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第六章 交換留学

116話

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「それなら、俺が2人を送ろう!
  アルさんに、頼まれて
  ジーク先生の所へ行かないと
  行けないんだ!」

リアムが、そう言うと
もちろん、ノアくんも
ついて行く形になり
クレアは、少し照れていた。

「リアム、2人の事お願いね!」

サラも、クレアも
遠慮していたが、私が
半ば強引に2人を
馬車に乗せた。

そして、4人が乗った馬車は
先に行ってしまった。

クレアもせっかく
ノア君と付き合ってるんだし
こういうのが、たまには
あってもいいと思ったので
少し強引にしてしまったが
明日、サラに怒られるかな?
と、考えいると

「姫華!私達も乗るわよ!」

リュカが、そう言い
いつも通りリュカと
馬車に乗ろうとすると

「全員は、乗らないんじゃない?
  僕たちの馬車に
  2人は乗れるよ!」

ロイが、そう言うと

「なら、姫華来いよ!」

そう言い、樹が
私の手を引くと

「まてよ!」

そう言い、グレンも
私の手を引いてきた。

2人は睨み合っている。

「ストップ!ストップ!
  
  モメそうだし
  くじで決めちゃう?」

ロイが、そう言うと

「それ、いいわね!
  文句なしって事で
  やりましょ?」

リュカも、そう言い
私や、レオもそれに賛同した。

そして、ロイがノートから
1ページ破りくじを
作っていた。

「各マフィアの従者達が
  馬車を走らせてるわけだから
  俺はこっち側に乗るね!
  そうじゃないと、従者達が
  気を使いそうだらね!」

ロイが、そう言うと

「僕も代表として
  こっち側に乗るよ!
  残りのみんなはランダムって事で
  くじを引くといいよ!」

ロアンが、そう言い

ロアン側か、ロイ側に乗るか
くじで決める事になった。

ロアンが青!ロイが赤!
引いた紙の先に
色がついてるようだ。


「せーのッ!」

みんなで一斉にくじを引いた。




くじの結果は
ロイと、レオと、リオと、
ルーカスが一緒に乗る事になり

ロアンと、私と、グレンと、
リュカと、樹が乗る事になった。


「先に、先導してもらって
  後から着いて行くように
  従者に、伝えてもいいかな?」

ロイが、そうロアンに尋ねると

「もちろん!

  それに今日は
  急がずに、ゆっくり帰ろうと
  こっちも従者に、伝えておくから
  この国の街の景色なんかも
  ゆっくり見るといいよ!」

ロアンは、そう言うと
ロイはお礼を言い
早速馬車に乗っていた。
ロイの所に乗るメンバーは
次々と馬車に乗っていた。

「さて、僕たちも
  早く乗って出発しよう!」

ロアンが、そう言うと

「よし、姫華一緒に乗るぞ!」

そう言い樹が私の手を引くと

「はっ?なに勝手に決めてんだよ?」

そう言いグレンは
私の手から、樹の手を離した。

「お前、さっきから
  なんなんだよ?」

樹が、そう言うと
2人ともピリつき始めた。


「ちょっと、2人とも
  やめなさいよ!みっともない!」

リュカは、2人の間に
入って止めてくれようとしていた。


「2人ともなんで、そんなに
  仲悪いのか知らないけど

  わっ私は、
  ロアンとリュカと乗るから!」

私は、そう言い強引に
ロアンとリュカの手を引いて
馬車に乗り込んだ。


「はっ!?お前までも
  勝手に決めんなよ!」

グレンは、そう文句を
言っていたが
もちろん無視した。

「ははは!お前昔からそうだよな?
  なんだかんだモメ事が嫌いでよ!

  よしっ!!グレンだったか?
  諦めて俺と乗るぞ!」

樹は、そう言い
グレンの肩に腕をまわして
馬車に乗ろうとした。

グレンは、嫌がっていたが
樹のほうが、身長も力もあるため
そのまま、馬車に乗せられていた。

私達3人は、普通に
会話をしていたが
向かい側の2人は
まだ、じゃれていた。

グレンは、少し嫌そうに見えたが
樹は、楽しそうだし
そっとしておく事にした。


そうしている間に
邸に着いていた。

みんなが、馬車から降りると

「お帰りなさいませ。」

いつも通りアンナとエイミーが
出迎えてくれる。

「おっ?これは、これは
  綺麗なお嬢さん達だね!」

そう言い、樹は
アンナと、エイミーに
声をかけた。

「ちょっ!ちょっと!
  樹やめてよ!
  2人が、警戒するじゃない!」

私がそう言い
樹を怒っていると

「姫華様、こちらの方は...?」

アンナに、そう尋ねられ
私は、事情を全て話した。

「そういう事だから
  とりあえず、僕達は、
  彼ら2人を連れて
  アルさんの所へ行ってくるよ!」

ロアンが、そう
アンナと、エイミーに言うので

「ロアン!悪いんだけど
  私は、行かなくてもいいかな?
  フレディ先生への
  プレゼントを考えたくて...」

私が、そう言い
細かく説明していると


「わかった!アルさんには
  僕から伝えておくから
  気にしないで!
  
  そういう事だから
  みんな、僕と一緒に
  アルさんの所へ行くよ!」

そう言い、ロアンは
みんなを連れて
アルトゥールさんの所へ行った。


「それにしても、驚きました!
  まさか、あちらの世界から
  姫華様を探して
  こちらの世界に来られるなんて
  本当に、すごいですね!」

エイミーが、そう言い
私に、言っていると

「それより、プレゼントです!
  お時間もあまりありませんし
  いろいろ案を出してみましょう!」

アンナは、そう言い
私と、エイミーの背中をおして
3人で裁縫用の部屋へ移動した。

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