後ろは振り返らない
過去の自分を受け止めないといけないから
事実を受けとめる
「救えないや、私。
過去はかわらない」
過去の私を何度も繰り返し、見ていた
変わらない「死」を変えようともがいた
だけど、過去なんて変わるはずない
作成された映画の展開は変えられないように
私を救える方法があるとすれば、
この結末を認めること
「死」という選択を間違いに自分でしないこと
あと、一つ
これは自分勝手なエゴだけど
「私には何もできない
ただ、言うことしかできない
きっと届かない
つらいのも
いたいのも
わかってあげれないし
綺麗事しか言えないし
私は無力だよ
たとえきいてくれなくても
私は、言うから
“あなた”は、生きて」
戻らない時間の中で
足掻き続けた
変わらない過去を
かえたかった
私は死んでいるのに
まだ、生きたい
だから“あなた”には生きてほしい
もう死んでほしくない
そんな結末望んでないから
結局私の独りよがりでわがままなんだ
でもね
本当に、本当に
思ってる
“あなた”は
生きてほしいって
いずれ呪いのように纏わりついたとしても
生きて、生きて、生きて
死ぬな、生き続けろ
「空から見守ってるね」
飛ぶ
私は一つ星が輝く空に
なぜかなつかしい気がする
とても静かで、誰もいない
校庭に部活動生の姿はない
窓からかすかに差す、夕日が綺麗だ
空はもうだいぶ闇を含んでいて
星が一つ輝いているのが目立つ
授業中寝たまま帰りまで寝ていたのだろうか
誰も起こしてくれなかったことに違和感を覚えるが、
それを殺し、早く帰ろうと立ち上がろうとすると、
腕で隠されていた一枚の机に貼られたメモが目についた
「屋上にきて、待ってる」
ただ、それだけの簡素な物だ
名前も何もないメモをなぜか不思議に思わなかった
今、屋上にいかなきゃいけない気がする
いかないと何かを失う気がする
焦燥の感情が大きかった
違う、きっとこれは必然だ
急いで教室を飛び出して、階段を駆け上がって屋上のドアを開いた
するとそこには名前も知らない1人の少女が立っていた
ドアの開かれる音に気づいたのかこっちを振り向いた
セミロングくらいの黒い綺麗な髪を風で揺らし、
目は夕日を反射してオレンジ色になっている
どこか儚げな印象を受ける少女だった
少女に1番思っていたことをぶつけた
「ねえ、あなたは?」
少女は口だけで笑みを浮かべる
感情が読めない表情だ
「来てくれたんだね」
少女は私の質問とは外れた答えを言った
歓迎の言葉より、まず自己紹介をしてほしい
「質問に、答えて」
私は少し睨んで言ってみるが、表情が変わることはない
それどころか突飛な発言をした
「私ね、飛び降りるんだ」
何一つ変わっていない
表情も、声色も、何もかも
私はそれが呆気にとられ、しばらく沈黙が流れた
「なんで」
やっと絞り出た言葉は今にも消えそうだった
少女は目を細め、少し厳しい口調で言う
「あなたに理由を教える義務はない」
冷淡で感情を感じない
ああ、この人は死ぬことを何も思っていないのかな
死んでほしくない、絶対に
「だめだよ、絶対、飛び降りちゃ」
感情任せに、必死に止めようとする
ただ、相手も難攻不落だ
「どうして?」
理由なんてわからない
わかるはずもない
ただ、死んでほしくない
しばらく考えた後、思っていることを言う
「なぜか、だめな気がする」
死んでほしくない、それだけが理由だ
それじゃダメなのだろうか
「無理だよ」
少女は静かに言った
その声が空に消えてしまいそうで、思わず手を掴んだ
「救わなきゃ、いけない気がする」
救わなきゃ、死んでほしくないから掴む力を強くする
「あなたの運命はかわらないのに?」
少女は鼻で笑って冷たく言い放つ
でも手は離さない
「それでも、私は」
言い返そうと言葉を探すが、途中で遮られる
「救えないんだよ、あなたじゃ」
パチンという音が掴んでいた私の手を振り払った
次の瞬間、瞬きで目を閉じる間に消えていた
もう飛び降りていた
ただ、見ることしかできなかった
私には救えないの?
目を開けると、教室にいた
メモを見るより先に
足が屋上に向かった
自然と速足になっていた
あなたを救う
だから、待ってて
ドアを開けるとさっきと同じように
少女は振り返った
「またきたんだね」
静かで風の音に混ざるようだ
嬉しそうで悲しそうで感情がわからない
それでも私は
「もちろん。あなたを救う」
死なせないと決めたから
もう引けないところまできた
「無理だよ」
あっさりと答えた
少女も諦めてはくれないらしい
「どうして飛び降りようとするの」
せめて理由があるなら
私も百歩譲って納得するかもしれない
「あなたには関係ない」
わがままなんだな、もう
じゃあ理由はいいとしよう
「わかった、でも、
飛び降りるのは、やめて」
私だってどんな理由があろうと譲らない
わがままならわがままで対抗してやる
「どうしてとめるの、私を」
珍しく少女が質問してきた
理由なんてわからない
けど、止めろって私が言ってるんだ
「わからない、でも、とめなきゃ」
少女は悲しそうに笑った
「わからないんだね
わかるまで私をとめて」
「どういう…」
私が反射的に言葉を言うより先に飛び降りた
腕を掴もうとしたけど
無理だった
手が出なかった
また、飛び降りた
それを見ていた
教室だ
これからのことを
考えようとしたがやめた
繰り返し続けてもいい
絶対救ってみせる
私は、屋上にいかなきゃ
ドアを開けると少女がもうこっちを向いていた
「おかえり」
どうやら少女も一緒に繰り返しているらしい
表情は笑っていると思う
「なんて返せばいいの」
ただいまと返す気にもなれず、
思わず返答の回答を聞いてしまった
「さあ?」
しかしそんなの返ってくるわけがない
最初から期待はしていない
「何があって死のうと思ったの?」
少し質問の形を変えてみる
そして優しい声を心がける
「なんでだと思う?」
また誤魔化そうとしている
なら当ててやる
「どこにも居場所がないとか」
少女は何も言わずに黙った
私はまだ止めるまいと続ける
「学校でいじめられてる」
口を閉ざしているのは変わらない
沈黙の中私は口を開く
「親に虐待されてる」
ひと通り言ってみるが、少女は黙ったままだった
少し考えた後、ぽつぽつと溢してみる
「認められないとか」
一つずつ考える間を置いて
「上手くいかないとか」
思いついたらすごい出てくるんだ
「比べられたくないとか」
自分の理由だと錯覚しそうなくらい
「飽きちゃったとか」
ぽんぽんと、たくさん
「愛想が疲れたとか」
いや、違う
「全て嫌になったとか」
全て、私の理由じゃん
私の死ぬ理由だ
「あ」
独り言ばっかり言っている間に
少女は手すりを握っていた
「次で最後にしてよ」
一言残して、飛び降りた
眺める、映画のように
呆気にとられて
もう、何度と繰り返した再放送の展開を
食い入るように見ていた
教室に戻ってきた
だが、今回は屋上にすぐはいかない
あなたを救う方法を考えるから
少し待ってて
あなたが死ぬ理由も
繰り返す理由もわかったよ
でも、あなたを救うことはできない
あなたは救えない
いやだ、絶対に死んでほしくない
生きていてほしい
救わないといけないんだ、あなたを
「どうしてとめるの、私を」
そんなこと私にもわからない
本当にわからない?
理由はないのだろうか
あるはずなんだ、絶対
探せ、思い出せ
答えはもうあるはずなんだから
あ、わかった
「次で最後にしてよ」
安心して、次で終わらせる
窓から何度と見たオレンジ色の空をみて言葉を溢す
「救えないよ。救えなかったよ、でもね」
夕日で染まる教室に言葉が混ざった
その言葉は誰にも聞かれず混ざりきって消えるはずだったが、
”あなた”の目にとまり消えずに残ることとなる
屋上に行く道を一歩一歩踏み締めて歩く
覚悟は決めた、大丈夫
ドアノブを握りしめてドアを開ける
ゆっくりと少女は振り返った
「もうこれで終わりだよ」
感情の読めない表情だ
でももう何を思っているかわかる
「もちろん、終わりにしよう」
もう決めたから
受け止められるから
唇を噛み締める
「じゃあね」
私は少女に手を振り、手すりを掴む
もう少女の声は聞こえない
後ろは振り返らない
過去の自分を受け止めないといけないから
事実を受けとめる
「救えないや、私。
過去はかわらない」
過去の私を何度も繰り返し、見ていた
変わらない「死」を変えようともがいた
だけど、過去なんて変わるはずない
作成された映画の展開は変えられないように
私を救える方法があるとすれば、
この結末を認めること
「死」という選択を間違いに自分でしないこと
あと、一つ
これは自分勝手なエゴだけど
「私には何もできない
ただ、言うことしかできない
きっと届かない
つらいのも
いたいのも
わかってあげれないし
綺麗事しか言えないし
私は無力だよ
たとえきいてくれなくても
私は、言うから
“あなた”は、生きて」
戻らない時間の中で
足掻き続けた
変わらない過去を
かえたかった
私は死んでいるのに
まだ、生きたい
だから“あなた”には生きてほしい
もう死んでほしくない
そんな結末望んでないから
結局私の独りよがりでわがままなんだ
でもね
本当に、本当に
思ってる
“あなた”は
生きてほしいって
いずれ呪いのように纏わりついたとしても
生きて、生きて、生きて
死ぬな、生き続けろ
「空から見守ってるね」
飛ぶ
私は一つ星が輝く空に
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
私に姉など居ませんが?
山葵
恋愛
「ごめんよ、クリス。僕は君よりお姉さんの方が好きになってしまったんだ。だから婚約を解消して欲しい」
「婚約破棄という事で宜しいですか?では、構いませんよ」
「ありがとう」
私は婚約者スティーブと結婚破棄した。
書類にサインをし、慰謝料も請求した。
「ところでスティーブ様、私には姉はおりませんが、一体誰と婚約をするのですか?」
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる