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第一章 はじまり

13話

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「姫ちゃん、ノア
  ちょっと、こっちにおいで。

  グレンとリュカはそのまま
  そこの居といてね。

  ルールを今決めるから!」

ロアンは、私とノア君を
グレン達から
離れた場所へ連れていく。




「姫ちゃんは、びっくりしたよね?
  ごめんね。 でも、説明するより
  魔法っというものを
  目で見た方がいいと思ったんだ。

  それに、お互いが
  ケガしないように
  決闘は、させるから大丈夫だよ?」

そう、ロアンは言ってくれたが
やっぱり気になってしまう。





「....。
  なるべくケガをさせない?  
  ....。

  あっ!そっか!
  ロアンの言いたいこと、僕分かったよ!

  僕たちが、小さい頃に
  魔力の高め合いをした時と
  同じやり方をするんじゃない?

  あのやり方なら
  ケガも、ほとんどないし
  何より目で見えるもんね!」

ノア君は、そう言うが
やっぱり理解が追いつかない。



「ノアの言う通りだよ!

  ただ、小さい頃にやって以来、
  みんなやってないから

  魔力が、どれくらいに
  なっているか、分からないから
  やばそうだと思ったら
  全力で止めに入るよ?」

ロアンがノア君に言うと


「わかった!止めるときは
  僕もロアンを手伝うよ!」

2人の話がイマイチ分からままだ。



「とりあえず、姫ちゃんはこっち!
  ノアはその隣。」

ロアンは、そう言い
ロアンも私の隣に来た。
左右に2人が立ってくれて
私は、その1歩後ろにいる。

「これで、安心して
  2人の観戦ができるね!」

ロアンはそう言い
首に着けているペンダントに
手をかざした。


「姫ちゃん、これも
  魔法道具なんだ。

  通信機器みたいなものなんだけど
  これは、少し特殊でね、
  ルーカスが作ったんだ。

  連絡だけじゃなくて
  位置は、健康状態の管理
  魔力溜め込んでおけば、
  いざという時に
  その魔力が使えるように
  なっているんだ!」

私達の世界でいう、
スマホや、スマートウォッチに
近いのかも?そう、考えてるいると



「“エペラスルーク”」

ロアンが何かを言う。 



すると、ペンダントに
手をかざしたまま話をする。


「グレン、リュカ
  決闘の内容が決まったよ!

  小さい頃にやった
  魔力高める練習を
  覚えているよね?

  それで、どちらの魔力が
  大きいかを競ってもらう。

  それが、決闘の内容だよ!

  女の子が見ているから
  血なまぐさい決闘なんて
  見せられないからね!」


そう、そのまま話すロアンを見て
やっぱり、スマホみたいだと思った。


「あら、いいアイディアね!」

ペンダントからリュカの声がする


「確かに、俺らも小さい頃以来
  そのやり方やってねーから
  自分の魔力がどれくらいにかも
  分かんねーからな。
 
  よしっ!ロアンの合図で
  始めようぜ!」

グレンの声も、聞こえてきた。


「ねぇロアン、さっき説明してた
  この、ペンダントから
  2人声がするんだけど
  
  いつの間に、通信状態になったの?」

私が不思議そうに聞くと



「“エペラスルーク”
  
  言わば魔力の蓋みたいなもので
  
  普段は、魔力があまり
  いらない状態なんだけど

  魔法道具を使ったり
  いざという時には、
  大きさは様々だけど
  魔力が必要なんだ。

  そういう時に、魔力を解放したり
  コントロールするために

 “エペラスルーク”と唱えるんだ。

  んーとね....呪文みたいなものかな?」

ロアンが説明してくれた。

 
「唱えないとダメなの?
  魔力を解放したままではダメなの?」

そう、私が聞くと
  
  
「魔力は、生命エネルギーから
  きているんだ。
 
  例えば、休まずに永遠に
  走り続けるって無理でしょ?
  
  それと同じで、永遠に
  魔力を解放したままだと
  それだけ、寿命を縮めたり
  最悪、死にいたる
  場合だってあるんだ。


  ついでに言うと、魔力は
  人それぞれ、力が違くてね。

  それこそ、普通に街にいる人達は
  ほとんどが、魔力が小さく
  小さな事しかできないんだ。

  もちろん、中には大きな魔力を
  つかえる人だっている。


  そう言う魔力の大きい人は、
 “エペラスルーク”を
  使いこなせれる用に
  学校で学んだりするんだ。」


そうロアンが私に説明していると


「おい!まだか?

  もう始めるからな!」

そう言いグレンの声が、
また聞こえる。
どうやら、怒っているようだ。


「ごめんごめん。
  じゃーいくよー



  “スタート”」 

とうとう、決闘が始まるみたい。

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